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ほろよい読書

織守きょうやさんは知らなかったが、
坂井希久子さん、額賀澪さん、
原田ひ香さん、そして柚木麻子さんとくれば、
大好きな作家さんばかりの一冊。
「ほろよい読書」のタイトル通り、
お酒に関わる話。
いろんなシーン、いろんな人たち、
いろんなお酒がある。
人類はこうやってずっとお酒を飲んできたのだろう。
飲み過ぎて問題を起こすこともあるけれど、
互いの心の壁を溶かしたり、
くっつきそうでくっつかない二人をくっつけたり、
ほのかにいい気持ちになって癒されたり。
ここに出て来る5つの物語は、
どちらかというとほろ苦混じり、
でもやっぱりほっこりさせられる。

お酒がない時間、お酒がない日々を
どう過ごしているか。
実はお酒の価値はそれに拠るのかも。
満足いかない日々が酔いを増すこともあるし、
納得感が美酒を演出もする。
人と人を結んだり、離したりするのも、
お酒のひとつの特徴かもしれない。
お酒は心の襞を鋭敏にするし、
感情を増幅する作用もある。
心の表面のさざ波のような揺れを、
教えてくれたりもする。

いいお酒を飲みたい。
お酒は良くないという声もあるけど、
豊かなお酒を飲みたいと思う。

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