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ビジネスカンパニーでマーケターとしてのスキルを磨く!〜カンパニー執行役員CMOの駒口さんに聞いてきた〜

(本記事は、2022年7月にインタビューした内容をもとに編集しています。)

こんにちは!
マネーフォワード ビジネスカンパニー(MFBC)採用広報チームの塩原です。

「教えて!マネーフォワードで働くリアル」シリーズでは、MFBCで働く人たちが、実際にどんな思いでどんな仕事をしているのかを、インタビューから探っていきます。

今回は、MFBCにおける「マーケティング職」の魅力を徹底解剖。カンパニーCMOであり、HRソリューション本部 本部長の駒口さんにインタビューしました。

マネーフォワードビジネスカンパニー CMO
HRソリューション本部 本部長
駒口 哲也

2010年東京大学大学院工学系研究科を卒業後、P&Gジャパンおよびシンガポールオフィスにて、北米・アジア・ヨーロッパ向けブランドのプロダクト戦略、マーケティング戦略、およびブランドマネジメントに従事。
2018年にマネ―フォワード入社。リブランディングや大型プロモーション等を担当後、現在はマネーフォワードビジネスカンパニー 執行役員CMO(Chief Marketing Officer)兼HRソリューション事業を統括。

ーまずは、駒口さんの自己紹介をお願いします。

駒口:2010年にP&Gに入社し、消臭芳香剤のファブリーズなどの北米やヨーロッパマーケットに向けた中期戦略の策定やプロダクト開発などを担当していました。

そして、2018年にマネーフォワードに転職。社長室でリブランディングやTVCM制作に携わった後、BtoC事業のマーケティング部署でお金の見える化サービス『マネーフォワード ME』を担当しました。

その後、バックオフィスSaaSである『マネーフォワード クラウド』を展開するマネーフォワードビジネスカンパニー(MFBC)に異動し、BtoB領域のマーケティングを担当。現在は、カンパニー執行役員CMOとともに、HR領域の責任者も務めています。

塩原:駒口さんのこれまでのご経歴などについては、1年前にインタビューしたnoteもありますので、こちらもあわせてご覧ください!

toCマーケとtoBマーケの違い

塩原:10年ほどP&Gのマーケターとして活躍された後に、マネーフォワードでBtoC領域とBtoB領域双方のマーケティングを担当してきた駒口さんには、「BtoC領域出身者でも、BtoB領域で活躍できますか?」といった質問も多く寄せられますよね。

駒口:そうですね、セミナーに登壇させていただいても、よく聞かれる質問なのですが、結論としては、toC領域のマーケターであっても、マーケティング未経験者であっても、MFBCのマーケティング担当者としてご活躍いただけます!

最近は薄れている気はしますが、マーケターにとってはtoCが主でtoBが亜流のようなイメージを持ってらっしゃる方はまだ多いです。

あえて違いがあるとすると、toCプロダクトは自分がユーザーになりやすい分、ある程度感覚でできるところがあるものの、toBに関しては本当に顧客の声に耳を傾けて行動を見て、インサイトを理解してマーケティングをしていくことが必要です。

逆にいうと、BtoBにおいてしっかりしたマーケティングができるようになれば、マーケターとしての土台がかなりしっかりして、汎用性が高まった状態になると考えています。

塩原:toCマーケも経験した駒口さんが感じる、toBマーケの面白さってどんなところですか?

駒口:一番は、「スジの良さが、まっすぐ結果につながる」ところですね。
マーケをやっていて一番楽しいのって、顧客・市場・競合を考えて作った戦略が実際にハマって結果が出たときだと思うんです。

そういった意味で、どうしても運ゲー的な要素がついてまわるtoCマーケよりも、結果が良くても悪くても、素直に原因分析、軌道修正がしやすいtoBマーケは、施策のレベルアップが楽しいし、自分自身の成長実感も得やすいと感じます。

あともう一つ、個人的にはユーザーにとっての関与度が高いサービスの方がやりがいを感じるのですが、BtoBの方が総じてそういったサービスが多いのも面白さかなと思います。

「P&Gのフレームワークから考えるSaaSのマーケティング戦略」については、noteでも書いていますので、ぜひご覧ください。

MFBCは「裁量がある」かつ「その領域のプロから学べる」

ーマーケターとして働くうえでの、MFBCの特徴を教えてください。

駒口:MFBCのマーケとして働く特徴として一番大きいのは、「自分で裁量大きく動ける」と「その領域のプロから学べる」の両立ができることです。

塩原:組織規模が大きくなったMFBC(2022年5月末時点で、従業員数 987名)には、さまざまな専門性を持ったマーケターがいる想像はできるのですが、スタートアップのような裁量はもうないのではというイメージもあると思います。

駒口:そうですね。人数規模の大きな会社なら、その道のプロがいるけど、逆にその手足となって承認を得るための社内調整コストがかかったり、限られた領域の裁量のみで動くことになりそうですよね。

一方、スタートアップなどのいわゆる「一人マーケ」なら、裁量大きく働ける可能性が高い。ただ、まわりにお手本がいないし、外部のプロに頼んだり大胆にPDCAをまわすお金もない。そのような2択で悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

塩原:はい、両者とも、よくあるパターンだと思います。でも、MFBCはそのいいとこ取りができると。

駒口:MFBCがそのいいとこ取りをできているのは、「シナジーのある領域内でいくつかの事業部制をとっている」からです。

「人事労務」「経理財務」「法務」「個人事業主」などそれぞれの領域内で事業部としてPL責任を持っており、マーケティングに関しても基本的にその中で戦略立案〜実行までを完結するようにしています。

そして一口に「事業部」と言っても、プロダクトやマーケットフェーズごとにさまざまな特徴があり、大きな事業部は、売上が数十億で10人以上のマーケターが所属していますが、小さな事業部は、立ち上げ期で売上数百万円、マーケターの数が1-2人という組織もあります。

なので、マーケティング経験の浅い方であっても、大きな事業部でお手本から学ぶこともできますし、小さな事業部で数人での立ち上げフェーズにチャレンジすることもできます。

塩原:MFBC内に、スタートアップ的な組織も、立ち上げて5年以上経つ成熟した組織も共存しているので、同じカンパニーの中で両方の経験ができるってことですね。

駒口:例えば、ワンプロダクトを扱う会社で、そのプロダクトに対する投資が100億です、所属メンバーは100名いますという状況だった場合、マーケ2年目の担当者に裁量が与えられるかというと、少々難しいと思うんです。100人から「その施策は大丈夫か?」が問われる状況にもなりかねない。

ただ、MFBCには、売上規模がまだ小さな事業から、数十億の売上規模の事業まであるので、投資予算の割と小さいローリスクな事業であれば、若手にチャレンジしてもらうことは多くあります。

早いタイミングで打席に立てるか?」が、マーケターの経験値としては非常に大事だと思っていて、そういう意味では、MFBCでは、若手でも多くの打席に立って、バットを振れる機会を提供できるように心がけています。

塩原:しかも、バットを振った上での失敗は許容する文化もありますよね。

駒口:失敗しないことではなく、その失敗を恥ずかしがらずにオープンに説明できることを求めていますね。

塩原:実際の施策としても、とても幅広く実行しているイメージがあります。

駒口:そうですね。ファネルの上流から下流まで、幅広い施策を実行しています。それぞれの施策に深く関わることもできますし、全体を俯瞰した戦略部分にも関わることができ、個々人の志向に応じて、さまざまな活躍の場が提供できるようなチーム編成としています。

塩原:いま放映しているCMも、企画制作から出稿内容の検討までマーケティング組織の中で担当されていますよね。

駒口:はい、大変光栄なことに、現在放映中のCMは「第59回ギャラクシー賞」におけるCM部門の選奨を受賞しました。

CM制作の裏話など聞きたいという方は、ぜひカジュアル面談などでお話しできたらと思います。

MFBCマーケターの、さまざまなキャリア

ー実際にどんな領域のプロの方がいらっしゃいますか?

駒口:SEO領域をひたすら極めてきたスペシャリストや、広告運用のプロ、マーケティングエンジニアなど、さまざまです。

塩原:そう聞いただけで、一人一人の顔が浮かぶほど、みなさん活躍されていますよね。

・SEO領域をひたすら極めてきたスペシャリストである清水さんのnote

前職でのご経験はどんな方が多いですか?

駒口:もともとスタートアップで一人マーケをしていた人や、広告代理店でコンサルタントや運用をしていた人、大手でコンテンツマーケをしていた人など、多様なバックグラウンドの方々がいます。

・広告代理店出身のヨネヤマさんのnote

塩原:入社後も、より専門性を強める方もいれば、領域を広げつつ、マネジメントに挑戦する方も多くいらっしゃるように感じます。

駒口:そういう意味では、キャリアの選択肢が幅広い環境だと思います。キャリアを考えたときにも、「シナジーのある領域内でいくつかの事業部制をとっている」環境は良い面があって、例えば、小さな事業部でのマネジメントを早期に経験したのちに、より大きな事業部のマーケティング責任者や事業責任者になっていった事例もあります。

塩原:事業部制による、ほかの特徴はありますか?

駒口:事業部は、さまざまな職種のメンバーで構成しているんですね。

中堅〜大企業をターゲットとした事業部では、いわゆるTHE MODELで語られる、マーケ・セールス・カスタマーサクセスチームがありますし、エンジニア・デザイナーのメンバーもいる。

そういった、別の職種のメンバーと、同じ事業部で同じ目標に向かって、スピード感を持ちながら事業を進められる環境は、特徴かなと思います。

塩原:セールスやカスタマーサクセス、エンジニアやデザイナーといった別職種の中にも、もちろんその道のプロがいて、そういったメンバーと近い距離で仕事ができるというのは、学びが多そうですね。

MFBCマーケターに必要な条件

ーMFBCのマーケターとして求める人は、どんな方なのでしょうか?

駒口:まずよく聞かれるのが「マーケティング未経験でも大丈夫ですか?」という質問です。答えとしては「大丈夫」です。

実際、前職で経営企画や広報を担当していて、マーケティングメンバーとして入社した方もいます。

マーケターというと、SEOに強かったり、広告運用経験があったり、そういったHOWの部分の経験値を問われるのではという誤解があることも多いのですが、本当に必要なのは、顧客理解であり、ビジネスモデルの理解だと思っています。

実際、社内異動の状況を見ると、セールスやカスタマーサポートからマーケに異動して活躍しているメンバーも多くいます。

塩原:顧客理解やビジネスモデル理解というのは、具体的にどういうことでしょうか?

駒口:言い古された言葉ではありますが、「お客さんが欲しいと言っているものと、お客さんが本当に欲しいものは違う。」ということをしっかり理解すること。

そして、その本当に欲しいものに対する価値提供を、いかに多くの人にコストを抑えつつ届けるのか、というのを考え抜くことだと思います。

塩原:「簿記の知識ないけど大丈夫ですか?」「人事労務の仕事ぜんぜんわからないですが。。。」という質問に対してはいかがですか?

駒口:そこはまったく必要条件ではないです。

もちろん、もともと経理や労務をされていた方は自分の経験と重ね合わせることができるのでメリットは大きいですが、「経理経験のあるマーケター」など、そもそも世の中にほとんどいないので、それを前提にした採用は行っていません。

実際、MFBCのマーケターも、私を含めて9割以上はバックオフィス経験ゼロでマネーフォワードに入社している方々です。

一方で、顧客理解ができること、顧客に価値を届けたいと思えることは非常に重要です。

「経理のスペシャリスト」になる必要はありませんが、「経理のスペシャリストの考えがわかるプロ」ではありたいなと思っていて、そこを理解するために必要な知識などは入社後に身につけていただきたいと考えています。

塩原:やはり、大事なのは顧客理解ですね。キャラクターというか、性格的な面では、どういった方が活躍しやすいですか?

駒口:一言で言えば、「気持ちのいい人」でしょうか。

「気持ちのいい人」は、「チームに対して貢献したい」という思いが強かったり、チーム内を自然とポジティブな空気にする力を持っていると思うんです。なので、そういう方であれば、大体のことがうまくいきます(笑)その上でプライドが高くない方がいいですね。

打席に立って、果敢に攻めて思い切りバットを振った結果、空振りしたり、ゴテゴテのゴロを打てることがまず大事で、その上で、自分の失敗を恥ずかしくなくオープンにまわりに説明できる方は、一緒に働きたいです。MFBCの組織には、実際にそういう方々が集まってると感じています。

最近注目している、マーケティング事例

ー駒口さんご自身が、いま興味のあるマーケティングは?

駒口:最近、「一周回ってFintechが面白い!」と思ってます。

塩原:Fintechは、2010年代半ばごろから、金融業界やIT業界を中心に注目を集めたテーマですよね。当社でも、マネーフォワード Fintech研究所の瀧さんが、「2015年は日本にとって、Fintech元年とも言うべき一年」とお伝えしていました。

駒口:当時のマネーフォワードで「Fintech」として実現していたのは、主に銀行口座の入出金情報をどう利便性高く取得して管理するのかというテクノロジーです。

お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』や、バックオフィスSaaS『マネーフォワード クラウド』などのサービスで、銀行の口座情報を「アカウントアグリゲーション」という技術で取得することなどをFintechと呼んでいました。

そして7年経った今、Fintechで実現しようとしているのは、単にお金の情報を管理しようということではなく、お金の流れのバリューチェーン全体の見直しです。

個人であれば給与の支払い、企業であれば企業間取引や融資など、さまざまな決済サービスのインターフェースが変わろうとしています。

塩原:「Embedded Finance」と言われる領域ですね。

駒口:はい、実はブラジルやインドなどの諸外国では、バリューチェーン全体の見直しがすでに起きています。一方、日本では既存の銀行システムが優秀ということもあり、まだ進んでいない部分も多いです。

マーケティング観点だと、そんな日本でどうパーセプションチェンジを起こすのかは、とてもやりがいがありますし、注目しています。

そして、マネーフォワードであれば、もちろんこの「一周回って面白いFintechに、マーケティング観点でも関わることができます!

最後に、メッセージ

塩原:最後に、少しでも、MFBCのセールスに興味を持っていただいた皆さまにメッセージをお願いします。

駒口:マーケターとしてのキャリアをお考えの方には、とにかく打席数が多い環境でチャレンジすることをおススメします。その点、MFBCでは多くの打席を用意しています。

想いを持って、貪欲に取り組んでいける方であれば、活躍いただけると思いますし、ぜひ一緒に働きたいです!


–編集後記

MFBCで、マーケティング職として活躍されている方は、バックグラウンドも強みも本当に多種多様。

そして一番の特徴は、「THE MODEL的な組織」でありつつも、職種間の壁が異様に低く、各チームのメンバーがなだらかに染み出して意見を言い合ったり、アドバイスを求めたりするシーンが非常に多いことです。

マーケ⇄セールス⇄サクセスがそれぞれに、お互いをリスペクトし合い、ユーザーフォーカスの体現のために成果を出すことを意識しているMFBCでは、マーケティング職種といえど、マーケティングのプロフェッショナルというだけでなく、ビジネス全体の推進を考えていただける方を求めています。

今回の記事で、少しでもMFBCマーケティングの特徴とカルチャーが伝われば嬉しいです。MFBCのマーケティングはこれからも仲間を募集しています!

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