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マックルモア、エミネム、SZA、J.Cole、9月の歌詞解読から、印象に残った部分を紹介。

こんにちは。

洋楽ヒップホップを10倍楽しむ、歌詞解読マガジン」では、月に4本程度、洋楽ヒップホップの歌詞を、短い曲は1記事で、長かったり解説が多く必要な曲は2記事に分けたりしつつ、和訳・解読しています。

このマガジンは、1記事あたり300円、もしくは月額880円となっていますが、こちらの記事は宣伝も兼ねて、誰でもフルで読めるようになっています。

今回の番外編では、9月に歌詞を解読した曲から、それぞれパンチラインや、筆者が個人的に好きだったフレーズを紹介したいと思います。

それでは、さっそく行ってみましょう!

Macklemore - "Glorious" feat. Skylar Grey

9月に発売されたマックルモアの新作アルバム『GEMINI』。その中から、事前に公開されていた"Glourious"を発売前に和訳しました。

すごく前向きなエネルギーを貰えるのがマックルモアの曲だと思いますが、この曲も、とてもポジティブな内容です。

で、おもしろい言い回しだなと思ったのが、こちら!

Been chasing dreams, but I never slept
夢を追ってきた、だけど一度も眠っていない。

普通は、夢を見るときは寝ているので、「眠っていない」というのは違和感があるわけですが、マックルモアは現実世界で夢のような成果をあげたいと思っているため、寝ている暇はないと。そんな言葉遊びになっています。

続いては、、

SZA - Supermodel

Kendrick LamarやSchoolboy Qも所属するレーベルTDEから、今年アルバムが発売されたSZAの曲を解読しました。

僕が好きだったパートは、もろにサビのメインフレーズなんですが、

I could be your supermodel if you believe
If you see it in me, see it in me, see it in me
I don't see myself
私は、あなたが信じてくれれば、あなたのスーパーモデルになれるのよ。
もし、あなたが私の中に見つけてくれれば。見つけてくれれば。
1人じゃ自分の中に見つけることができないの。

このアルバムのタイトルが『コントロール』なのは、どの記事で読んだか忘れたのですが、SZA(わりと気分屋な性格)が、自分の人生をコントロールしたいという思いもあったそうなんです。

それで、1曲目のこの曲は失恋ソングなんですが、先ほどのラインは「コントロール」というテーマの深さを感じさせる、わりと普遍性のあるフレーズで、「自分を必要としてくれる他人がいないと、自分に価値を感じるのは難しい」という内容ですよね。

他人との繋がりの中で生きるほど、自分の人生をコントロールするのは難しくなるわけですが、自分1人では、自分に価値を見出して生きることができないという葛藤が描かれているのかなと。

次は、

J.Cole - High for Hours

少し前の曲ですが、J.Coleがシングルリリースしていた"High for Hours"を解読しました。

この曲では、すごく具体的な場面が描かれているところがあって、それが印象に残りました。

Remember when Bin Laden got killed, supposedly?
In a hotel lobby after a show, was noticin'
These white ladies watchin' CNN, coverin' the action
They read the headline and then they all started clappin'
As if LeBron had just scored a basket at the buzzer
ビン・ラディンが殺されたと推定されたときのことを覚えているか?
ショーの後、ホテルのロビーで、CNNを見ている女性たちに気付いた。
彼女たちは、ヘッドラインを読んで、みんなで手を叩いて喜び始めた。
まるでレブロンがブザービーターを決めたかのように。

この曲は、J.Coleが、何が正しくて、何が間違っているのか、自分たちはどう行動すべきなのか、といった思索をしていく曲なのですが、その入り口になるのが、この部分です。

テロリストとはいえ、人が死んだことを手を叩いて喜ぶ人々を見て、違和感を感じたJ.Coleは、善悪が捻じ曲がった故郷のことに思いを巡らせていきます。

最後は、

Eminem - Head Lights feat. Nate Ruess

最後は、何かエミネムの曲をということでリクエストをいただいたので解読したHead Lightsです。

印象に残ったのは、過去の曲の歌詞に触れた、この部分。

Equivalent to chemical warfare‘Cause to this day we remain estranged, and I hate it though
‘Cause you ain't even get to witness your grandbabies grow
But I'm sorry, Momma, for "Cleanin' Out My Closet"
At the time I was angry, rightfully? Maybe so
今日この日まで、俺たちは疎遠で、俺はそれが嫌だけれど。
だって、あなたは、自分の孫が育つ様子さえ見られないんだから。
だけど、「Cleanin' Out My Closet」の件は、本当にすまなかった。
そのときは、俺は怒りに取り憑かれていたんだ。
それは当然のことだった?そうかもね。

母親への憎しみをぶちまけたことで話題となった、Eminemの「Cleanin' Out My Closet」。

「Cleanin' Out My Closet」では、エミネムは、「ヘイリー(エミネムの娘)が育っているけど、あなたには絶対に会わせない。ヘイリーには、あなたの葬式にさえ顔を出させない。」と、母親への嫌悪感を強く歌っています。

過去のヒット曲の歌詞を持ってきて、そのことについて謝罪するというのは、自分の曲を否定することでもあり、エミネムがいかに母親との関係修復を望んでいるかということが分かって、とても印象に残る部分となりました。

ということで、このような感じで、本マガジンでは、洋楽ヒップホップを楽しんでおります。面白そうだなと思われましたら、ご購読いただけると幸いです。

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