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一笑に付すのは簡単だ。 しかし蟻の一穴と言う諺もあるのである。

おはようございますですが、朝から機嫌が悪くなったため、以下の文章がワクワク心躍るようなキラキラ輝く希望に満ちた未来の話には全くなっていないので、嫌な方はどうぞスキップで。

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昨夜放送のTBSドラマで、刑事役の男性アイドルが革靴のまま土足で畳の上に踏み入るシーンがあった。

今風の家ではない。昭和的な木造の商家で、店舗部分から居間へ一段挟んで上がる感じだ。それも加害者の家ではなく、被害者の一人暮らしのお婆さんのお宅である。

わざわざ革靴をアップにして畳を踏むカットだった。

外履きの履物を履いたまま家の中、しかも畳の部屋に入るのは日本ではマナー違反であろう。

「お年寄りに席を譲りましょう」とか「列を作って順番を守りましょう」とかいう「マナー」という言葉で語られるもの以上に、もっと日本人としての尊厳にかかわる冒してはいけない領域に俺は感じる。
土足で家に入られるなんて不快極まりない。

犯人を捕らえるために止むを得ず畳の上に…、という状況ではない。そしてその家は犯人宅でもない。刑事が外国人で日本の文化を知らない人間というわけでも勿論ない。そんなシーンをわざわざ入れる必要がどのくらいあったのか甚だ疑問だ。

どうして日本の文化をそれこそ土足で踏みにじるが如く汚すようなことをしでかすのか?そこに一体何があると言うのか?

脚本家の考えなのか、ディレクターの考えなのか、プロヂューサーのなのか、それとも局の方針なのか、それともそれともその全部なのか。まさかそのアイドルが自らアドリブでやったわけではあるまい(脚本家を調べたらなるほどねと思われる点があった)。

昔、フジテレビのバラエティー番組でもそういうシーンがあって、そのときも同じようなことをどこかで書いた記憶がある。

当然若年層も視聴するだろうことを分かってやっているだろう。「そうやっても大丈夫なんだ」となんとなしにでもインプットされれば、徐々に日本文化は壊れていく。それは壊すべき文化なのだろうか。未来の日本をどうしても荒廃に導きたいんだろうか?

今はどうだか知らないが、犬が父親役の携帯会社のCMがあった。その会社のトップの人間の祖国では犬は往々にして悪口に使われるもので、その犬を父とする日本人家族のストーリーを描いた連作だった。

そのことを知らない日本人は無邪気に「かわいい」と喜びもしようが、少なくともその会社のトップの彼だけは確実にそのことが分かっている。分かっていてやっているのだ。日本人は全国的に完全に馬鹿にされ蔑まれているのである。

こういうものって感じない人は何も感じないのだろうが、嫌な気持ちになる人もいる。もちろん嫌な気持ちになればその製品は買わないし、その会社がオーナーの球団も地元ではあるが応援しようと思わない。彼らにしてみればそれも覚悟のうえでやっているのだろうから文句を言うこともなかろう。

何もかも、ささいなことだと一笑に付すのは簡単だ。
しかし蟻の一穴と言う諺も日本にはあるのである。

日本人として、日本の文化は大事にしたいと個人的には思うのだ。

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