その兵士の心の傷は勲章か?
トロッコ問題で有名な、これからの正義の話をしようというタイトルの本ですが、なかなか内容がすごいものでした。
一般的には、 なんかトロッコで人が死ぬ話だろ とか、 海で遭難したときに人を食べる話だろ とか、その程度しか知られてませんし、わたしも、そのくらいの事しか書かれてないと思っていました。
ところがどっこい、冒頭から 話がすごい
アメリカの兵士が、戦争で負傷した場合に、勲章が授与されるという話で始まって、ではPTSD(心の負傷)には勲章が贈られないのは正義なのか?という話から、公的資金で救済された金融帰還のAIGのボーナス問題の話、それからいろいろ話がでたあとに、代理母が自分のお腹から生まれた他人の子を自分の子供だと愛してしまった話とかにまでつながっていきます。トロッコ問題の話は、それらが功利主義だけで解決できる問題ではないですよねということの説明のために、一部記載があるだけで、本全体がとりあつかう これからの正義の話 は、もっとスケールの大きな、馬鹿にできない リアルな話だったのです。
まだ半分くらいしか読んでませんが、この本は読破しようと思います。
冒頭の 兵士の心の負傷 については、とても興味があります。 私自身、サバゲーをやるようなミリタリーオタクなので、そういう事情に関心があることや、 心の病を患っているということからも、興味深い話なのです。
兵士のPTSDについては、戦場から逃げ出した兵士が、敵前逃亡の罪で、軍法会議で有罪になったものが、アメリカの司法判決で、PTSDによるものなので無罪と、軍法会議の判決をひっくりかえした例が過去にあります。
その後に、戦場での心の負傷にも、勲章をというところまで、話が進歩しているとは ずばり 知りませんでした。
必ずしも、その人の心が弱かったから PTSDになったわけでもないはずです。
心の勲章を創設すべきだと思いました。
メルカリで300円くらいで売ってますので、ぜひ購入して 読んでみることをおすすめします!!
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