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アルコールは筋肉にどのような影響を及ぼすのか?!ーはじめにー

こんにちは!REGBODY新宿店です。今回は「アルコールと筋肉」の関係について、REGBODYトレーナーの私、杉本がお話していきたいと思います。

令和元年度(平成31年度)もあと数日で終わり、4月からは令和2年度がスタートしますね!

年度末、年度初めは社会人の方にとっても学生の方にとっても一つの区切りとなり、出会いや別れの季節でもあります。
この時期の付きものといえば、年度打ち上げ、新年度決起集会、送別会、歓迎会ですね!普段ダイエットやトレーニングでお酒を控えている人もそうでない人もいつも以上にお酒を飲む機会が増えるのではないでしょうか?

そこで本日は

1.アルコールが筋肉へ与える影響
2.飲み会の席で使える!お酒との付き合い方
3.どうしても飲むときの心構え

についてお話していきます!

ダイエットやトレーニングをしているが、お酒が好きでなかなかやめられない人、何となくダメだとわかっていてもついつい飲んでしまう人、付き合い等で会食が多い人、大切な家族・友人とのお酒の席を楽しみたい人は必見です!

アルコールが筋肉に及ぼす影響

アルコールとホルモン

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テストステロンとアルコール
テストステロンとは男性ホルモンの一種で、タンパク質の合成を促し、筋肥大や骨格形成に働きかけます。筋トレにより筋肉に刺激を与えることで、テストステロンが分泌され筋肉が成長します。しかし、飲酒で摂取したアルコールが、筋肉の成長にとても重要なテストステロンの分泌を低下させることがわかっています。また、何もしていなくてもテストステロンは20代をピークに次第に低下すると言われているので、アルコールによりさらに働きを阻害するのは勿体ないですね!

コルチゾールとアルコール
アルコールを大量に摂取すると副腎という臓器からコルチゾールというホルモンが分泌されます。このコルチゾールは筋肉を分解し、脂肪の合成を促進する厄介なホルモンです。

コルチゾールはストレスを感じた時に増えるホルモンであり、別名「ストレスホルモン」と呼ばれています。精神的・肉体的なストレスを感じた時に大量に分泌されますが、過度な飲酒によっても分泌されます。つまり、過度な飲酒は身体にとってストレスと感じてしまうので、飲み過ぎには要注意です!

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【アルコールと筋タンパク質合成】
筋トレにより微細に損傷した筋繊維が回復(超回復)する際に、以前よりも太い筋繊維となって回復・再生されることで、筋肉が発達していきます。
この筋肉の発達には、mTOR(タンパク質キナーゼ)というタンパク質の生成や分解にかかわる物質の働きが重要となります。
筋トレを行うことやプロテインなどでタンパク質・アミノ酸を摂取することにより、このmTORを活性化させる作用があり、筋タンパク質合成を高めます。
ところが、アルコールにはこのmTORの働きを低下させる作用があり、トレーニング後にアルコールを摂取することで、筋タンパク質合成が抑制されてしまいます。また、アルコールもタンパク質も肝臓で分解されるので、次から次へとアルコールが肝臓へ運ばれると、タンパク質の生成や分解が疎かになってしまいます。
その結果、筋トレ後の飲酒が、筋肉の合成率を著しく低下させると言われています。日頃から筋トレを行なっている人は、筋トレ後の飲酒は可能な限り避けるべきですね!

上記の内容を立証する研究結果

◎ある論文で急性アルコール摂取が正常な人の下垂体性腺ホルモンに及ぼす影響を調査したところ、血漿テストステロンレベルは、血中アルコール曲線の上昇段階の間に低下し始め、ピーク血中アルコール濃度で血漿テストステロンは有意に抑うつし、血漿黄体形成ホルモン値の有意な増加が起こりました。急性アルコール摂取がステロイドの生合成および生体変換を調節する末梢メカニズムを介して血漿テストステロンの抑制を生成することを示しています。

【参考文献】
https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-1-4757-9134-1_3


◎2014年にオーストラリア、RMIT大学のParrらが週3回のトレーニングを行っている20代を対象に、トレーニング後のアルコール摂取が筋肉の合成率に与える影響を調査しました。
調査する実験では、運動後に「プロテインのみ」「プロテイン+アルコール」「炭水化物+アルコール」をそれぞれ摂取する3つのグループに分け、データ収集を行いました。
結果は、「プロテインのみ」を摂取した場合に比べ、「プロテイン+アルコール」を摂取した場合では24%減少、「炭水化物+アルコール」を摂取した場合では37%減少となり、筋タンパク質の合成率に大幅な減少が見られました。

【参考文献】
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3922864/


最後に:どうしても飲むときの心構え

いかがでしたでしょうか?
上の研究結果では、アルコールの摂取により筋肥大や骨格形成に働きをかけるテストステロンの低下が起こり、筋トレ後のアルコールの摂取が筋タンパク質の合成に悪影響を及ぼすことがわかりますね。
やはりアルコールが筋肉に与える影響はデメリットしかありません。ダイエットやトレーニングを行なっている人は、お酒を控えたほうが効果的に筋肉を発達させてくれます!


それでも付き合いや会食等で飲酒を避けられない人は以下のことを心がけてください!

①お酒の種類を選ぶ
ビール、ワイン、日本酒などの糖質の入ったお酒や不純物の入ったお酒は肝臓の負担を重くします。
このような醸造酒は極力避け、ウイスキーや焼酎などの蒸溜酒を飲むようにしましょう。
また、蒸留酒は醸造酒に比べて低カロリー、低糖質なのでダイエット向きでもあります。

②高タンパク質おつまみを選び、脂質の高いものや糖質は避ける
高タンパク質の食事は筋肉の分解を抑え、さらに
肝臓の疲労や肝機能低下を抑える役割があります。
また、アルコールにより脂肪や糖質の分解が後回しになり、身体に吸収され脂肪となってしまうので、唐揚げ、ポテトフライ、ピザ、ラーメンなど脂質の高いものや糖質を含むものは避けましょう。

③ナイアシンやビタミンCなどの栄養素を摂取する
ナイアシンは二日酔いの原因となる毒性が高い物質のアセトアルデヒドを分解する酵素の材料となっています。ナイアシンを十分に摂取しておけばアルコールが分解されやすく、二日酔いになりにくいと言われています。
ビタミンCにはアルコール分解に重要な酵素の働きを助ける役割があります。

④飲酒前にプロテインを摂取する
プロテインを摂取することで、タンパク質が肝臓の負担を減らして、筋肉への影響を抑えることもできます。
また、プロテインがない場合は乳製品を摂取しましょう。乳製品から得られるタンパク質でも肝臓の保護に役立ちます。

以上のように意識を少し変えるだけで、アルコールによるマイナス面を極力抑えることができます!
REGBODYでは、初回のセッションの際に食事の座学の時間を設けており、正しいお酒との付き合い方も教えております。
正しい知識を身につけて、無理なく楽しくボディメイクをしていきましょう!

REGBODY 杉本

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