Cahier 2020.05.07

このところ、ぐっすりと眠れる。

これまでも日々の仕事や生活の疲れを回復するには十分な睡眠をとっていたけれども、特に原因もなく、眠りは徐々に浅く、時に短くなっていた。

呼吸もそうだ。別に息苦しくなるわけではないけれど、気が付けば浅く短くなっている。

知らないうちにプールの水位が徐々に上がっていて、泳いでいるうちは気が付かないけど、立ってみたら足が着かなくなっていて、足をバタバタさせながら顎を上げて必死で息を吸い込んでいる。たとえて言うなら、そんな感覚に近い。

それがリモートワークで長引く蟄居生活を送るうちに、プールの水底へ向かって沈み込んでいくような深い眠りに就くようになった。

5月に入って、少し暖かくなった。

冷たい春の雪は土深くしみ込んでいき、地表には新緑が芽吹いて眩しい。

窓を半分開け放して眠ると気持ちがいい。