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Jホラーメソッドの陳腐化について

誤解を与えてしまいそうなので先に結論を書くけれど、表題とは真逆のことを言いたくてこれを書いている。 2021年、「日本ホラー映画大賞」が創設され、そこでは新しいホラー映画の才能を求むといった言葉が並んでいる。 「新しい恐怖の表現が日本から生まれていない」といった意味合いのことをが口々に並べられているし、他の場所ではあるけれど、かつて一斉を風靡したいわゆるJホラーの作り手たちが、「Jホラーメソッドは陳腐化した」「手法でしかなくなってしまった」といった旨のことを口々に発している

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    • 「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」怖くはないけど面白い、でいいのか問題

      ○死霊館シリーズとJホラー死霊館シリーズの本篇久々の続編です。 とはいえ、すでに「アナベル」シリーズだけで3本(「アナベル 死霊館の人形」「アナベル 死霊人形の誕生」「アナベル 死霊博物館」)に、プラスして「死霊館のシスター」、さらに「ラ・ヨローナ」までが含まれており、この後にもスピンオフ含め続編が大量に待機しています。 1作めの「死霊館」において、その優れた点は、古典的な「幽霊屋敷もの」的な構造と、1970年代を舞台にした比較的クラシカルな舞台立てを用意しておきながら、同

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      • 銀兵衛新ネタライブに行った

         銀兵衛のネタを初めて観たのは、昨年2020年のM-1で2回線のネタがYouTube配信されたのがきっかけだった。  僕はよくいるM-1の時期にだけ現れるお笑い評論家気取りの1人のようなもので、そこまで熱心に芸人を追いかけたりとかはしておらず、2回戦動画にしても、全てをチェックしていたわけでもなく、たまたま誰かのネタを観ようとしていたら銀兵衛が現れたのだった。  で、とにかくこの時の「タンバリン」のネタがとても面白かった。(現在は非公開)  荒っぽいと言えば荒っぽいのかも

        • 「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の大人になる主人公問題

          シンエヴァを観た。 本編の詳しい感想は『底辺文化系トークラジオ「二九歳までの地図」』で話したのでわざわざ文章では書かないのだけど、一応そろそろネタバレ解禁なんじゃないか、ということらしいので、思っていた件について書きたい。 はじめに、これは明確なネタバレ記事になるし、ついでに褒めたり良いところを指摘するタイプの記事でもないし、考察をしたり論評を深める類のものでもない。なので、シンエヴァが大好きで記事を読みたい人に取っては向いていないし、かといって、僕はシンエヴァを楽しんで

        Jホラーメソッドの陳腐化について

        • 「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」怖くはないけど面白い…

        • 銀兵衛新ネタライブに行った

        • 「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の大人になる主人公問題

          【盛夏火 団地演劇 Vol.2】 『夏アニメーション』

          令和元年8月32日、つまり9月1日に盛夏火を観てきた。面白かった。「よくできているかどうか」とかはわからないけれど、少なくとも文句なしにちゃんと面白かった。前回以上に展開という展開がないままに進むのに、セリフの面白さで充分観ていられる。 たけきさんを知っていればいるほど、この人ひょっとして本当に畳の上で花火をやる気なんじゃないか、とか、変な緊張感が走ったりもする。僕の知ってるたけきさんは常識人だから流石にやらないはずだけど、でもやりかねない部分もある。そういうのも面白かった

          【盛夏火 団地演劇 Vol.2】 『夏アニメーション』