アパートの屋根材4選 - 特徴やメリット・デメリットの違いは?
こんにちは!ReWALL(リウォール)チームです。
建物を風雨や紫外線から守る《屋根材》は、非常に重要な建材です。しかし、価格や耐久性、メンテナンスの手間など考慮すべきことが多く、屋根材選びは簡単ではありません。
あなたも「アパートの屋根が古くなってきたので、そろそろリフォームしたい」「でも、どれを選べばいいか分からない」とお悩みではないでしょうか?
本記事では、アパートに適した3種類の屋根材の特徴や、メリット・デメリットをご紹介します。適切な屋根材で雨漏りを防ぎ、入居者に快適に過ごしてもらいましょう。
ガルバリウム鋼板の特徴
ガルバリウムは、アメリカの会社が開発したアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板の名称で、JISにも規定されている素材です (JIS G3321)。
住宅金融支援機構の調査によると、近年では人気No.1の実績を誇る屋根材になっています。
▼ガルバリウム鋼板のメリット
ガルバリウム鋼板には、以下のメリットがあります。
耐用年数が比較的長い
軽量で、耐震性に優れている
防水性に優れていて、錆びにくい
洋風・和風どちらの住宅にも合わせやすい
重ね葺き工法(カバー工法)に適している
ガルバリウム鋼板は長持ちする屋根材で、耐用年数は「20~40年」と言われています (環境やメンテナンス状況にもよります)。
重ね葺き工法(カバー工法)に適した屋根材ですので、リフォーム費用を抑えられるところも魅力的です。比較的、維持費を抑えやすい材料と言えるでしょう。
シンプルなデザインで、洋風・和風どちらの住宅にも合わせやすい素材です。
▼ガルバリウム鋼板のデメリット
一方、ガルバリウム鋼板には以下の弱点があります。
断熱性・遮音性が低い
衝撃に弱い
業者による施工品質の差が出やすい
ガルバリウム鋼板は、金属であるため、断熱性と遮音性がやや低い素材です。断熱材等による対策が必要でしょう。
また、薄い鋼板であるため、強い衝撃を受けるとへこんだり傷ついたりする可能性があります。
施工業者の技術によって品質が左右されやすい点も、注意が必要です。
化粧スレートの特徴
化粧スレートは、セメントに繊維素材を混ぜて薄い板状に加工した屋根材です。《コロニアル》や《カラーベスト》といった商品名で知られています。
ちなみに、スレートには天然の石版を使ったものもありますが、高級かつ重いため、一般的なアパートでは利用されていません。ですから、ここでは人工の化粧スレートについてご説明します。
▼化粧スレートのメリット
化粧スレートには、以下のメリットがあります。
価格が安い
軽量で耐震性が高い
施工しやすい
デザインが豊富
化粧スレートはバリエーションが豊富で、価格帯の幅が広い屋根材です。一般的によく使われている化粧スレートなら、他の屋根材と比べて安価に施工できるでしょう。
また、化粧スレートは薄くて軽いため、建物への負担が小さく耐震性に優れています。扱いやすく、施工できる業者が多いところも、魅力のひとつです。
▼化粧スレートのデメリット
一方、化粧スレートには、以下の弱点があります。
衝撃に弱い
防水性が低い
苔や藻が付着しやすい
耐用年数が比較的短い
化粧スレートは他の屋根材に比べて衝撃に弱く、欠けやひび割れが発生しやすい素材です。ですから、定期的な点検が欠かせません。
また、基材であるセメントは水分を吸収しやすく、塗装が劣化すると雨漏りにつながるリスクが高まります。そのため、定期的な塗り替えがとくに重要な屋根材と言えます。
ちなみに、古い化粧スレートはアスベストを含有している可能性があります。よって、葺き替えや解体工事の際には注意が必要な素材でもあります。
陶器瓦の特徴
陶器瓦は、粘土瓦の一種です。主原料の粘土を成型したあと、表面にガラス質の薬剤(釉薬)を塗って高温で焼き上げてつくります。
▼陶器瓦のメリット
陶器瓦には、以下のメリットがあります。
耐用年数が長い
メンテナンス頻度が少ない
耐水性・耐火性に優れている
デザイン性が高い
断熱性が高い
遮音性が高い
結露しにくい
陶器瓦は他の素材と比べて耐久性が高く、50年以上使い続けている建物が珍しくありません。メンテナンスも、長期間不要です。
また、陶器瓦は日本家屋のデザインに適しており、格式高い印象を与えます。形状(J形・F形・S形など)やカラーバリエーションも豊富です。
耐水性・耐火性・断熱性・遮音性の高さも見逃せません。
▼陶器瓦のデメリット
一方、陶器瓦には以下の弱点があります。
価格が高い
重量がある
施工の難易度が高い
強風で飛ぶ可能性がある
陶器瓦は、他の屋根材と比べて価格が高く、初期費用がかかります。ただし、耐久性が高いため、長期的に見るとコスト効率がよくなる可能性があります。
陶器瓦は重量があるため、建物の構造によっては耐震性を考慮する必要があります。葺き替えには専門的な技術が必要なため、施工できる業者が限られるところもデメリットと言えるでしょう。
なお、瓦は台風などの強風の影響を受けやすく、飛散する可能性がある点も注意が必要です。
アスファルトシングルの特徴
アスファルトシングルは、ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けて着色した薄いシート状の屋根材です。
アメリカで開発されたため、北米では大きなシェアを持っています。一方、日本ではそれほどシェアは大きくありません。先述の資料によると、令和5年度で「3.2%」程度です。
▼アスファルトシングルのメリット
アスファルトシングルには、以下のメリットがあります。
軽量で耐震性が高い
防水性に優れている
割れにくい
サビの心配がない
加工しやすい
デザイン性が高い
アスファルトシングルは、一般的な屋根材と比べて非常に軽量なため、建物への負担が少なく耐震性に優れています。
また、アスファルトとガラス繊維でできているため、高い防水性を持っています。柔軟な素材のため割れにくく、金属を使用していないのでサビる心配もありません。
アスファルトシングルは柔らかいシート状なので、複雑な形状の屋根にも対応できます。カラーバリエーションも豊富で、和風・洋風どちらにも合わせやすいでしょう。
▼アスファルトシングルのデメリット
一方、アスファルトシングルには以下の弱点があります。
やや劣化しやすい
耐用年数が比較的短い
強風に弱い
アスファルトシングルは、水分や紫外線、気温変化の影響を受けやすい素材です。経年変化で表面の石粒が取れたり、カビやコケが発生したりします。
従来品のアスファルトシングルの寿命は、10~30年程度です。近年では開発が進み、寿命の底上により20~30年程度持つ製品も出てきています。とは言え、他の屋根材と比較すると短寿命でしょう。
また、軽量で薄いため、強風で剥がれやすい傾向があります。
まとめ:個々のアパートに合った、適切な屋根材を選ぼう
屋根材は種類が豊富で、ここで紹介したメジャーなもの以外にもたくさんの選択肢があります。それぞれ、長所と短所がありますので、個々のアパートにあった適切なものを選ぶ必要があります。
屋根材を選択する際は、初期コストだけでなく、性能や維持費、リフォーム周期なども考慮して総合的に判断してください。ジックリ検討すれば、アパートの居住性や収益性が向上するでしょう。
ReWALLでは、屋根塗装や外壁塗装に関する豊富な知識と技術を生かし、屋根や外壁に関するさまざまなアドバイスを実施しております。
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