肉、焼いてみた
わたくしごとですが、人生で初めて自分の肉が焼かれる匂いを嗅ぎました。
長年の徹夜生活によって染みついたクマとおさらばしたかったのです。
今流行りの、クマ取り手術ってものですね。
電車の窓に映る自分の顔というのは、どうしてああも疲れて見えるのだろう。
「なんだか疲れているな…」と思いながら眺めるのも今日で終わりってわけ!
そんなことより、人肉の匂い。
とっても焦げ臭くて、手術中は大興奮で先生に話しかけてしまいました。
笑気麻酔と局所麻酔で全身が動けない状態で、ヘラヘラ笑いながら話し続ける患者はとてもヘンテコでしょう。
(前職で術前カンファの議事録を取ったりなんだりしていたので、知っている単語を耳にしてご機嫌だったのもある)
読む人によってはゾッとするような話でしょうが、元々、自分の心身の状態把握が趣味なのです。
たまにXにもポストしていますが、思春期の多感な時期をサバイブするために『メタ認知』というものにハマったのがきっかけです。
「今自分がこのように考えるのは、このような心身状態であり、主な原因はこれである」と自分が理解できるまで考え抜くという感じです。
後に知るのですが、自分の弱みについて反芻するのは心が弱っている時は良くないそうです。
なぜ私がスッキリするまで反芻し続けて平気だったのか…、おそらくですが生まれ持っての脳筋だったからとしか言えません。
泳げなければ溺れろ、力こそパワー!!
さて、肉です。
私にとって1番記憶に古い人肉ステーキといえば映画『ハンニバル』です。
調べて驚いたんですが、なんと2001年の作品なんですね。
ギリギリ記憶があるくらいの上映作品ですが、おそらく家庭で見たはずです。
我が家では、福山雅治さんのラジオは下ネタが激しいためNGでしたが、なぜかスプラッタシーンは寛容だったようです。
問題のシーンは映画のクライマックスなので観て確認していただくとして。
実際に麻酔でキマりきって思ったのは「咀嚼…無理じゃない…?」ということ。
顎が思いの外、動かせなかったんですよ。
やはり映画はフィクションなんですけれど、それが分かっていても妄想してしまうのが人間というもの。
あんなん嘘やろがい!と笑いながらも考察したくなるのが映画ファンの醍醐味ですね。
そうそう、人肉といえば『悪魔のいけにえ』も有名ですね。
芸術性の高さからアニメや漫画にも多数オマージュが取り入れられており、それをキッカケに観た人もいるでしょう。
ホラー映画の怖さよりも、じっとりとした不快さを押し出した作品なので比較的観やすい印象です。
「あー、あの映画の登場人物、どんな気分だったんだろう」
そんな気持ちを味わいたい時が誰しもあるはす。
肉を焼く経験、意外とありですよ。
そんな夜更けの小話でした。