紅茶は茶色くて甘みの少ない液体などではない

紅茶は良い。口の中がいい香りになる。他のものを食べたり、口の中をリセットしなければ、その香りが続く。多くは花の香りである。


初めて紅茶で感動したのは、青山フラワーマーケットが出している「青山フラワーマーケットティーハウス」にて「イスパハン」を飲んだ時だろうか。あまりにもフローラルな湯気、鼻から抜けるアロマ、残り香。衝撃を受けた。……美味しい。

それまでの紅茶は、なんというか、茶色い甘みの少ない液体だった。味わい方を知らなかったのだ。何かを飲む時に”香りを楽しむ”なんて発想がなかったから。全ては味だったから。アールグレイとダージリンの違いもわからなかったものよ。


また記憶に残っている紅茶は、栃木のアンテナショップで購入したシャンパンパーティーである。

豪華すぎる香り、一瞬にして顔が社交ダンスのフロアになる。これは買ってから大事に大事に飲んだ。


最近、カレルチャペック紅茶店を知った。紅茶好きだな〜と思っていても、特に調べようと思うほど熱心ではないから、こうした偶然の出会いを待っている。吉祥寺をぶらついていたら、適当に入った路地で店舗を見つけた。誕生日プレゼントを買うのに良いなと思って入ったのだが、大ヒットである。

ティーパックが香り見本として小瓶に入っているんだけれど、それの香りが良い、良すぎる。ストロベリーティーの香りが想像以上だった。買ったので、今度飲んでみたい。


一番好きな香りだったのが、ヌワラエリヤ。

https://www.karelcapek.co.jp/products/detail/484

なんとなくまろやかに包まれるような感じで、ストレートでもミルクでも絶対美味しくなるなって思う。どっちもやってみようと企んでいる。人によって好きな香りは違うだろうけど、私はこれを嗅いだ時、これだけは絶対に買うと決めたくらい良かった。


お店ではKALDIみたいに、飲み物を配ってくれていて、その日は水出しの黄色いパッケージのものだった。確か。あまりちゃんと覚えていないが、口の中がとっても良い香りになって、まるで口内の香水だななどと考えた。

あれこれ見ていたら、買うつもりだった分の1.5倍くらいになって、でも削れないからって全部買った。飲み物にお金をかけるのは悪いことでない。むしろ良いことである。私はそれで、卒論をファミレスではなく家で進めることができた。経済的である。ドリンクバーが欲しければ、作ってしまえば良いのだ。


そんな訳で、私は今日初めてバタフライピーティーを飲んでいる。ハーブ系ってカモミールのイメージだったから遠ざかってたけど、全然嫌いじゃなかった。カモミールだけはなんかダメなのよね。落ち着く香りらしいんだけど、得意じゃなくて。美味しくないって思っちゃう。なんでだろ。

そんなこんなでたくさん買い込んできたから、これからのティーライフがしばらくの間最高すぎる最高になる予定だ。楽しみである。

めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。