ガイズ・ミーツ・怪獣 -3-
長く白すぎて距離感が損なわれる廊下を駆けて悲鳴の元までたどり着いた俺達が目撃したのは、スカムに沈むパリピ男だった。
いや、ここは屋内であり、開けっ放しの化学器具が散乱する部屋に人一人が沈む深さの床などあるわけがない。すなわち、この男は『消化』されているのだ。
事実、沈みゆくように溶けるパリピ男は既に完全にこと切れており、こちらが手を出すよりも早く、ケミカル油膜発光をまとうスカムだまりへと見る見る飲み込まれて消えた。十畳大ほどの実験室には、他に人間は一人としていない。