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創作家のスランプ回復にすごく良さそうな「アーティストウェイ」というワークをおすすめする

「ずっとやりたかったことを、やりなさい。(原題:The Artist Way 創造者の道)というワークブックが、すごく良いので、おすすめの記事です。

こんな人におすすめです☟

・スランプ中のアーティスト(小説、美術、写真……どんなジャンルでもOK)
・創作してみたいけど、踏み出せずにいる人
・「アーティスト」「芸術」「創作家」という言葉に胸騒ぎする人
・何かやりたいことがあるけど、できてない人(つまり「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」という邦題にピンときた人)


この本の著者は、ジュリア・キャメロン。
映画やテレビのライター、ディレクター、映画監督など、びっくりするほど多彩な創作活動を送っている人だ。
彼女が行うワークショップをまとめて書籍化したのが、この本だ。

「一週間×12タームのプログラムを経て、本来だれの心の中にもいる創造的な子供(アーティスト・チャイルド)をのびのびと活動させて、創作の心を呼び戻す」
ための本。

代表的な課題が2つある。

■課題1:毎朝モーニングページを書く

毎日、朝イチに思いついたことをノートに3ページ書く、というシンプルなもの。

「脳の排水」とか「書く瞑想」とか呼ばれるワークだ。

ねむい、とか、ああこれやらなきゃ、とか、書くことも思いつかない、とか、しょうもないものでも何でもいいからとにかく書きなぐっていく。

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このノートは誰にも見せないし、また自分自身も8週間後までは見返してはいけない。だからある意味ですごく解放されてのびのびと思ったことを書ける。
これをやると、脳がストレッチされるというか、「誰も見てないし何書いてもいいんだ」と思えるから、突然即興小説や詩が始まったり、心の底にあった思わぬ願望が飛び出してきたりもする。

著者いわく、このワークの目的は「向こう側へ行くこと」らしい。このワーク自体、「こんなことやって意味あるの」と思われがちだし、良さが効率や生産性で測れないものだが、まさにそういう効率とか生産性の向こう側にいくためのワークなのだ。
モーニングページ中、常識や、このワークを否定する声が沸き上がったら、それも書いていく。書くことで常識や「これ意味あるの」という声さえ無意味に脱色されていく。そして残るのが、やりたいことをやろう、というシンプルで前向きな気持ち。

まだ3週間目の私は「向こう側」までは行けていないが、その片鱗は感じる。早く向こう側へ行きたい……

■ 課題2:自分の心の中のアーティストと毎週2時間デートする

これは、心の中にいる創造的な子供(アーティスト・チャイルド)と一緒に、毎週少なくとも2時間デートすることだ。(だから、デートと言っても、一人で出かけること)
内容は、心の中の子供がしたがっていることなら何でもいい。

私は画材屋でマスキングテープを買って、アーティストウェイ用のノートをデコったり、
道で拾った煙草の箱(!)や、ミルクティのパッケージを使ってコラージュしたり、

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川を見に行ったり、

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今まで絶対買わなかった折り紙やプラモデルを買って組み立てたりしている。
そのほかにも、一人で映画を観たり、動物園へ行ったり、音楽を聴いて踊ったり、あるいは散歩するだけでもいい。

普段なら「大人が、一人で、こんなことしても……」と思ってしまう無意味な事、無駄使い、他愛ないことに、勇気をもって2時間を使う。

もともと私はこの一年ぐらい、絵の具やマスキングテープを買っては「こんなことしても意味なくない……?」と思って何も作らずに終わる、ということが数度あった(薄々、自分には手を動かすことが必要だと気付いていたのだろう。)しかし、薄々必要だと思いつつも、やってこなかったことが、この本によって後押しされて出来るようになった。

■そのたの課題

課題1,2をこなすだけでも結構大変だし、十分効果も大きいと思うが、そのほかに週替わりの課題も出る。たとえば「自分を守ってくれる編集者がいると仮定して手紙を書く」とか「人生があと5回あるとしたらどんな職業をやってみたいか書きだす」とか「自分の創造性を肯定してくれた人の言葉を書き出し、その人にお礼のメールを書く」とか。

私の感触では、「創造性をつける」というより、「邪魔もの(大人の常識、見栄、失敗を恐れる気持ち……)を払拭して、元々持っている創造性が、無邪気にのびのびと活動できるようにおぜん立てしてあげる」というイメージ。

■やってみた私の効果

まだ丸3週間経っただけのところだが、私の中に既に大きな変化が出始めている。
Before

・小説が全然書けない、書こうとも思わない。完全に創作の泉が枯れている
・noteに書いているエッセイも月に一回以下しか書けない

After

・久々にnoteにエッセイを書けた(しかも今までより評判が良い気がする……)
・昔お世話になったお寺の会報に寄稿できた
・即興小説をはじめられた

これは……すごいのでは……?! たった3週間でこれだよ……!?
まあもともと、私の中に「変化したい」という気持ちが芽生えている時だったからかもしれないが、それでも強力な後押しをしてくれたのは、この本だ。

そのほかにも

・自分に机を買ってあげた。書く環境が爆上がりした
・いろいろ活動できるように体力をつけたいと思いHIITやダンササイズを始めた ストレッチの頻度も上がった 早起きも定着した
・小説仲間にこの本をすすめたら買ってもらえた ワークも始めてくれている
・なんだか感動しやすい気がする

などの良い局面もある。

■もっと続けるとこうなるらしい

実は結構有名なこの本、私はどこかで名前を聞いたことがあったものの、自己啓発ぽい邦題(「ずっとやりたかったことを、やりなさい」かあ……)によってスルーしてしまっていた。
しかし今回、昔私がライヴパフォーマンスを行っていた際の師匠・徳久ウィリアム氏がおすすめしてくださり、原題は「Artist Way」なんだよ、と聞いた際、その原題がすごく気に入り、購入してみた。

前書きを読んだだけで「まさに今の私のための本!」と思い、以来三週間、ワークを続けている。

彼も、この本に取り組んだら馴染みのお客さんに「何があったの?!」と言われたぐらい、パフォーマンスがパワーアップしたらしい。彼はこの本の12週もワークをコンプリートし、続編の10週目までやっているそうだが、
「あまり書かなくなった」(書かなくても思考が整理されている)と言っていた。(私も早くその境地に行きたい……)

(続編はこの本です☟)

■おすすめ&おさそい1

さて、この本の唯一の欠点がある。いくら効果的とはいえ所詮本なので、ワークを一人で淡々とやる中で、心細くなってしまうのだ(本来はワークショップとしてやるものなので……)。
ある意味「心の中の子供と遊ぶ」という、世間から逆行したことを12週間やらないといけないので、普通に働いている大人だったら、大人の常識に踏みつぶされて挫折する確率がものすごく高いと思う

そこで、私がnoteで行っているサークでは、この本の教えにのっとって書いた文章を大量に投稿しています。

サークル


「ワークをやってみた」「こんな創作をした」「こんな気づきを得た」ということを日々書いています。こんなに書けるようになったのはまさにこの本のおかげ。

参加者はコメントもできるので、ぜひ参加して、自分のワークのを話したり、夢を語ったりしてみましょう。

■おすすめ&おさそい2

この本のワークの進捗報告会が、オンラインで企画されています。主催は徳久ウィリアム氏ですが、私も参加しています☟

とりあえずAmazonの試し読みで結構な部分が読めるので、それを読んで「やりたい!」と思ったら、ぜひお気軽に参加してみてください。(※2022/9/5注 毎週月曜日日本時間21時~継続中です!)

いつ初参加しても大丈夫だし、毎回必ず参加できなくても全然OKです。ワークブックは何週目でも大丈夫です。また、ワークブックの全ての課題にがっつり取り組まなくても、ひとまずモーニングページだけでも大丈夫です。

会の詳細については主催の方におねがいします。

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創作活動をやってみたい人、スランプ回復したい人、あんとなくクリエイティヴなことをしたいけど今まで何もしたことない人……どんな人にも効果があるワークだと思うので、ぜひ一緒にやりましょう~!


渋澤怜(@RayShibusawa)

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