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俺達力士は蒼穹に舞う

「ドスコイ!」
「グゥワーッ!!!」

高度10000mの航空。雲海見下ろす青空で一人の力士が散った。
謎の飛翔体航空力士が放った急降下張り手の衝撃によって、野猫関の飛行マワシが破壊され大地へと墜落していく。

「紫電改!野猫がやられた!東の新型だ!」
「わかっとらぁ!気抜くなよおまんら!」

西の航空力士部隊を率いる大関こと紫電改はマワシの飛行エンジンを吹かし、見慣れぬ東の航空力士へと接敵する!

紫電改が視界に収めた敵航空力士、すなわち雲の海を突き抜け上昇したかと思えば、急降下からの強襲を決めたその航空力士は堂々たる体躯を後方プロペラエンジンによって支えながら青空のエンゲージリング真っ只中に仁王立ちしていた!

「新参!立ち会いを無視して奇襲とは舐めた真似してくれるな!」
「ムッハハハハハッ!立ち会いならちゃんとしてやったわ!ワシが速すぎてきゃつめが反応出来なかっただけのこと!」

紫電改と相対した新型航空力士はそのマワシの異形なる飛行機構を誇りながら挑発!

「ショボい哨戒任務で退屈じゃろうと遊んでやれば、なんとワシの張り手のひとつも耐えられんとは!これでは次期こんぺてぃしょん横綱はワシこと『烈風』に決まった様なものじゃな!」
「なにぃ!?貴様が烈風だと言うのか!」

烈風とは次期航空力士主力を決定するためのこんぺてぃしょんに参加すると噂されていた新型航空力士である!

その存在については現役主力航空力士である紫電改の耳にも届いていたが、まさか哨戒任務中に挑発してくるとはなんたる不敵さか!

「そうよ!ワシこそが日ノ本の空を担う烈風様じゃ!」
「この野郎バカ野郎!新参風情がニアミスぶつかり稽古たぁふざけた真似しやがって!」
「ムッハハハハハッ!つまらぬ哨戒任務もこなせぬ三下にはこの空に居場所などないのじゃ!大人しく陸でちゃんこ番をするがよいわ!」
「なにぃ~?」

【続く】

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