障害年金手続、医師からの質問にお答えした例
社会保険労務士の松原です。
【本日のテーマ】
「障害年金手続、医師の質問にお答えした例」
ではどうぞ。↓
昨年のことです。弊所が関与しているお客様のことで数件、お医者さんから直接質問をいただきました。証明書類作成の件です。確認したいことがおありのご様子。
そしてこういうお話は、お医者さんが疑問に思うくらいなので、お客様自身も疑問に思われることが多いと思います。
なので今回は、その回答をまとめてお伝えします。
■ご質問1: 初診日について
「ウチで診断書を作成するのは構わない。だけど、通い始めて1年半経っていない。ウチで書いた診断書で審査は問題なく進むのか?書類代金が無駄になっちゃわないの?」
弊社の回答:
問題ありません。
お医者さん個々人で、初診日に対して様々かつ独自の見解をお持ちの場合が多々あります。例えば、「診断書を作成する医療機関の初回受診日が初診日なのだ!」とか、「現在の診断名をつけた最初の日が初診日なのだ!」など。
一方、行政が定める手続上は、「請求する診断名に関連する症状が最初に現れ、本人が診断や治療を求めて受診した日(最古の受診日)」とされます。
となると。
「診断書を作成する医療機関の初回受診日」=「最古の受診日」の場合は、たしかに1年半経過するのを待つ必要があります。同様に、「現在の診断名をつけた最初の日」=「最古の受診日」の場合も、1年半待たなければ手続はできません。
ということは。逆を言えば。これら以外のケースであれば、どのクリニックで診断書を書いてもらうとしても、初診日から1年半経過していると解釈して差し支えないのです。
例えばご質問のお客様の場合、現在のクリニックへの受診はまだ1年経過していません。しかし、症状が出現して規則的治療を開始されたのはもう10年前。当時の証明書も取得し、そのコピーも添えて診断書を申し込みました。
したがって、診断書をいただければ即手続が実行できますし、問題なく審査に入ります。
以上のようにお伝えし、ご納得いただきました。
■ご質問2: 更新年数の基準
「更新の診断書を書くけど、次の更新年数には基準があるの?この患者さんの状態は終身変わらないのに、国はまた診断書を出せって言うのかね?」
弊社の回答:
明確な基準は公表されていません。が、更新診断書にこんなふうに書いてみたらいかがでしょうか。
ひとまず、ささやかな経験上とお断りの上、感覚ベースで、診断名や年齢別のおおよその更新年数をお答えしました。ただし、基準が公開されていないため、あくまで参考情報です。
また医師からのご意見。「状態が改善しない患者さんでも毎年更新が必要なのは不便だ」とのお話。私からは、更新診断書の備考欄に「患者さんの状態が固定されている旨(もうこれ以上良くも悪くもならないので、更新する必要はないのでは?)」という趣旨の記載を提案しました。
意図的に更新期間の長短を操作するというものではなく、医学的事実に基づいた主治医としての見解を書面でお示しになるのはどうでしょうか?というものです。
医師からは「なるほどね。」とのお返事がありました。
どうされるかは分かりませんが、この方法が採用され今回の更新が最終となれば、患者さんの負担軽減につながる可能性があります(っていうかそうしてほしいです)。
■ご質問3: どこまで細かく書けばいいの?
「診断書は書くけど、どのくらい詳細な情報が必要なのか?不足があるとまずいとは思うけど、実は、どう書いたら良いか困っている部分もある」
弊社の回答:
朱書き箇所は書き漏らしなく、検査結果も全て記載をお願いします。予後はありのままお願いします。
証明する情報の範囲やその記載の具体性について、悩まれることがおありのようです。診断書の証明内容が審査結果に直接作用することをご理解いただいているからこそこういう話になります。
特に、症状の程度や治療経過については、何か強調することがあるのかとか、省略してはならない情報が何なのかとか、どうすれば適切なのかなど、ちょっとこの際知っておきたいとお考えになる場合もあります。
かといって、診断書証明内容に私らのような素人が関与することはできません。強いてあるとすれば、2点。1、書類形式的なこと 2、朝起きてから夜寝るまでの暮らしぶり。診察室以外の情報をプリントにまとめるくらいです。そしてその資料を受け取る・受け取らないも、受け取っても採用する・しないも、お医者さんの裁量にお任せしています。
ドクターとの連携で見えること
障害年金手続において医師から直接お問い合わせをいただくことは、実は、少なくありません。書類のお願いだけで窓口に出向いた場合でも、「医師が直接話がしたいと言っている。」と、診察室に通されることもままあります。
そのような際は、まず、今日ご紹介した手続の質問応答があるんですけど、話はそれだけで終わらないことも多い。
医師から、「今この患者さんの生活はどんな様子なの?今度会ったらよろしく言っておいてほしい。」ということも、少なからずあるのです。
そんなふうに覚えてくださっている上に書類作成に誤りがないよう悩んでくださっているというのは、最上級にありがたいことだと思われます。
まとめ:
医療に携わる方にとっても有益な情報を共有し、お客様に最良の結果がもたらされるよう、今後も正確な知識をお伝えしてまいります。
困ったときは、ぜひまたお立ち寄りください。
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