蘭ちゃんガチ勢の抱えるアンビバレントな思い。

最初に明言しますが、蘭ちゃんは天使です。
この世のうつくしいもの綺麗なものを全て詰め込んで、優しさで包んだ存在です。


それはもう絶対。


だから、人の道を外れたようなことは今後絶対にしないし、彼女は死ぬまで天使です。


だからこそ、そうではないような(例えば私ですが)みたいな人間から見ると彼女は眩しすぎる。苦手と思う方もいるでしょうし、私みたいに彼女を崇めるようになる方もいると思います。
まあそれは人それぞれですが、ここでは蘭ちゃんが好きだからいいとか、嫌いだからダメだとか言うつもりはありません。
私は蘭ちゃんが好きだけど、そうじゃない方もいて当然なので。

でも、蘭ちゃんは天使です。


そんな蘭ちゃんの相手に私は結構不満があります。

つまり、新一なわけですが……。

新一は、両親も完璧だし金持ちの息子だし頭はいいし顔もいいし蘭ちゃん一筋な(ここもちょっと引っ掛かりはしますが、今回は触れない)男の子……ということは公式ですよね。


でもさ。


でもさ?


蘭ちゃんと並んで立てるほど、彼は清い存在じゃないじゃないですか。


蘭ちゃんの存在は絶対的「陽」なわけですが、これに対して新一って言うほど「陽」じゃないんですよね。
例えばですが、園子と彼女の恋人である京極さんは2人とも同程度の「陽」ですよね。和葉と平次も。
だけど、蘭ちゃんと新一はこの「陽」のレベルに結構な差があるな、と。
新一って、仕方ないとはいえ赤井さんと組んで死体を使ったトリックをしてますよね。ここ、普通にいったら犯罪です。死体損傷はダメ。
そういう所で、絶対的な「陽」である蘭ちゃんと新一にはアンバランスさが生じると考えられます。
私からすると、蘭ちゃんは天使でどこまでも「陽」の存在なので、新一が自らのことをどんな感情で受け入れて彼女の隣りに立つのか、かなり気になります。

普通なら厳しいでしょうが、結局は漫画の世界なので最終回がきてハッピーエンドなのだとは思います。寧ろそうでないと蘭ちゃんの報われなさに発狂してしまいますが、だけどやっぱりその後蘭ちゃんはどうなるの?という疑問は残ります。
蘭ちゃんは新一のしたことを知らないで生きていく、そのエンドはいいと思います。新一が下手に彼女と罪を共有するとしたら、それは許せない。
蘭ちゃんからすれば、新一はヒーローでしょうけど、でも彼には罪を犯した過去がはっきり残っているわけですよね。


天使の隣に罪を犯した人間がいる、このバランスが良いんだ!という方もいらっしゃるでしょうし、それはそれです。
でも、その天使を崇めているような人間からすると「いやいや」という思いになってしまうんです。
正直、そこまで新蘭が好きではない私ですが、それを言うと自動的に「蘭ちゃんに否定的」と思われてしまう傾向にあるんですよね。

違うわい。
新一が地雷なんだよ。
彼女が天使なのになんだお前は。カッコつけてんじゃねーぞ。ロンドンで告白したからなんだ?
お前、死体損壊は犯罪だからね?

と、結構な場面で思うわけです。
そしてそんな所まで考える厄介な自分にうんざりしたりします。
蘭ちゃんは新一と居られれば幸せなの!と思っていたらそれで終わりなんですよね。
結局、自分の中ではモヤモヤを残したままなのでしょう。結論はでない。


最終的に赤安の二人の「陰」のバランスに安心してそちらに逃げてしまう私です。
赤安の世界に出てくる蘭ちゃんは本当に幸せそうだから、そこだけ切り取って束の間の安心感を得ている事実も否めません。
蘭ちゃん……。
蘭ちゃんが幸せであるために選ぶ男が新一だけっていう現実、なかなか不満です。

まさにアンビバレンス……。

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