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超能力研究所エンディングシート


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見る場合は下に

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【殺人事件の真相】

全員の推理が終わった後、シドが語り始める。
「良い議論だった。それでは全員の行動を確認しよう。まず裕理・ゲラー。君は薬の副作用で覚えていないかもしれないが、ノストラダムスたちとずっと話していた。そのまま私室に戻り、深夜に起きて新庄を見ているが会議室には足を運んでいない。よってシロだ」

「続いてノストラダムス。あなたも裕理やマリックと話していただけで、その後は部屋に戻った。シロ」

「マリック。君は会議室に一番最初に入った。ケイシー氏と論争になったが、殺したわけではない。怒って出てきたきり、上のふたりと話し込んでいただけだ。犯人ではない」

「新庄。あなたは最後に会議室に入った。裕理に見られている件だな。だが、ケイシー氏はすでに死んでいたね。何を捜していたかはさておき、あなたも犯人ではない。よって、残すところは……」

シドがたっぷりと間を取ったところで、会議室の最奥から、おどろおどろしい声が上がる。
「私を殺したのは、カズコ・ホソカワ! お前だ!」
ケイシー氏だ! 自身の超能力で、彼は蘇ったのだ!


【エンディング】

001.裕理・ゲラーが所長に任命された
――次期所長に任命された裕理は、度重なる研究の末に自らの能力を制御することが可能になった。究極の力を手に入れた彼は、ノストラダムスに背を押され、それを平和利用することに努めた。彼の能力は発電に利用できることがわかり、それからは後発国への支援を続ける。40年後、ノーベル平和賞の授賞式に出席した彼は、生まれてはじめて心の底から笑っていた……

002.ノストラダムス16世が所長に任命された
――次期所長に任命されたノストラダムスは、まぐれにより大災害をぴたりと当てる。彼の言葉を真に受けたファンたちによる避難活動が行われ、奇跡的に死傷者は出なかった。彼はその事実に驚愕し、「これ以上は何も言わないほうがいい」と察した。すぐに所長の座を降り、実家に帰って稼業を継ぎ、細々と鑑定士の仕事を続けたのだった……

003.新庄穣一が所長に任命された
――次期所長に任命された新庄は、ますます連勝記録を伸ばす。ついに世界記録を破るかという試合が来るが、自身が元々所属していた組織「E.S.P」の所長である城ケ崎ジョージが立ちはだかった。闘志を燃やして各コーナーから互いを睨みつける両者。激戦の末に新庄はジョージを倒す。だが、高く拳を掲げる新庄に比べて、観客が全員口をぽかんと開けていた。どちらも、一歩たりとも、動かなかったからである……

004.ミズ・マリックが所長に任命された
――次期所長に任命されたミズ・マリックは、超能力者の部下を従え、宮殿を造り、悠々自適な生活を始めた。日に三度はマーライオンがお湯を吐くジャグジー付きの風呂に入り、高級ワインを飲みながら一流シェフのステーキに舌鼓を打つ日々。だが、そんな幸福も長くは続かない。彼女が能力者でないことが発覚し、ガクサ内でクーデターが勃発。ボロボロのドレスで逃げ惑う彼女は、大雨の路地裏で背中を撃たれる最期を迎えた……

005.カズコ・ホソカワが犯人として特定されず所長に任命された
――次期所長に任命されたカズコ・ホソカワは、パフォーマーとしてさらに強固な地位を築く。ノストラダムス16世と組んで超能力サーカス団を結成。裕理や新庄とともにP-1という超能力者限定の格闘技の大会を開く。人気絶頂の彼女はある日、テレビ局の取材を受けた際、出されたお茶をカメラの前でごく自然に飲んでしまったのだった……

006.カズコ・ホソカワが犯人として特定された
――(死体が死んでいないので)殺人罪には問われず、しかしガクサを追い出されてしまったカズコ・ホソカワ。能力の詐称がバレ、スターダムからもお払い箱を喰らってしまう。大都会の隅でその日暮らしを続けていると、彼女の元に人気絶頂の新庄がやってくる。
「無から、有だろ」
その言葉に勇気づけられ、彼女は再び世に出ることを決意。瞬く間にスターに返り咲く。「カズコ・ホソカワのバスバス言うわよ!」は流行語大賞を取り、一躍お茶の間の人気者となった……


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