【DTM】芸術音楽家になりたいか、商業音楽家になりたいか【サウンドクリエイター】
【Roadroller Sound Studio】(@RBYYYYYYYYYYYYY)です。
今や日本の「アニメ」は「Japanimation(ジャパニメーション)」と呼ばれるほど世界に誇れる文化であり、「オタク」であることが一種のステータスともなる時代です。
また最近では "アニソン" という一種の音楽ジャンルも確立されており、本当に良い世の中となりました。
だから今現在バンド活動をされている方も、音楽の専門学校に通っていらっしゃる方(これから通おうとしている方)も、アニソンにそこまで抵抗はないかもしれませんね。
ちなみに僕がバンドをやっていた時代は今ほど「アニメ」や「オタク」に優しい時代ではなく、僕もどちらかというとそれらの文化については少し否定的だったかと思います。
しかし、とある2曲のアニソンを聴く機会があり、ベーシストだった僕は一瞬にしてアニソンに対する考え方を変えられることになります。
↓ それがこちら
ベースがカッコ良すぎて一瞬で虜になっちゃいました。
さて、お話はここからです。
もし、これから音楽で食べていこうとしている方で、アニメ文化、オタク文化、そしてアニソンを心のどこかで否定的に見ている方がいらっしゃったら、まず自分がどういう音楽家になりたいかを考えてみて下さい。
・オリジナル曲でバンド活動をしていて、そのバンドで食べていく
・自分で自由に作った曲を発表し、欲しい人がいたら買ってもらう
⇒(※ 動画サイト等に投稿して収益化するなど)
こういった方々はアーティスト、つまり "芸術音楽家" です。
自分で表現したモノが人と世間に認められ、作品がお金に変わり、それで生活をしていくというものです。
だからもしアーティストを目指したいという方がいらっしゃったら、その道をひたすら真っ直ぐ突き進んで下さい。
その場合、ここから先のお話は不要かも知れませんが、よろしければ最後までお付き合い頂ければと思います。
それではこれ以外の音楽家は何になるのか?
基本的に全て "商業音楽家" ということになります。
・作曲事務所に所属しコンペに応募する作曲家
・ゲーム会社等に就職してサウンドクリエイターとなる方...etc
フリーランスか会社勤めかの違いはあれど、商業音楽家は常に商品価値のある音楽を作らなければならないのです。
「商品価値のある音楽とは何ぞや?」と思われる方も多いとは思いますが、簡単に言えば、J-POPのヒット曲や人気コンテンツの楽曲です。
音楽をやっている方、特に(僕のような)バンドマンの方は一度は通る道だと思っているのですが、"センスの良い音楽" を聴いている、知っていることを自慢したいですよね(笑)
その上、市場で人気のあるアーティストやアイドルなどの楽曲を否定し、分かる人にしか分からない音楽に傾倒していくと。
実はコレ、商品価値のある音楽という意味では真逆の音楽であり、商業音楽家にとっては致命的な考え方となります。
僕の経験談からひとつ。
僕が在籍していたパチスロ開発会社では声優さんのセリフデータを含め、1機種に搭載される波形の数は2,000を超えていました。
そしてその中には歌楽曲もいくつか含まれており、さすがに2,000個の波形を作りながら歌楽曲の制作を並行するのは、短いプロジェクトの中では難しいと判断し、外注でコンペをすることになったんです。
どういう楽曲が良いか、サウンド部署で各自提案することになったのですが…僕がここでやっちゃいます。
"センスの良い音楽アピール" を(笑)
そこで上司から、しこたま叱られました。
自分達はもう商業音楽家であり、芸術音楽家ではないと。
パチスロ遊技者の大多数は音楽の素人。
そんな人達でも聴きやすい歌、愛される歌にしなければならない。
まずは音楽に対する考え方を改めなさいと。
それから上司に何枚かのCDを借りてくるよう指示されました。
当時全盛期だった「AKB48」「いきものがかり」「でんぱ組.Inc」...etc
それらは僕がこれまで聴いてこなかった音楽の数々でした。
聴けば聴くほど "売れる理由" というものが肌で感じられ、小嶋陽菜さんのファンになってしまうほど、僕はドハマりしていきます(笑)
そして得られたモノは音楽に関することだけではありません。
自分を取り巻く色んなことを柔軟に考えられるようにもなりました。
今の僕は仕事をしながら、自分の好きな音楽、楽しみながら作った音楽を売っているので、どちらかというと芸術音楽家に近い形にはなりますが、考え方は今でも商業音楽家のままです。
だからもし、自分の目指す道が商業音楽家だなと思った方は、今日からでも良いのでCDレンタルショップに行き、人気ランキングTOP10に入っているCDを可能な限り借りてくることをオススメします。
もちろんそれと並行して、音楽通が唸るようなセンスの良い音楽もどんどん発掘していって下さい。
究極の理想は、"センスの良い音楽" と "商品価値のある音楽" とがバランスよく成立している楽曲です。
現代の若いバンドマンや音楽をやっている方々は、あの頃の僕のように固い考え方はしていないとは思いますが、ご自身が芸術音楽家になりたいのか、商業音楽家になりたいのか、この記事を読んでそれを考えるきっかけになれば幸いです。
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