ヨコシマな恋愛

子羊の後は、ドルチェ。私はティラミス。彼はクレームブリュレ。この選択は揺るがない。

「レイコ、アーンして」

彼が甘えて私におねだりをする。私は、笑顔で彼のリクエストに答える。彼は美味しそうに私からティラミスを食べさせてもらってる。普段は気取ったエリートの彼が私の前では甘えて子どもっぽいことをするのが私は好きで好きで仕方なかった。別れてから死ぬほど夢見ていた光景が目の前に広がっているのが不思議で不思議で仕方なかった。そう.......不思議という感覚。素直に嬉しいとは思えなかった。嬉しいと思ったら、失ったら時の感情の対処に困るから。喜怒哀楽の感情は控えめに。そうすれば、嬉しいことが起こっても冷静沈着で居られるし、嬉しいことへの執着も薄らぐから。

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