インドの神様・ガネーシャが教えてくれる、本物の夢の見つけ方〜『夢をかなえるゾウ0(ゼロ)』を読んで
インドの神様・ガネーシャがゾウの姿となって人間の前に現れ、その人の夢を叶えるお手伝いをしてくれるというお話。
本作は第5作目。夢を持たない主人公のもとに降臨したガネーシャが、”本物の夢”を見つけるために様々な課題を与える。
ガネーシャのダジャレ混じりの関西弁と、主人公とのコミカルなやり取り、そして、小説調なので物語を楽しみながら読み進めることができます。
夢とは、時間をかけて満たす欲求
夢とは、長期的な欲求。だから、つい忘れて目の前の誘惑に惑わされてしまう。それをいかにコントロールできるか。
現代人の多くは、いつでもスマホでインターネットと接続できる環境ー目の前のマシュマロにすぐ手を伸ばせる環境ーにいる。インターネットは、消費者にいかに目の前のマシュマロを食べさせるかを追求することで進化している。だからこそ、その行為に慣れすぎると時間をかけて満たす欲求ー夢ーから遠ざかってしまう
目の前の欲求に飛びつくのではなく、自分の中にある深い欲求を時間をかけて満たすこと。それが「夢をかなえる」ということ。
”本物の夢”とは
夢の本質には、自分が過去に持っていた痛みが関係しているみたい。なんだか不思議。
でも、苦しんだからこそ、そこから這いあがろうと努力する。それこそが自分の力となり、夢となる。
本物の夢とは、自分と同じ痛みを持つ他者を救うことで、自分を救うこと
人が自分の人生に意味を見出せる天職に出会うとき、過去の痛みと無関係な仕事であることはほぼない
苦しみは、幸せの伏線
夢を叶えるうえで、苦しみはつきもの。それをいかに乗り越えるか。とても励みになりそうな文章を見つけたので、ご紹介。
「これまで、君の人生には、君から自信を奪い、自分への不信感を募らせる出来事が起きたろう。苦しみ、 嘆き、みじめな気持ちになる出来事が起きたろう。それらのすべてに向かって言いなさい。 『君たちは、伏線だ』と。これらは自分が夢を見つけるという──自分が幸せになるという──人生 のドラマを最高に盛り上げるための必要不可欠な伏線なのだと」
「神経」は「神を経る」と書く。神様は痛みを通して私たちに大事なことを伝えている。人は、痛いと感じるからこそやり方を変えられる。筋肉痛のような痛みを経ることで成長して前よりも強くなる。
夢を見つけるための課題
主人公が夢を見つけるためにガネーシャが与えた課題で、実践したいなと思ったものをいくつか紹介します。
✅日の出を見る(早起きする)
✅自分が本当に好きなことを見つける(匂い、物、人、場所)
✅生活に「初めて」を取り入れる
✅実物を見る
✅自然の中でゆっくり過ごす時間を持つ
✅名作を鑑賞する
早朝は誰も邪魔が入らない、自由に使える時間。本物の夢を持つ者が何よりも大事にしてるものは、自由
名作と呼ばれる作品は必ず人間の普遍的な奥深さを描いてるから、新たな生き方や人生の意味を示唆してくれる
最後に
この本を読んでみて、夢は選ばれた人だけが見るものじゃないと思えた。
ガネーシャが与えてくれた課題は、どれも私たちの生活に取り入れられそうなものばかり。
そして、本物の夢には自分の過去の痛みが関係していることがわかった。
ということは、過去に自分が悩んだり苦しんだものを考えてみたら、何かヒントが見つかるかもしれない。
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