臓器に涙した日

やっと落ち着いたので、書いておこうと思う。
6月の上旬、子宮筋腫摘出のために入院した。

手術は4時間。
術後は尿道や点滴、ドレーンなど複数の管が刺さっていた。
それがひとつ、またひとつと抜け、最後の管が抜けた。
「シャワーなら大丈夫だから」
と、主治医が言ってくれた。
それまでは入浴禁止で、高熱を出して汗をかいていたのに入れず、とにかく気持ち悪かった。
だから早速お風呂に入った。

脱衣所で自分の体を見る。
大きな筋腫が3つあったため、開腹手術だった。
縦に切られた下腹部には、大きめのガーゼと防水テープが貼られている。

手術中、MRIでは写らなかった小さな筋腫が4つも見つかった。
私自身は全身麻酔で眠っていたから分からなかったけど、体は、とくに子宮はかなり耐えていただろう。
私は手術まで自覚症状がなく、ふつうに日常生活を送っていたが、手術まで子宮もその周辺の卵管も卵巣も耐えていたんだ、と思うと涙が出た。
思わず患部をそっと撫でた。
「よくがんばったね…」と声が出た。
臓器に涙を流すなんて変だな、と思ったけど、やっぱりありがとうを言わずにはいられなかった。
私の、大切な臓器。

自覚症状がなかったとはいえ、術前より体が軽くなった。
体重も2㎏減っててラッキー。
今は傷の痛みはないが、ローライズのスキニーを履くと圧迫されて痛いので、ずっとスカートを履いてる(笑)。

周りの友だちも婦人系で手術を受けた子もいて、改めて自分の体にはもっと敏感でいようと思った。
もちろん婦人系だけじゃなくて、そのほかの臓器や心も。
恋愛も、仕事も、趣味も、この体が動いてくれているからできるんだ。
体はひとつだから、大切に、大事にしよう。

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