『定時にあがれたら』に胸がドキドキする理由
こんにちは。
LGBTQライター・なつめれいなです。
LBGTQだからというわけではありませんが、最初に紹介する作品はこれにします。
犬井あゆ先生の『定時にあがれたら』です。
同じ会社で働いているふたりのオトナ百合
主人公は水城さんと湯川さんのふたり。
彼女たちは同じ会社で働いている同僚です。
といっても、水城さんは企画部で湯川さんは営業部。
なので、同じフロアでもあまり接点はありません。
そんなふたりはある出来事をきっかけに仲良くなります。
それは、水城さんが自分の家のカギを間違えて湯川さんのコートに入れたこと。
このことからふたりは仕事帰りにご飯を食べに行くようになり、いつしか惹かれていく。
その合図はコートに入っている「ゴハン行きませんか」というメッセージが書かれたふせん。
胸キュンあり、嫉妬あり、不器用ながらもゆっくりと進んでいくふたりの恋物語です。
ふたりの表情がとにかくかわいい
本作に心惹かれる理由はいろいろとありますが、もっとも大きな理由はこれかな。
ふたりの表情がとにかくかわいい
これにつきます。
特にかわいいと思ったのは、湯川さんが「好きかもしれない」と告白して帰ろうとしたあと、「やっぱり忘れないでください」と言ったシーン。
それを聞いたあとの水城さん。
湯川さんはきっと告白したあとで顔を赤らめたんだろうな。
水城さんは驚いたのかな。
想像するだけでキュンキュンしてきます(*^^*)
心理描写が巧み
作内では、彼女たちふたりがお互いに惹かれていくまでに感じた、その切なさともどかしさが描かれています。
好きになったら一直線にその気持ちを伝える人もいれば、沸き立つ感情がなかなかわからず徐々に惹かれていく人など、その心理状態もさまざまです。実際、湯川さんは水城さんにとってどういう関係なのかわからず、悶々とした日々を過ごす描写があります。
実際、私も人を好きになったらそういう心理状態になってしまいがちです。
好きな気持ちを伝えたい。
でも、失敗したら恥ずかしい。
断られたら恥ずかしい。
こんな気持ちに私もよく陥ります^^;
そんな臆病な心理状態になっていることさえ、愛おしく思えてきます。
絵柄はとてもシンプル
『定時にあがれたら』は、祥伝社の「コミックJam」というアプリで読める作品です。
Webコミックは読みやすさを重視するため、背景などの書き込みは少なめの傾向にあります。
そのかわり、ふたりの会話や心理状態は丁寧な絵柄で描写されています。
なぜ、こんなにもハートを掴むのか
筆者でもある私は、この作品を紙と電子の両方で持っています。どちらかで購入すれば良さそうなものですが、それだけこの作品に惹かれたということでしょう^^;
それはさておき、この作品を読むと心臓をギュッと掴まれた感じでドキドキしてしまいます。
なぜかというと、日常で誰かと出会って誰かに惹かれる。
そんな何気ない日常にスポットを当てた優しい作品だから。
なかなか「好き」のひとことを言えなかったカップルが、どんどんその距離を縮めていき、その恋を大切に育んでいく。
だからこそ、この作品にどんどん心惹かれていくのでしょう。
『定時であがれたら』は社会人百合ですが、同性を好きになった人に向けたバイブルともいえます。
作者の犬井あゆ先生もTwitterで仰っていますが、ドラマ化されたら胸キュンして笑顔になる人が続出しそうですね。LGBTQが偏見なく受け入れられるようになるためにも、ぜひドラマ化を希望します。
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