10年

父が亡くなって、今日でもう10年です。

この月日が長く感じたり、あっという間に感じたり、両方の感覚が交錯します。

この10年、自分は何かを成し遂げたか?

そればかりを考える日々です。
父が亡くなって6年後、私自身が父と同じ脳疾患に倒れました。
私は、何とか命を助けていただき、リハビリ後、社会復帰できました。

しかし父は倒れて4年、亡くなる日まで意識はありながら1度も話すことも出来ず、体を動かすこともできず、水一滴すら飲むことも出来ませんでした……

どんなに辛かっただろう
どんなに無念だったろう
どんなに悲しかったろう

10年経っても考えます。

それは、父が倒れた時の対処に関して、病院にもっと強く言えなかった自分への後悔があるからなのです。

noteでは、詳しく書くことを控えたいと思っています。
でも、いつか、誰かのお役に立つことができるかもしれない、そう思うと父の病気に関しても、文章にまとめて形にしたいと考えています。

私は父のおかげで、自分が倒れた時に迷わず
「脳に何か異変が起きた!」
と確信が持て、救急車を呼んでもらいました。
そして、今があります。

昔、元気だった頃の父から
「お前は俺より、気が強いからなぁ」
と言われました。

『あなたの娘は、不自由な体になりましたが
これからの10年、自由に生きますよ』

無謀な挑戦を、どうか天国から見ていてください。
もしかしたら、あと5年かもしれないけれど
とにかく全力で後悔しない人生を送ります。


父が亡くなって3日後、ベランダで鮮やかに咲いたハイビスカスの花
悲しみを振り払い、生きていく決意が出来ました。

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