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子どもの時の印象が大切!

移動美術館
その1
子ども向けの、小さな美術館を開催しました。作品はもちろん印刷物ですが、有名な絵画を50点あまり集め、印刷物をハレパネという板に貼り、1点1点イーゼルに展示し、広い会場にある絵画の中をさまよってもらいました。たださまようだけでは面白くないので、シールを2枚持ち「これが一番好き」と「これが一番怖い」作品の下に用意した、ボードに貼ってもらいます。1回目の時の一番人気は、北斎の版画「沖の富士」で、怖かったのは「」でした。北斎は、意外でした。富士山に反応したのでしょうか?私たちはほとんど子どもの時から、山=富士ですものねぇ。絵画一つ一つに短いコメントを入れました。うる覚えのものを入れるわけにひかないので、美術書を何冊も調べ、高校の美術の先生だった方にもチェックしもらいました。久しぶりに期末試験並みの勉強をしました。とても面白い時間でした。

その2
美術史をきっちり勉強したこともないのに、なぜ色んな作品を見た記憶があるのだろう?と考えてみると、子どもの頃の行動にありました。私は大阪市なんばという繁華街の近くで育ちました。今はなくなりましたが、松坂屋百貨店が近くにあり、一人で遊びに行っていました。その行先は決まっていて、まず、美術画廊に行き、次に本売り場で児童書を立ち読みし、おもちゃを眺め帰る。でした。風神雷神図を教科書で見た時、松坂屋の画廊でアヤメの屏風と並んでいた作品だと気づきました。小さかったので、見上げて見たイメージがあります。本物だったのかどうかも分かりません。他にもいっぱい陳列されていたと思うのですが、その二つが鮮明に脳裏にあります。美術書を見て、なぜだか知っている作品が沢山あるのは、小さな頃、訳も分からず画廊に通っていたお陰だと思っています。(追い返さなかった店員さんに感謝!)
絵の鑑賞、美術館などに行くことが億劫な人が多いと思います。
・子どもの頃に、理屈なく沢山絵を見る。理屈なく絵を楽しむ。
・画廊や美術館に抵抗なく行ける。が必要と考えています。

特定非営利活動法人アートコミュニティ  船本禮子

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