080814 よい集中、よい休息

何かを書こうとして忘れてしまう。どうしようもなく忘れてしまう。
「まず初めにした方がいいこと」と「初めにできること」は違う。前者はたいていかなり労力の必要な作業であり、後者は意味のないほど単純で軽い作業だ。私はいつも前者をするのではなくて、後者ばかりしていた。部屋をきれいにすること、身体の筋肉を柔らかくすること、机の上を片付けること、しっかり休むこと、ふかく集中すること。自然体で私は小説を書けるようになりたいのだけど、なにをもって、私は小説を書いたことになるのだろうか。身体の内側によい運気をため込みながら、一方では、身体の出入りを活発にしておく。自然体とは何だろう。部屋をきれいにすること。転職のあれこれもした方がいいかもしれない。私は何もできないから。私は何をしたのだろう。私は何をした方がいいのだろうか。私はほとんど小説というものを読めてないのではないか。私は昨夜ポーカーのルール解説動画をYouTubeにて視聴したけれども、一度見ただけでは何をしているのかほとんど理解することができなかった。世の中もこれに等しくて、つまり、一度読んだだけでは眼前の情報を理解するので精一杯で、それら情報を体系化する余裕はまったくと言っていいほどない。一度読んだだけでは情報を体系化できない? ふざけるなと思った。悲しい。私たちが保有している時間はただでさえ限られたものなのに、同じものを何度も視聴したり読まなければいけないことのなんと因果なことか。子供の頃は一度読んだだけでなんとなく理解できたような気がする。しかし本当だろうか。なんとなく理解できたのだろうか。これには様々な理由があるのだろう。子供のころに教わる知識はそこまで難しいものではなくて、電化製品の取扱説明書くらいの難易度しかないのではないか。いやそれだってちゃんと読めば難しいのだが。だから知識を体系化する、しなければならない状況にはじめて陥ったのは、高校生からだとして、そうそれから私はいろんなことに躓くようになったのだった。体系化すること。構造を示すこと。それの大変さを今改めて思い知ってる。身に深く感じている。つまり私の脳が退化したのではなく、この世の複雑な知識の水準に対して私は適合できなかったのだ。私は何も身につけることができなかったのだ。私はそれに付いて行くことができなかったし、落第したのだった。難しい問題だった。この複雑な知の総体に対して、私ができることとは何だろう。知らなくても生きていけるけれども私は知りたいのだった。きちんと集中すること。何度も何度も小説を読むこと。同じ小説を何度も読むこと。それはたいてい一度では読めていないから。だいたい十回は読みたいものだった。それは度を超えた集中を要することかもしれない。それは私に何をもたらすのだろう。私はよい集中にダイブすることができるのだろうか。よい集中、よい休息。よい集中、よい休息。私はしっかり睡眠をとっていてえらい。生活リズムを崩さないのもえらい。しかし昨夜の一件があり、私はゆっくり会話することの大切さを実感する、これが命取りになるのだから。ゆっくり会話する。ゆっくり会話する。それは自己防衛の手段なのだった。私は本質的な努力をするべきなのかもしれない。というよりそれは当たり前だ。お前は自然体で小説を書きたいのだろう。イメージの放流に身を任せたいのだろう。しかし次のような懸念もある、不安というか。それは、読むことも多数繰り返さなければいけないのであれば、書いたものも多数読み返さなければいけないのではないか、そうしないと何も気がつかないのではないか、ということだ。あの練習は何度やったか知らない。それならば私がまずはしなければいけないのは全てを受け入れる、反復を受け入れるということなのかもしれない。集中すること、ただ書くことだけでは何も得ることはできない。ただ漫然と書くだけでは私は何も得ることはできないのだ。私はちょっとずつ変化して、私はちょっと書き直して、私はちょっとずつ読み直すのだった。それはよい集中がもたらすものなのかもしれない。ただ書くことだけでは本当の意味で書いたとは言わないから。私は東京で暮らしたい、私は東京で暮らしたい。ちょっとずつ自然体に文章を書けるようになりたい。私はちょっとずつ前に進みたいのだった。これからはどうしていけばいいのだろうか。ちょっとずつ前に進みたいと思うのだった。期待はしない。今日の友人とのご飯だって、期待してはいないのだ。私はしっかりと前に進まないといけない。何度も何度も文章を推敲しなければいけない。本質的な努力をしなければいけない。ただ書き散らすだけでは何も書いていないのと一緒なのではないか、という、おぞましい仮説にぶち当たってしまったからだ。眠くてもやるのだ。眠いというその一点でのみ私は物語を繋げなくてはいけない。反復すること。基本的なことを反復すること。


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