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デンマークの夏の楽しみ、エルダーフラワーのサフト

今回は、前記事でご紹介したエルダーフラワーで作る、夏の楽しみ、サフト(Saft)をご紹介します。

デンマーク語のサフト(Saft)は直訳するとジュースです。
でも待ってください。なーんだ、オレンジジュースか、と思ったら、大間違いなんです!

夏の楽しみ、サフトヴァン

サフトはサフトヴァン(Saftvand)とも言います。ヴァン(Vand)は水のこと。ジュースの水割り、つまりはシロップの水割りです。

デンマークの夏は、たくさんのベリーにハーブ、自然の恵みがたくさんある季節です。そのたくさんの恵みを、シロップにして楽しむのです。
ベリー系を筆頭に果物のサフトはもちろん、お花の香りを移したサフトもあれば、変わり種では松の香りのように、木や葉の香りを移したものもあります。

例えばこちら。オーガニック農家さんで販売中、イチゴのサフト(Jordbærsaft、ヨーベアサフト)です。1瓶に1.7kgのイチゴを使用、と書かれています。 55クローネ(約880円、2020年6月現在)。

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英語ではコーディアルと訳されますが、コーディアルはアルコールを伴うことが多いイメージ(個人的イメージかもしれませんが)なのに対し、デンマークでは炭酸水でも、白ワインでも。

大人も子供も、昼下がりのおやつにも、夜のイベントでも。
なんとも楽しい季節の飲み物です。

個人的には、炭酸とかスパークリングワインなどのシュワシュワで割るのがとっても気持ちよくっておすすめ!(そのために炭酸水マシン買っちゃいました)


そして先週末、ハーブ園からエルダーフラワーが到着したので、エルダーフラワーの季節を楽しむ、サフトの作り方をお見せしたいと思います。

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作り方:エルダーフラワーのサフト

1. エルダーフラワーを軸から外し、小さい虫(アリとか)を取り除く(水洗いすると香りが弱くなるので、洗わない)
2. エルダーフラワーの花だけを取るよう、できるだけ茎を切る(茎は有毒と言われています)

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花は1本から平らに広がっているので、この茎を切っていきます

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お花の山ができます(右上のレモンで大きさがわかるかな)

3. 鍋に水、きび砂糖、クエン酸、レモンの皮とレモン汁を入れて火にかけて砂糖を溶かす(煮なくてよい)

4. シロップができたら、お花の上から注ぐ

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シロップでお花の嵩が一気に減ります

5. 蓋をして冷蔵庫で3〜5日間置く

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とってもいい香り!冷えてシロップがつやつや光っています

6. 布で漉し、消毒した容器で保存する
時間をかけてゆっくりと漉します。私はさらしで。

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デンマークで使われているAtamonを保存用の瓶に少量入れて、内側をぐるっとすすぎます。イメージは焼酎などを入れて回す感じ。調べたところ、日本で保存料に該当します。熱をほとんど通さないシロップなので、保存には必要なんですね。
エルダーフラワーのサフトは、冷凍もできるので、少し冷凍しました。

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できあがり!とってもおいしくできましたー!(茶色はきび砂糖の色です)

シュワシュワな夏の楽しみ、いかがですか?
私は新生姜のシロップもこれから仕込みたいと思っています!






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