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76.修養科物語(2)-世襲・閉鎖・封建体質の副産物-

修養科生時代のエピソードを書き綴っています。
前回未読の方は先にこちらを↓


私とYさんと間で交わされる奇想天外な遣り取りは修養科期間ずっと続くことになるだが、ここを詳細に描こうとすると本筋からはずれてしまい、全体的なバランスを崩してしまう為、おおよそのことをまとめてみようと思う。

先ず、Yさんの素性だ。

彼は表向きはある会社の経営者だった。(もしかしたらその時点で既に元経営者だったかもしれない。病気により、身体が不自由になっていた為)
それはあくまでも表の顔で、もう一つの顔を他に持っていた。

いわく、国際平和〇〇〇〇〇、という400名ほどの様々な業界者の横の繋がりから成る組織の構成員の一人だという。(なんて厨二病的なストーリーだ)
芸能界の有名な方も大勢名を連ねているとか。

「…ほかにどんな方がその中に含まれているんですか?」

私がそう訊ねると、メンバーの具体的な名は明かせない。この組織の仲間だと知れ渡ってしまうと、その方の命が危ういことにもなり得るから、とYさんは言った。
ただ、自分が政界にもコネがある証拠を私に見せてくれた。それは、一枚の写真で、元気だった頃のYさんと一緒に、ある大物政治家がツーショットでそこに写っていた。名前は明かせないが、現2024年時点から言えば、その方はその後の総理大臣経験者だった。現在は事情あって議員をされてはいない。(察してほしい)

「この人はおかしな話ばかりするから、あんまり真に受けん方がいいよ」と好意で忠告してくれたのは、Yさんと同じ大教会で初老の同期クラスメイトだった。付き添いで来たわけじゃないが、いつもYさんの車椅子を押して歩く役目を引き受けて下さっていた。

Yさんは聞いたこともないような様々な話(それは総じてこの世の中の裏側で起こっていること)を私に語ってくれた。私も興味があったのでよく教えてもらっていたのだが、今となっては陰謀論とレッテルを貼られてしまうようなことばかりだった。しかしこの時期はまだ、非常に新鮮な情報だった。

イエスを殺した連中とは?

彼はその名もちゃんと答えてくれた。

フリーメーソンとかですか? という私の問いかけに、フリーメーソンもイルミナティも、単なる目くらましに過ぎない、簡単に情報を見つけることのできるそういった者は、本当の奥に隠れている存在の身代わりみたいなものだ、とYさん。

そして彼は、彼自身等の敵だと語る者の名前を私に教えてくれた。

“○○・〇〇〇〇”

奥の奥で本当の力を持っているのはそういう名前だと。
ここでは“天理教的なことを語る”からあまりに逸脱した内容なのでこれ以上話題を膨らませる気はないが、ひとつ、この200×年の頃は、その名前をどれだけネットを開いて検索しても、全く出て来なかった。それ等の名に触れる内容が語られていないものかと、後に陰謀論的な書物も色々読んでみたが、そこでも全くだった。だからやっぱりYさんの与太話だったんじゃないかと思い返すようになっていった。

それから10年ぐらい経って、もうその頃にはスマホが普及している時代に入り、ある時ふとYさんの話を思い出して検索してみた。すると、○○・○○○○に関する記述がじゃんじゃん出て来たので驚いた。以前はどれだけ探しても見つけることが出来なかったのにだ。そしてYさんが語っていたことがそのネット上の情報にしっかり書かれていたので更に驚く。

Yさん、ガチだったのかな?

時代は、世の中の裏側の情報をあぶり出していっているから、アレの名前も徐々に認知されて拡散され出しているのかな?

…様々な憶測が脳裏を飛び交う。

それからYさんはこんな興味深いことも語っていた。
「世界中のあらゆる巨大な宗教の上層部には、〇〇・○○○○の息のかかったものが侵入していて、既にその多くが内側からコントロールされてしまっている。ただ、天理教は違うような気がする。何故なら、教団内の上層部が教祖時代の先弟の子孫によって世襲でしっかり固められていて、封建的な構造で運営されている。こういうところは外部から入っていけないから、連中もおそらく手が出しにくいだろうと思う

…なんという皮肉だろう。
いわゆる教団批判の槍玉にあげられがちなその閉鎖的な一面が、結果的に連中(とYさんが呼んでいる勢力)が介入しづらい仕組みを形成しているだという。

だからと言ってそこに私は特に肯定的な意見を差し挟む気は更々ないのだが。ただ、彼がそう言っていたことだったので、あれからもう随分時間も経ったし、流石にYさんにも迷惑はかからないと思うので今回少し語ってみようと思ってのことだった。

現在、Yさんと連絡は取れない状態にある。
修養科が修了した後、彼は同じ大教会の方とも全く音信不通となり、失踪してしまう。気のいい方がわざわざ彼の自宅(滋賀だったか三重だったか…?)まで訪ねた時、既にその家は空き家となり、もぬけの殻だったという。

本当にミステリアスで不思議な人だった。
いま、彼はちゃんと生きているのだろうか?


つづく


おまけ

その後のYさん失踪のこともあって、彼が教えてくれたことの詳細はあまり多くを語らない方がいいかなと思いました。伏字だったり、人物が特定されないように配慮したつもりですが…。
ガチだったら怖いんでね。

ここまで修養科的なストーリーから逸脱しまくったタイトル詐欺回でした。
次から本題の修養科時代のエピソードに入っていこうかと思っています。
それではまた次回(^^)‼

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