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『赤ちゃんとホテル』

武蔵野美術大学大学院 造形構想研究科 造形構想専攻
クリエイティブリーダーシップコース 
クリエティブリーダーシップ特論 第3ターム
何のためにデザインするかシリーズ 2
人はいつ何を学ぶのか?


 松坂 健先生 2019/10/02
「ホスピタリティの本質とその効用」
・・・仏作って魂入れず、で終わらせないために

若杉先生の「何のためにデザインするか」シリーズ

ゲストの先生をお迎えする水曜夜クリエイティブリーダーシップ特論
担当の先生色やメッセージ性もあり毎回かなり楽しみな授業の一つです。
今回も先週同様にスライドではなく、プリント配布での二部構成でした。

日中にCLIMATE REALITY LEADERSHIP TOKYO TRAININGに参加した後に駆けつけようとしたら、電車が遅延していて、途中からにはなりましたが、助け合えるクラスメートがシェアしてくれてキャッチアップできました。

第一部 一期一会
まさにゲストの先生との時間も一期一会で、院生もその日に参加できるメンバーや席順も全く同じということはない。
元米国副大統領アル・ゴア氏の開催するトレーニングに選ばれたメンバーの席順はアカデミックつながりで共通の話題がありそうな構成にしたそうで、その後の分科会も選ぶ内容によって交流がしやすく工夫されていましたが、同じテーブル以外の方々ともつながる機会でも一期一会の時となりました。

浜松の静岡文化芸術大学ではデザイン系と文系の学生が一緒のクラスで学ぶ機会で一年生の導入教育で「文化芸術総合演習」という授業があり、茶道も取りれられていたこともあり、事務所の代表が担当していた授業の参考にと浜松市茶室松韻亭の茶道入門講座に参加して、煎茶と抹茶の両方を体験し、続けたい6人で同好会を発足しお茶会やお茶事に参加する機会もあり、体験してみることの重要性も体感できました。

松坂先生も体験してみてとお話されていたお茶事を体験できる機会として
表参道の即今

新宿にある柿傳もお茶事の体験ができます。


第二部 ホスピタリティ・ケースメソッド「赤ちゃんとホテル」
・・・あるホテル実習生の機転の問題  
配布プリント2枚で読んでから議論してみよう!

ホスピタリティケースメッソッド 
ケースメソッドは小説風にするのが多い
実際にあった話から先生のオリジナルで

舞台:東京の一流ホテル ホテル◯◯◯◯ コーヒーハウス
時 :猛烈に混み合うランチタイム
登場人物
・美雪(わたし)ホテルの正社員、コーヒーハウスで三年目
・佳奈子 ホテル専門学校からの実習生として派遣されている。20歳
・今林 コーヒーハウスのアシスタントマネージャー。頼りにならない。
・山中さん コーヒーハウスのお客さん。奥さんと8ヶ月位の乳幼児連れ

混んでいる時にありがちな中でおこった泣き止まない赤ちゃん連れへの対応
実習生がアシスタントマネージャーに相談もしないでとっさにとった行動で他のスタッフは忙しくなってしまったけど、あやして赤ちゃんは泣き止んで食事ができたお客さんの山中さん夫妻は感動して、生涯の顧客になりたいと感謝はされたけれど・・・

美雪の立場だったら、どう思うか?
佳奈子の行動にイエスというのか、それともNOか


結果オーライの美談ではあるけど、よく考えると?

まずは YES か NO か? YESが多かった。 6:4くらいで。
このレストランの主役はお客様なので 生涯顧客を得られたのはよしとする

NOの人の意見 
ホスピタリティは対顧客だけではない。仲間に対してはどうだったの?

他の立場でYESと言える人は? 
結果オーライだったこと。拍手喝采までおきた。
失敗談から学ぶの難しい。(失敗するのはみんな嫌だから)前向きに学ぶ。

山中さんがカレーライスでよかったのか?
ホスピタリティは一回性 ある時できてある時できないことをいいとしていいのか。

責任者じゃないのに、カレーを食べたくなかったというクレームになったらどうするか?企業の組織論。

東京の一流ホテルで、2:8理論、2:6:2理論、業務以外のことはしたけど、未来を拡張する2の仕事をしたと感じた。

YESだけど、主体的に考えたのが価値がある。
自分で考えられる→次のホスピタリティーにつながるのでは。逆に上司には問題があったのでは?

この問題
経営者の勉強会では、ホテル関係者の十人中八人がNO
いいことだからと許していると組織の規律を守らないのはゆるみがでる?

ホテルの実話
ホテル的にはNOだった。

結果オーライはいいけど、たまたま佳奈子ちゃんがいたから対処できたけど標準化できないのはホテルとしてはダメ

まっちゃんどうなの?と聞かれて、先生自身は大きくYES!
そもそもの前提で、レストランとして赤ちゃんをNGにしていないので。
そういうことで発生した余分な業務でもチームでカバーできないとチームと言えないのでは?

確かに、いつ何がおこるかわからない状況下で、相談できない時もあるのでマニュアル通りではなく、臨機応変に対応する必要もあると感じました。

松坂先生からは、さらにオフレコのホテルの裏話も聞くことができました。
現場の声や実例を学べる機会をありがとうございました。


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