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リカラットSHOP - 宝石の「処理」情報開示のガイドライン

2019年の10月よりリカラットSHOPは宝石の「処理」について、リカラットSHOP内で「全て」その情報を開示するようにしました。

こちらのnoteはその背景や思いについて綴ったものです。

なお、こちらの内容や表記の仕方を決めるにあたって、宝石鑑別機関である中央宝石研究所社とジュエル・トレーディング・ラボラトリー社に多大な協力を頂きました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

はじめに

「宝石に何かしらの人工処理がされる」ということは、宝石の鑑別業界では非常に一般的なものです。加熱処理や照射処理によって石の色味を整えることは、世界中で歴史的に、ごくごく当たり前に行われて来ました。「女性がメイクをするくらい、宝石の人工処理は当たり前」という人もいます。

一方、日本で「宝石の処理」と聞くと、どちらかいうとよい感情を抱かない方のほうが多い気がします。極端な例だと「処理=天然ではない」という誤解を持つ方や、自分の石が処理されていると分かって「ショック・・・」と仰る方もいます。

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まず処理には大きく分けて2つあります。
● 宝石の価値を左右しない一般的な「処理」
● 宝石の価値に大きな影響を及ぼす「処理」

宝石の先進国であるアメリカでは、この後者の「大きな影響を及ぼす処理」については、販売時に必ず情報開示するよう【義務】付けられています。

消費者の立場からは当たり前の措置だと感じます。

一方、残念ながら日本にはその義務がありません。それどころか一部の宝石店ではこの「処理」を隠したり曖昧にする傾向すらあるようです。売り手側に正しい知識が欠如していることも多く、「処理」に関して正しい説明ができていない様子を見ると、個人的にはちょっと悔しいなと思います。

正しい情報が一般消費者に行き渡り、「良い処理も悪い処理もあるよね」と、バランス感を持って宝石を買える世の中が、リカラットは良い世の中だと考えています。

処理情報をSHOP内でも開示します

リカラットSHOPは全ての商品に鑑別書をつけて販売していますが、その鑑別書にはこの「処理」の情報が書かれていました。

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また宝石の価値に影響を及ぼす処理については、下記のようにリカラットSHOP内の説明文でも予め明記していました。

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この「処理情報」を2019年10月以降はリカラットSHOP内で「全て」開示します!というのが今回のリリースの内容です。

例えば、シトリンという石は「一般的に」加熱処理が行われている石です。逆に加熱処理のされていないシトリンというのは市場にほとんど存在せず、また加熱の有無を科学的な手法で明らかにすることも非常に困難です。

そのためシトリンの場合、加熱処理が行われているからといって何か価値が下がるようなことはありません。このような「一般的」な処理も全て含めて開示をするようにします。

なお本リリースには移行期間が発生します。

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同じタイミングで発表されました「インクルージョン」のガイドラインと合わせて、10月より3ヶ月の移行期間を経て新ルールでの記載に段階的に移行します。移行期間中はご不便をおかけしますが、何かご不明点などありましたらお問い合わせくださいますようお願いいたします。

処理情報は元々「分かりにくい」

さて、この鑑別書にもともと記載していた「処理」の情報なのですが、なにぶん英文を直訳した表現なのでとても分かりにくいという弱点があります。

移行期間とかハニカム用画像とか

例えばこの「通常、加熱されています」という日本語。これがもし、「加熱されています」とだけ書かれていた場合、「通常 ”は” 加熱されてますよ」というニュアンスになります。

つまり「加熱していることが明確な場合には「加熱されています」と書かれ、加熱していない可能性があるときは「通常、」いう書き始めになるのです。

・・・極めてややこしいですよね。

処理情報を読み解くには知識がいる

さらに怖いのがこの「ややこしい表記ルール」が石の価値に直結してしまう場合です。

例えば、

エメラルドに「含浸処理」と書いてあっても、それで価値が大きく毀損されることは無いですが、

もしもルビーに「含浸処理」と書いてあったら、そのルビーの価値は著しく下がってしまいます。

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どちらかというと宝石業界には古い体質が未だ残っており、「知識が無い方が悪い」「騙されるほうが悪い」という風潮が一部見受けられますが、リカラットSHOPはこれを何とかしたいと思っています。

そのため・・・、

「処理」を分かりやすく書きます

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そのため、リカラットSHOP商品ページに「処理」の情報を掲載する場合は、こんな形でもう少し平易な「注記文」を併記することにしました。

この「注記文」の作成はリカラットだけではとても出来ません。

作成や表示の方法を決めるにあたり、宝石鑑別機関である中央宝石研究所社とJTL社に多大な協力を頂きました。改めて厚く御礼申し上げます。

本当にありがとうございました。

最後にポイントをまとめます

以上、長々とすみませんでした!最後にポイントをまとめます。

●7〜8割の宝石は何かしら「処理」されています!

●アメリカでは処理の「情報開示」は宝石店の義務です!

●リカラットSHOPはこの情報をより「分かりやすく」開示します!

よろしくお願いいたします❗

※ 関連note:


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