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機能解剖から見た、腹筋とカラダ安定性の関係

こんにちは。

島田です。

本日は「解剖学からみた腹筋の安定性」について書いていきます。

昨日までは機能解剖がなぜ重要なのかについて 紹介しました。解剖を知ればトレーナーとして様々な場面で応用ができます。

言わば、原理原則です。

今回はそこから腹筋とカラダの安定性です。


グローバル筋とコア筋

体には多くの筋肉があります。その数、大小含め約600と言われています。多いですね。

人体の筋肉には大きく

・グローバル筋

・コア筋

に分かれます。

それぞれの特徴を見ていきましょう。


~グローバル筋~

グローバル筋とは外見からその特徴がわかります。

腹筋で言えば、「腹直筋」や「腹斜筋」が代表的です。

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腹筋群と腰部周辺の主なグローバル筋は以下になります。

腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腰方形筋(側部)・脊柱起立筋


コア筋

・腹横筋・多裂筋・腰方形筋(深部)


グローバル筋の役割として脊柱に直接付着していない為、

安定性の役割としては脊柱を覆い、押し縮めるような圧縮をかけて

安定を出しています。

一方、コア筋は脊柱に直接付着し、脊椎の各分節(椎体ひとつひとつ)を安定させています。    コア筋は目に見えない為、どうしても一般的に軽視されます。

例えば、腹筋を割りたいとか、見た目を良くしたいというニーズに対し、腹直筋や腹斜筋だけのトレーニングは結果としてコア筋の活性を疎かにする可能性もあります。

すると、コアの安定性が弱くなり、スクワットやデットリフトの際に過度な荷重が腰に掛かりケガに繋がります。

今日の中心は【コア筋は重要】ということです。


腹筋群と骨盤低筋群の繋がり

では、腹筋群を中心に解剖から安定性のお話です。

腹筋群の・コア筋は「腹横筋

・グローバル筋は「腹直筋」「内外腹斜筋」があります。

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(どれがどこの筋肉か想像してみてね)

腹横筋は腹筋群の中では最下層にあります。  そのコア筋が安定する事で体幹の前後の動きを安定させます。体が倒れそうになった時、無意識に働いています。

研究でも、姿勢が崩れる際に最初に腹横筋(あとは多裂筋)が働く事が明らかになっています。   ここを使うトレーニングで代表的なのは    ドローインです。

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横隔膜の働きもあり、腹横筋の収縮が促進されます。この腹横筋を収縮させるもう一つの方法として、骨盤底筋群があります。

腹横筋はじめ、腹筋群を強く収縮させると、骨盤底筋群が共通して収縮します。

各腹筋群との繋がりを記すと

腹斜筋=腸骨尾骨筋・尾骨筋
腹横筋=恥骨尾骨筋
腹直筋=恥骨直腸筋

腹筋群との繋がりが、骨盤底筋と関係しているのは興味深いです。


今日の内容をエクササイズに繋げる


では、コア筋を中心に腹筋群を収縮させる過程で、骨盤底筋も意識する事で腹筋群と協力し、 安定性が高まる事が考えられます

実践の場で使うとしたらどんな種目があるでしょうか?


~サイドブリッジ~

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サイドブリッジは代表的な体幹トレーニングです。

この際も腹筋群が安定性の筋肉として使われますが、ここで骨盤底筋を意識して、「トイレを我慢すように」お尻に力を入れる事で安定性が高まります。

フロントブリッジも同様ですね


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また、高齢者の運動指導に携わるトレーナーや インストラクターの人は骨盤底筋と腹筋群を意識した声掛けをする事で、尿もれの防止にも繋がります。


本日のまとめ

・筋肉にはコア筋とグローバル筋がある

・腹筋群の安定性にはコア筋が大切

・動作の最初はコア筋から使われる

・腹筋群と骨盤底筋には繋がりがある

・繋がりを意識したトレーニングで更に安定性が高まる

・高齢者へのトレーニングには特に有効    (尿もれなど)


本日はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございます。

トレーニングや運動指導、接客について書いて欲しい内容があればコメント下さい(^-^)

宜しくお願い致します。



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