知的生産の技法 序文

ふとタイトルを思いついた勢いで、そのまま序文を書いてみたら、なんとなくそれっぽくなったので、とりあえずnoteに置いておきます。

現時点でこういう本を書いているというわけではありません。単に思いついただけです。

知的生産の技法

知的生産の技法をこれから紹介していく。

まず第一章では、そもそも知的生産とは何か、現代において知的生産はどのような意義を持つのかを明らかにする。本書のバックボーンとなっているのは、梅棹忠夫氏による『知的生産の技術』だ。50年近く経っても梅棹氏の著作は色あせない。一つのパースペクティブとして活用させていただく。

続く第二章では、知的生産の技法の全体像を示そう。一口に知的生産の技法といっても、さまざまである。技法自体もたくさんあるのだが、それを分類する軸も負けてはいない。いくつか有用な分類軸を示し、その後に続く技法を脳内にマッピングしやすくするのがこの章の狙いである。

第三章から第五章までは、実際の知的生産の技法を紹介してく。それぞれの章では、「インプット」「シンキング」「アウトプット」に特化した技法を扱う。ただし、これらはすべて脳内で発生する事象であり、厳密に切り分けることは不可能である点をご了承いただきたい。ここで用いるのはあくまで便宜的な区分であり、実際に運用されるにあたっては、自分が適切と思うタイミングを各自判断して欲しい。

最後となる第六章では、知的生産の未来について触れよう。人間を補佐するツールとして誕生したコンピュータは、ほとんど異常とも呼べる進化を遂げている。そして、それは止まることがないだろう。おそらくそれは、人間とコンピュータの関係性ばかりでなく、人と脳との関係性をも変えてしまうに違いない。そんな中で、知的生産はどのようにあるべきか、そして知的生産の技法はどんな役割を持つか。そうした視座を提供してみたい。

以上、全六章でお送りする。かなり長い旅路となるだろう。歩きやすいように、難しい言葉遣いは避けるし、できるだけわかりやすい喩えや具体的な事例もふんだんに用いた。ゆっくりとでもおつきあいいただければ幸いである。

2015年 倉下忠憲

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