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優秀な人は礼儀正しい。礼儀はビジネスの成果に直結する!

皆さん、最近は仕事で成果を出すためのテクニックを何回かにわけて記事にしてきました。今日はそれ以前の課題としてこの”礼儀正しさ”を記事にしたいと思います。不思議なもので成果をあげる人は必ず礼儀も備わっています。まれにそうではない人がもてはやされることもありますが、そういう人はすぐに化けの皮が剥がれてしまいます。仕事で継続的に成果を上げ続ける人になるためにぜひ参考にしていただきたく思います。

無礼な態度をとる人は職場に五つの悪影響を与えると言われている。

①同僚の健康を害する

820人の社会人を20年間にわたり追跡調査した大学の実験で、勤務時間・仕事の負荷・権限の大きさ・裁量の大きさなど様々な要因と寿命の関係性を調べたケースがあるそうです。その結果働く人たちが協力的か有効的かによって寿命が大きく変わることがわかったそうです。逆に職場に無礼な人がいると死亡率が2.4倍にもなるらしく、無礼な人は周りの健康を害してしまうことが証明されています。

②会社のパフォーマンスを下げる

アメリカ心理学会の試算によると、職場のストレスによる損失は年間50兆円と言われており、800人の管理職・従業員に向けた調査によると、職場に無礼な人がいるだけで48%が仕事にかける労力を意図的に減らし、38%が仕事の質を意図的に下げ、78%が組織への忠誠心が低下することがわかったそうです。無礼な人はその人自身だけではなく、周りの人のエネルギーまで吸ってしまうとのことです。

③周りの人の思考力を下げる

フロリダ大学で行われた実験では、無礼な態度を取られたグループと通常のグループに分かれて知力テストを行ったところ、無礼な態度を取られたグループのテスト結果は33%も低くなったそうです。知力だけでなくブレインストーミングのような想像力のテストにおいても39%も点数が低くなることが分かっています。無礼な態度一つだけで気づかないうちに思考力と想像力が奪われているのです。

④認知能力を下げる

500人の医師看護師を対象にした調査によると、チームの誰かが無礼な言動があった場合71%が何らかの医療ミスに結びついていることがわかりました。無礼な態度を取られたチームはチーム間での情報共有が円滑にできず、適切な判断が出来ないため、通常のチームに比べて診断ミスをする確率が格段に上がってしまったとのことです。

⑤周りを攻撃的な性格にする

無礼な態度を取られた側の人間は攻撃的な行動をとりやすいことがわかっています。一度でも無礼な態度を取られると他人に協力しようとする人は1/3に減ることが分かっています。無礼な態度は皆さんが思っている以上に凄い悪影響があるのです。

礼儀正しくとはどのようなことなのか

最も重要なポイントは自分のために礼儀正しくするわけではないということ。ある目的や利益のためでもなく、ただ相手を尊重し良識を守るようにする。それが結果的に礼儀正しさに結びつくのです。では礼儀正しいことでどんなメリットがあるのでしょうか。

①仕事が得やすい

礼儀正しい人は声がかかりやすいのです。仕事を誰かに手伝ってもらおうと思った時、仕事はできるけど無礼な人と、仕事はそこそこだけどいつも親切で愛想のいい人どちらに頼みますでしょうか。後者の人を選びますね。このように礼儀正しい人の方が様々なチャンスに巡り合える可能性があるのです。

②幅広い人脈が築ける

礼儀正しい人はより大きなネットワークを築ける傾向があります。誰かに紹介しようと思っても無礼な人だと躊躇します。礼儀正しいことで誰からも紹介されやすい人になるのです。そして何よりも第三者から評価されているというのは信頼を勝ち取る上で何よりも強い武器になるのです。

③出世の可能性がアップ

周りから礼儀正しいと評価されている人達は、無礼な人たちより評価が2倍も違うといわれており、業績についても約13%高いことが証明されています。

④周りに安心感を与えパフォーマンスを上げる

普通のリーダーと礼儀正しいリーダーとを比べた時に、礼儀正しいリーダーの元で働くメンバーの方が幸福だと感じる人が56%も増えた上に、集中ができて生産性が上がると答える人が92%も増えることが分かっています。

礼儀正しいことで得られるメリットは沢山あるのです。では次の項目でどのようにすれば礼儀正しいと周りに認識してもらえるのかを確認していきます。

礼儀正しい人であるための3原則

①笑顔を絶やさないこと。

子供と大人で比較すると、子供は何と1日平均400回笑うという調査があります。それに対して大人は1日20回を超える人が30%しかいないという驚愕の事実。楽しそうに笑顔いっぱいで遊んでる顔を見ると微笑んでしまうように、私たちの笑顔も会う人に気持ち良い印象を与えられます。自分の笑顔に自信を持って笑顔を振りまいていくことが大切と言われています。

②相手を尊重すること

あるコンサルティング会社が実施した世界的な調査によると、社員の仕事へのやる気を最も大きく左右するのは、上層部の人が”自分たちのことを気にかけているか”ということであるということを発表しました。組織のパフォーマンスを上げるという観点でも相手を尊重するのはとても重要と言われています。

③人の話に耳を傾けること

自分の話を熱心に聞いてくれる人は好意を持たれやすいのはよく知られています。話すとき聞くの割合は1対2ぐらいが理想です。ここで言う話すというのは相手の話に反応し質問をするということ。そして相手がまた話し始めるといった形を心がけてみましょう。耳を傾ける姿勢を忘れずにしていくことで礼儀正しいと相手に思ってもらえるようたち振るまいましょう。

礼儀正しさを身につけていく三つの方法

①他の人からフィードバックをもらう。

行動分析学でもあるように、良い行動を取った時に褒められると人間は続けたくなるといわれています。礼儀正しい行動をとった時には他の人からフィードバックをもらいましょう。自分自身が礼儀正しくなるためにはとても効果的な方法といわれています。

②日記に付けて振り返る

1日の終わりに自分自身の言動を振り返り、礼儀正しく慣れたところはどこか少し無礼だったところはどこか、より良くするためにはどこをどう変えるか。振り替えることで成長が加速していきます。1日ずつ自身の言動を振り返ることでその成長を実感することが重要です。

③自分自身の状態を整える

例えば寝不足の時にいつもと同じように気付かれるかと言ったらなかなか難しいはず。寝不足の時はお腹が空いてる時など自分自身の状態が万全でないと礼儀正しさが減って、無礼な態度をとってしまう可能性があります。自分自身の状態を整えることを意識することも重要です。

まとめ

近年、プレゼン講習など様々なビジネス系のスクールがあります。スキルを向上させ、自身の市場価値を高めていく。非常に重要なことだと思います。グローバル化やオンラインの空間が増え、さらにデジタルのスキルも必要になりそうです。一方で今日記事にさせていただいた”礼儀”のようなものが置き去りになってしまっては元も子もありません。心技体とはよくいったものでその三つ全てが備わってこそ一流だと思います。日本で活躍し、アメリカでもその名を轟かせた松井秀喜氏はまさにその典型的な例と言えるかもしれません。

一方でこの”礼儀”というものはなかなか初対面では見極めづらい箇所であるともいえます。だからこそ重要だと言えるかもしれません。長く活躍し、人から人望を集める人のみが持つ”スキル”なのです。表面上では高いスキルを持ち、大きな成果をあげているように見える人もこの礼儀がなければどこかで必ずつまずきます。その人の能力を家に例えるなら礼儀のようなスキルはそれを支える柱の一つだといえるかもしれません。

私自身、社会人になって色々な人とかかわってきましたが、優秀だと思える人ほど礼儀正しく謙虚です。一見すごそうに見える人でも礼儀が備わっていなければ見透かされています。自分自身のため、そして周りの人のため、そして何よりも優秀な人材を育てていく過程においてこの”礼儀”というものに再度フォーカスしてみてもいいかもしれません。

引用元:Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である (日本語) 単行本 – 2019/6/28
クリスティーン・ポラス (著), 夏目 大 (翻訳)









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