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ボンズ・ウィズ・ディテクティブ

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あるバカの凶行で現実と幻想がごっちゃになったファッキンブッダファックワールドで幻想存在と戦いながらしたたかに生き抜くにんげんたちのパルプだ! ボンズとか探偵とかメイドが頑張る!
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記事一覧

BWD:カルティック・インターネット・ナイツ SideB #パルプアドベントカレンダー2020

元祖・魔王の朝は早い。 日本人名、明野聡美はキングサイズのベッドから身を起こすと、自らの…

BWD:カルティック・インターネット・ナイツ SideA #パルプアドベントカレンダー2020

丑三つ時のオフィスに、ひび割れた木魚声が響き渡る。 オフィスの白い墓標壁には『コンプライ…

繁華街、爆発、炎上

「ったく、日本のデビルはイカレとるのう」  噴煙立ち込める瓦礫の山、いな、先ほどまで繁華…

BWD:龍の移住相談なる会-8-

 夜天の中、青白い閃光が空を貫く!真龍の口腔から放たれた吐息だ!地上海面に着弾しないよう…

BWD:龍の移住相談なる会-7-

 満天の星空の中を龍の背に乗って疾走するのはシチュエーションとしてはいかにもファンタジッ…

BWD:龍の移住相談なる会-6-

 星明りが広範な畜産牧場を柔らかく照らす夜闇の中、飼料の山めいた小高い影が揺れる。いや、…

BWD:龍の移住相談なる会-5-

 日が天高く真昼をさす頃、悪魔狩りの白黒コンビは真龍の背に乗って空と海の狭間を堪能していた。龍の身体は不可視の力場に覆われており、その速度に反して風が二人を吹き飛ばすような事もない。 「まず、金銭の利害関係が生じるとこは駄目だ」 「だな」 「どうしてだい?」  当然とばかりに話す二人に疑問を呈する龍。 「旦那にはピンと来ないだろーなぁ。この世界における人間の争い、その大半は利害関係で起きるもんなのさ」 「それは何となくわかる。ぼくの世界でもあったからね」 「そか、じゃあ

BWD:龍の移住相談なる会-4-

「日本に移住したい?」 「うん、だけど龍が住める住居は用意がないって言われて困ってたんだ…

BWD:龍の移住相談なる会-3-

 青と白の青空の様な色彩の巨龍は競技場の中に何とか納まっているという有様で、なるほどこの…

BWD:龍の移住相談なる会-2-

「競技場上に龍が居座っているのをどうにかしてほしい?」  都心部のビル二階に入居している…

BWD:永久殺戮機関

ばしゃり、と闇夜の薄明かりの中青い血だまりを靴が踏みしめる。 朧月夜の僅かな光が窓辺から…

BWD:オブシディアン・デタミネーション

夕闇が差し込む廃墟の中で場違いなラッパのファンファーレが鳴り響く。 幽世につながる門は屈…

BWD:ハイド・ナイト・サバト

深夜の街中、月光が照らし出す中オタクめいた風体のさえない青年は恐怖に直面した。月明りが照…

BWD:死を紡ぐ虚構・本編

【このエントリは死を紡ぐ虚構・序文のつづきとなります】 ーーーーー 朝、都心の高級マンションの一角にてスマートフォンの呼び鈴が響く。 天蓋ベッドでまどろんでいた白い探偵ことセージはすぐさまスマホをひっつかんで着信に出た。 「はい、もしもし?」 「よう、駄探偵。健勝か」 「ウェー、センセイこんな朝っぱらから何の御用で?」 電話の相手はいつものパートナー、黒ボンズのカリューではなく、彼の師匠である男だった。金払いはいいがセージは彼にいい思い出がないのだ。 「仕事の依頼だ