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すきなアイドルをみた

すきなアイドルをみました。

前提として、私はずーっと在宅オタだった。
最初に好きになったアイドルはモー娘。で
辻希美のオタクだった。
あの頃は誰が人気あるとかもわからないくらい
子供だったから、同じ気持ちでみれたらいいのに、とたまに思う。
そんなうちは一度だけアイドルのミュージカルを
友達に連れられてみにいったことがある。
最後に歌って踊るターンがあったんだけど
あまりにも可愛くて泣きかけた。(友達がいたので耐えられた)
その時に改めてあー、うちってアイドルのライブみたら終わってしまうかもと思った。
まあ人によっては始まりかもしれないんだけど、
ハマると際限なくお金を使ってしまうのを身をもって知っていたのでライブに行ってなるものか!とまで思っていた。

そこから何個かのグループをすきになって、月日が流れ今年、私はついに気づいた。
グループっていつか終わるんだ。
うちのすきなアイドルは未成年飲酒で脱退した、メン地下と匂わせしてばか叩かれたのちに他のメンバーが脱退した、三股のうちの1人なのがバレて脱退した、精神を病んで脱退した。
推しがじゃなくてもすきなグループはどんどん変わっていくんだってことに今年の初めに気づいた。
それで、じゃあ会わなきゃと思った。
なくなってから落ち込むくらいなら目に焼き付けなきゃ。
そう思って、すきなアイドルのできるだけでかい箱を予約した。
でかい箱ならサークルモッシュとかが起こらないだろうという気持ちからだった。
うちはオタクだけど在宅オタだったからいわゆるコールとかの作法がわからない。
それに気を取られて集中できないのは嫌だった。

事前準備としてまじでめっちゃ久しぶりにフェスに行った。
大勢の熱気を忘れていると思ったからだったけど行って正解だった。
すきなパンクバンドをみているとき、後ろから転がってきた人間が頭にぶち当たった。
まじ最悪もう2度とみたくねぇと思ったけどこういうのがあるの忘れて前の方でみてたうちも悪かったかもなって思った。
他のアイドルライブにもいった。
怒られるかもしれないけど、普段大声を出さなそうな見た目の人が出し慣れてない声量の声を出してるのがめちゃくちゃこわかった。

で、なんで在宅オタクで、オタク垢もつくらず一人でせっせこオタクしてたか思い出した。
楽しいからって周りにガンガンぶつかる人間が嫌だった。
目立ちたいからって突飛な行動するオタクが嫌だった。
名前コールの声量の差が気になって勝手に落ちこんだ。
4列で並んでくださいって言われてるのにまともに並べないやつが嫌だった。
アイドルに女だからいいだろみたいにセクハラリプ送るかすが嫌いだった。
ほんとにマジでどうでもいい細かいことが気になって勝手にイライラしたりしちゃうからひとりぼっちのオタクだったんだ。
楽しめないお前が悪いと言われれば本当にそうで、返す言葉もございませんだし、そんなん無理だってわかってるけど推しに1ミリも嫌な思いをしないで欲しかった。
性的なリプ送るなら鍵垢でやってくれ、きしょいこと書くなら見えないようにしてくれ、そんなこともわからないやつと同じなのが嫌だった。

事前準備を経てかなり不安をでかくしながら
私は推しに会いに行った。
少し前にコロナになってしまったのでいけないかも、、と落ち込んでいたが無事完治し、体調が回復してから24時間以上たったのでマスク+コールしないという自主的な制約のもとだった。

席がかなりよくてアイドルが登場した瞬間表情までよくわかった。
あまりにも可愛くて1曲目はずっと泣いていた。
隣の人は怖かったかもしれない、ごめんね。
衣装もよく似合ってた、ほんとに。
途中で衣装チェンジしたんだけどお姫様みたいだった。
うちがYouTubeで何回もみてた動画よりも
歌が上手になっていた。
きっとものすごくがんばったんだろうな。
どんなに遠くても推しを目で追っていた。
メインステージでメンバーとじゃれあってるのも
見逃したくなかった。
終盤くらいに本当にすぐそこにゴンドラでやってきた。
他のメンバーもやってきて顔小さ〜!かわいすぎ〜!と思いながら手を振った。
推しがちょうど目の前にきた時にペンラを振ってオタクがよくやるあのハートの片方のやつをやった。
正直ファンサとかのやつはこれしか知らなかった。
そしたら、うちのことを指さして、にこにこでハートをしてくれた。
この時テンパリすぎて推しのマイクの方向を考えずハートアピしたから同じ方向のハートができちゃったんだけど、うちは絶句して、ペンラを抱きしめて、また泣いた。
あまりにもかわいすぎる。
脳裏に焼きつくってああいうことを言うんだって思った。
なんかこのかわいさの前では全てが無力な気さえした。
なんか思い出してまた泣けてきたわ。
メンバーカラーの銀テが頭から降り注ぎ、近くの席の人たちはそれぞれの推しのシャツを着た人たちに配りあってた。
うちもすみませんの気持ちを込めて隣の人に隣の人の推し色をあげた。
ここもすごいよかったな、取り合うんじゃなくてこれあなたの好きなやつですよって感じで渡してて。

結果、いってよかった。
推しは思ってた何倍もかわいかった。
たぶん、周りの人たちの運も良かった。
今回はたまたま、いい席でファンサがもらえたから大はしゃぎなのかもしれない。
でもすごくよかった。
気合を入れて推しのネイルをしていった甲斐があった。
また行きたいなって思えた。

こんな思い出を書いている間にメンバーの卒業発表がでた。
いつまでもいると思うな、親と推しとはよく言ったものだ。おめーは結婚すっぱ抜かれて不倫して活休したけどな、かつての推しよ。
今回みにいったのが9人体制をでっかいとこでみれる最後の機会だったのだ。
確かに「この夏を最高の夏にしたい!」みたいなことを何回も言ってて何かの伏線かなと思わなくもなかったけどいつもこうなのかと納得していた。
このグループの煽り担当になれて嬉しいって言ってたじゃんか。まあこんなことを言っても仕方ないのですが。
うちでも悲しいんだから推してた人たちはまじでこの世の終わりを感じると思う。
アイドルを辞めたらもう2度と会えないことだってありえるし。しんど。

今回はほんとたまたま、いくぞって気持ちになってそれでチケットも当たっただけだった。
アイドルになる人って自分でなりたいものがあってオーディションに応募してって決断して進む力がある人間だからちっぽけなオタクがよし、いくぞって覚悟を決めてライブに行くまで待ってくれないのだ。
ライブの直後に卒業発表されてよくわかった。
うちは生きてる間、ほとんどずっとオタクなのだから今更まともを気取って金の使い方を心配している場合ではなかったんだ。
多少なにかがおろそかになってもすきなものを追うのに躊躇うのをやめよう。
会わないと後悔するばかりなのだから。


この感動を残しておくために。


推し色ネイル🧡



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