サハラマラソン2021 ステージ5(42.2km)
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サハラマラソン2021 ステージ5(42.2km)

Rena@サハラ砂漠


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朝がきた。
今日はいよいよ最終日のマラソンステージだ。いつもだと、もうサハラマラソンが終わってしまうのか、、と寂しい気持ちになるのだが、今回はやっと終わる、ようやく終わる、とにかく終わる。終わり、終わり、終わり!という感じ。

この日も2回に分けてのウェーブスタートで、私は7時スタートで、上位150位内のびとーさんとタケシさんはそれから3時間後(注1)のスタートとなる。
ワイ氏、なぜかスタート時間を勘違いしていたようで、のんびりと準備していたら、スタートゲートからパトリックがブリーフィングしている声が聞こえ、慌てて、荷物をまとめてスタートラインに向かう羽目になる。

昨日からずっと頑張って送信しようとしているインタビュー映像がなかなか送れず、後発スタートのタケシさんにお願いする(注2)

スタートラインにオマーが既にいたので挨拶をし、
「今日で(ようやく)終わるよね、、。」と2人でしみじみモード。すると、
「ありがとう、レナに良い刺激を受けた1週間だったよ。」とお礼を言われる。
いやいや、私もだよ。
「よくこんなしんどい大会に8回も出るのか僕には理解できないよ。」
「いやいや、今大会がサハラ史上最高にしんどいんだよ。これを完走するってことは相当すごいと思うよ。8回出ている私が断言する。」
なんて、話しているうちに最後のマラソンステージがスタートした。


CP1まではほぼ平坦で約13kmだ。
いつもより早い時間にスタートしているから、陽が上りきってしまうまでになるべく距離を稼ぎたい。足のマメの痛みは今朝ロキソニンを服用したし、今日まで全く服用していないのですぐに効いてくるはずだ。

熱中症は先手を打って、びとーせんせの教え?に従い、ガーミンが1km毎の通知音を鳴らす度にソルトタブレットを服用している。あと、オーバーナイト時のメディカルでの応急措置で考えさせられた体温上昇問題についても、適宜、額や首筋に水をかけられるように重たくはなるが余分に水を用意したので、これでなんとか最終ステージは凌げるはずだ。

黙々と歩いていると、大会車両が近づいてきた。
「よー!レナ!」
と声をかけるのは、オーバーナイトステージで色々あったクリスチャンだ。
「今日で最後だからな。頑張れよ。」
とエールをもらう。

サハラマラソンに出る度にこうやって選手や大会スタッフとの友情の輪が世界中に広がっていく、それも太く強く永く、私って幸せもんだなあ、、。




CP1には10時前に到着する。
よしよし、いい感じだわ。これならば今までのようにCP1過ぎてからの歩くマーライオンは避けられそうだわ。このチェックポイントはすぐに抜けることにした。


CP1を抜けて、しばらくすると背後から「レナさーん!」という聞き覚えのある声がしてきた。

そろそろ来る頃だと思ってましたよ、びとーさん。
っていうか、オーバーナイトの時は女子上位3名が固まって走っていたのに、今日はびとーさんだけ?
その前に他の女子選手は私を抜いてないはず?

うわー!!
今、びとーさんは女子1位で走ってきてんのか!!
すげー、かっこよく走り去るびとーさん見てゾワゾワしてきたよ。


しばらくすると、現在総合女子1位のモロッコ人選手がやってきた。この位置からして、ラシッドみたいにびとーさんを先に走らせて泳がせているのか否か、判断に悩むところである。


このCP2までの区間は楽しかったな。
その後に、タケシさんが追いついてきて、少し私と一緒に歩いて、少し会話して、じゃ!また後で!と走り去っていった。

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というか、あのザックで走れているのがやっぱすごいわ。しみじみ。



そして、タケシさんからちょいと遅れて、隣のテントのおいちゃん(注3)が登場。
あれ?タケシさんより遅いなんてどうしたんだろ?タケシさんとおいちゃんは走力が同じくらいなんだけど、ちょっとおいちゃんの方が早い感じで、「今日は遅かったけど、どうした?」とタケシさんを意識していたりして、レース中は2人の様子見ていて楽しませてもらってましたけどね。


そのおいちゃん、
「レナ、後ろにはまだたくさんのランナーがいるから、焦らなくていいよ。」
なんて励ましてくれる。日本テントの皆が総動員でおいちゃんの面倒を見ていたけど(注4)それもいい思い出だなw



そして、あれ?あれあれ?
現時点で女子総合2位のフランス人選手が他の男性選手と喋りながらやってきた。
目の前を歩いていたサハラマラソンのレジェンド、クリスチャン・ガンター(今回で33回の出場経験を誇る)に話しかけてるし、完全にファンランモードやんけ、足首をテーピングしているし、やはりオーバーナイトの時に足をやっちゃったか…。


ってことは、
びとーさんの女子総合2位は確実やん!
おおおおお、言葉にできない感動で震えてますわ。





CP2にはお昼頃に到着する。
歩くマーライオンになるか否かは、ここからが踏ん張りどころだな、、、。


と、CP3へ向かう間にふと気が付く。



あれ?そんなにめちゃくちゃ暑いって感じしないな?むしろ、これが例年のサハラマラソンの暑さって感じじゃない?

1km毎にソルトタブレット服用していたもんだから、手がパンパンに、クリームパンみたいに膨れてるじゃないか。塩取りすぎで浮腫んでるってこと?!


やめやめ、塩タブレット服用するのやめますよ!
多分、もうこれ、顔とか浮腫んじゃってるわ、、あえてミラーとかで見ないけど。



最後の、最後の、最後のチェックポイントCP3には15時前に着く。もちろん、この間、歩くマーライオン現象は一度も起きてない。

そうだよ、これだよ、これが通常のサハラマラソンなんだよー(歓喜!)
これは神様がもう試練はこのくらいにしてやるかって勘弁してくれたに違いない。


残り10kmを切った。
これでサハラマラソンが終わってしまうのか。現金なもので、この日の気象条件が自分のレースに影響を及ぼさないとわかるや否や、しみじみと例年のように、これでレースが終わってしまう一抹の寂しさを覚えてしまうわけですよ、、、。

最後の山登り(というほどの山ではなく、丘かな)で、野営地(=フィニッシュ)を目視で確認すると、例の如く、急に車間距離ならぬ、ランナー間距離を気にし始め、後続のランナーとの距離を空けるために早歩きモードを加速する。

なんなら、オーバーナイトステージの時ですら、意地でも走らなかったけど、最後の最後だし、最後の数百メートルだけなら走ってもいいかな?と、


目の前にはフィニッシュゲート、その向こうにはパトリック、チェリー、ナタリーと私の大好きな人たちが並んで手を振り、迎えようとしている!!

もう言葉でにはできない色々な感情が溢れてくる。
辛かった、本当に辛かった、もうダメかと思ったことが何度あったことか、、。



そして、先にフィニッシュしたびとーさんとタケシさんが、なぜかGPSトラッキングで見ていて、もうすぐフィニッシュしそうだとわかったんでってことで、フィニッシュ後のお茶のところまで出迎えにきてくれた。


みんな、ありがとう。




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●第5ステージ(マラソンステージ)
[開催]10月8日(金)
[距離]42.2km
[スタート]
1ST GROUP/ 7:16(日本時間 16:16)
2ND GROUP/8:41(日本時間 17:41)
※2ND GROUPは総合上位の150名
[制限時間]
・1ST GROUP
CP1/3時間45分
CP2/7時間05分
CP3/9時間40分
FINISH/12時間00分
・2ND GROUP
CP1/2時間15分
CP2/4時間05分
CP3/6時間40分
FINISH/12時間00分
[到達人数]
START/356名(JP 3名)
CP1(12.9km)/354名(JP 3名)
CP2(23.2km)/354名(JP 3名)
CP3(32.6km)/354名(JP 3名)
FINISH(42.2km)/354名(JP 3名)
当ステージリタイア/2名(JP 0名)
リタイア合計/318名(JP 0名)


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注1) ロードブックでは3時間後のスタートとあるが、気象条件を鑑みてか、1時間半後のスタートになっている。
注2) 実はタケシさんも楽天モバイルで海外ローミングしていたのだ。結局、その日の朝は送信できず。
注3) ちなみにおいちゃん、日本デビューしてるw

注4) 地味にポンコツ感出ていたおいちゃん、あまりにも日本テントにお世話になり過ぎて、ワルザザードで、もしくはマニラにきたらご馳走してくれるはずが、連絡先も交換することなく終わった、、、最後の最後までおいちゃんだわ、、、。




【お断り】レース中、実際に起きたことを書いていますが、メモ書きなどして記録をとっていないため、話がチェックポイント、またはレース日で前後している可能性があります。これはこの時ではないよ、とご指摘頂いたら、レポートを全部書き終えた後に再編集し直します。


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Rena@サハラ砂漠

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Rena@サハラ砂漠
No MDS No Life. 頭の中は常にサハラ砂漠マラソン。世界一過酷と言われているサハラ砂漠マラソン (Marathon Des Sables) に2013年から連続出場し完走する。まだまだ行くよ。