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ALL IS WELLというスローガンのもとでの優勝(高岡第一高校OB 石野敬真インタビュー)

兄に負けたくないという思いから始めた野球

――野球を始めたきっかけについて教えてください
 野球をやっていた兄の影響で、兄に負けたくないという気持ちで始めました。チームに入ったのは小学4年生の時でした。

――高校を決めたきっかけはありますか?
 高岡第一高校は県内でも強豪と呼ばれる高校だったのですが、甲子園出場が遠のいていました。そんな中、自分たちの2個上の代から監督が変わって力を入れるようになり、そこで甲子園を目指したいという思いで入学しました。

選手たちで考えたというスローガン

――ここからは高校に入学してからのお話に移っていきたいと思います。甲子園を目指していたときの思いや練習への姿勢について教えてください
 自分たちの代は甲子園で優勝するということを目標にやってきました。自分たちが入学してから先輩方が悔しい思いをされているのを見て、自分たちは甲子園に出るという目標ではダメだと思って、甲子園で優勝するという目標に切り替えてやってきました。
 姿勢としては、僕たちのスローガンとして「ALL IS WELL」という言葉を立てました。「きっと上手くいく」という意味なのですが、練習でチーム力を高めて試合では自信を持ってプレーするということを考えて練習を行ってきました。

――そのスローガンはどなたが考えたのですか?
 自分たち選手で考えました。

――スローガンが決まった時のエピソードなどがあれば教えてください
 ミーティングでスローガンを立てたら目標へと向かって行けるのではないかと監督などから言われて、チーム皆で話し合って色々な意見を出しました。その中で「ALL IS WELL」というスローガンがチームの雰囲気とも合っているということで決まりました。

――印象に残っている練習などはありましたか?
 これといった名物の練習メニューなどはありませんでしたが、自分たちは練習時間が限られており、短い時間の中で集中してやっていくというのは意識してやっていました。

甲子園中止で目の前が真っ暗に

――甲子園中止の第一報を知った時はどういった感情でしたか?
 中止を聞いたときは現実が受け止めきれなくなって、目の前が真っ暗になったというのは今でも覚えています。今までやってきたことが全てなくなった気持ちで、何にこの思いをぶつけたらいいのかという気持ちが湧いてきました。

――当時チームメイトや監督などと話したことはありましたか?
 中止になった翌日、5月21日にチーム全員で集まって久しぶりにミーティングを行いました。その部屋も重たい感じで、皆が明るく話すことを無理やりやっていました。監督やコーチの方々からお話があった時は、皆涙を流していた記憶が残っています。

監督の現役時代以来、39年ぶりとなる富山県優勝

――そんな中で代替大会の開催が発表されましたが、発表を聞いたときはどんな心境でしたか?
 大会の開催が決まる前は交流戦のような形式ですら実施できるかどうか分からないという状況だったので、そのような状況から大会の開催が決まって、僕たちは切り替えて富山県でナンバーワンを狙おうという意識に変わりました。

――実際にその「富山県ナンバーワン」を成し遂げられましたが、優勝した瞬間はどういったお気持ちでしたか?
 やっぱり観客も選手1人につき保護者2人までというような制限があった中で、家族に頑張っている姿を見せられましたし、テレビ放送もあったので、応援されている気持ちで最後までやり抜くことが出来たので本当に良かったと思います。

――優勝が決まった後にご家族と話されたことなどはありますか?
 試合の感想だったり、今までよく頑張ってきたということであったりを言われました。

――高岡第一高校としては39年ぶりの富山県優勝となりましたが、実は39年前の優勝メンバーには村本監督がいらっしゃったということで、監督からそのことについては何かお話はありましたか?
 そのことについては直接何か言われた覚えはないですね。
 ただ学校のグラウンドには監督の代が甲子園出場した時の石碑など名前が載っているものがあって、その横に僕たちの名前が載っているものができて、本当に嬉しい思いがありました。

――大会を振り返ると大量得点の試合が多い印象を抱きましたが、何か意識していたことなどはありましたか?
 チームとしても「つなぐ打線」というのは意識していて、個人的にもバントやエンドランといったところを確実に決められるようにしていこうという思いがあって、そこを意識して練習していました。

プロジェクトを聞いてワクワクした

――この「あの夏を取り戻せ」というプロジェクトについて聞いたときはどう思いましたか?
 正直独自大会で優勝した時に、優勝はできたけどこれで終わっちゃうのか、甲子園に行きたかったという思いが同時に強く出てきました。それから時間が経ってこのプロジェクトの話を聞いたときに、本当にできるのかなと思ってワクワクした気持ちになりました。

――このプロジェクトでの目標について教えてください
 皆で楽しむというのはもちろんなのですが、あの頃のように本気になって野球をしたいと思います。

――最後に応援してくださってる方々へ意気込みをお願いします
 当時同じ思いを持った全国の皆と楽しみたいと思います!

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