見出し画像

相手の気持ちはわからない、自分の気持ちすらわからない(後編)

自分の意思で、自分の感情や意識を把握しコントロールできる、
というのは、ほとんど錯覚や幻想に近い、
脳の認識の誤作動だと、僕は思います。

人間が、大脳新皮質が発達しているので、
自然や生命や宇宙の摂理さえもコントロールできると、
非現実的な万能感にまで、想像力を膨らますことが
できる能力を、手に入れたことの副産物だと思います。
(もちろん、いい意味でもある)

そんな重たい大脳新皮質を持つヒト種のサガで、
生物的構造上、その脳の誤認エラーを、
常に起こしている。


もちろん、自分も例外じゃない。

特に、ストレス環境下、衝撃を受けた時、
疲れている時、体調の悪い時、、などは顕著です。

現実感を失って、自分は自分でコントロールできるはずだ、
という万能感の錯覚に陥ります。

こんなはずじゃない、
こんな自分はダメだ、
おかしい、納得がいかない、
思い通りにならない!!

ってなります。

そもそもが、生命や自然を、思い通りにしようというのが、
思い上がりであったことを、忘れてしまう。

ヒトはただの植物、自然の葦である、
ただし、考えてしまう性質をもった葦ということを。


ヒト種が構造上持っている、
万能的想像力による勘違いが、
ヒトの苦悩の元凶であり、

数多ある心身の回復論も、自我意識は自分ではない、
ということを目指して、語られていると思う。

お釈迦様も、執着煩悩を手放すことを、説いているし、
アルコール依存症の回復プログラムの、最初の最初の第一は、
自分の力でどうにもならなくなったことを、認める、というサレンダーだし、
認知療法やマインドフルネスで、思考を、自分とは別物として、眺める練習をするし、、

例を上げたら、キリがない、


自分の感情や意識を、すこし客観的に眺められるようになって、
もっと広大な無意識さんの動きに委ねられる練習が、
楽な生き方上手への道だと思うのです。
終わりなき旅ですけどね。。

自分の気持ちすらわからない。

画像1



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?