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何かを変えようと思う人を応援📣賛同者を得るには【関係ある】こと化する

先日、情熱のある高校生と出会いました。
校則で決められていることに対する違和感を感じていて、周りの生徒の中にも少なからず、同じ思いを抱いている人がいるということでした。

わたしの高校時代は30年以上前のこと💦
昭和の真っ只中です。

平成を経て令和になった今、まもなく高校生に仲間入りをする子どもの保護者にもなりましたが、その時の感情は記憶に残っています。

人は、出来事の詳細を忘れてしまっても、その時に感じた感情の記憶は根強く残ると言われますが、本当にその通りですね。なんとも言えない違和感、納得しきれない不満、それを言語化しきれないもどかしさのようなものをずっと抱えていたような気がします。

学校にはいろいろな規則がありますよね。
校風によるもの、伝統によるもの、先生方の価値観によるもの、いろいろです。生徒全員がウチの校則には納得感100%!という学校は少数派なのだと思います。

これを、なんとか変えたい!
そう思った人は、試練が待っています。

でも、この試練、社会に出る前に経験できるものなら経験しておく方が良いなあとわたしは強く思っています。

人を説得することは、最も難しいことの一つです。
営業マンとしてお客様にご成約いただくとき、
上司から言われたことに対して、別の案を提示するとき、
会社のリソースを時代や環境に合わせてこれまでとはちがう使い方をして新規事業を立ち上げようとするとき、

さまざまな場面で、人にわかってもらうこと、人に賛同してもらうこと、というのは、ずーっとついてまわる課題ですね。

ライン黄緑

【人を説得しよう】と思ったら負け?!

説得する。
これはなかなか難しい。

人間の脳は【変化】を嫌います。いつもとちがう道を通ることはワクワクするかもしれないけど、身の安全を保証できないよ、何かが起こるかもしれないよ、とアラームを鳴らすのが脳のデフォルトです。

これは、古代から我々の祖先が生き抜いてきたなかで、自然に備わった本能のようなものだと思います。

だから、自分が発案してこうしたい!!と思っている人は、「変化することへの期待=ワクワク」が勝っている状態で、ストップはかかりにくいものの、まだそんな気持ちになっていない「いつもの日常」を過ごしている人に、自分と同じ思いになってもらうことは容易ではありません。

説得する!
と意気込んだ時点で、無理が出るのではないかとわたしは思っています。

人に翻意してもらう(=気持ちを変えてもらう、これまでとは違う考えを良いと受け入れてもらう)には、以下の2つがマストです。

✔️ 論理
 変えた方が良いという客観的でロジカルな説明ができること
✔️ 感情と共感
 「やりたい!」「変えたい」と思う気持ちや、あなたに協力したい、
  一緒に成し遂げたいと思う「共感」を持ってもらうこと

生徒会や、ビジネスなど、【オフィシャル】になればなるほど、論理的になりますよね。論理的に破綻している提案は、まず受け入れてもらえない。

ある意味、それは真実です。
でも、本当にそうでしょうか。

「ONE PIECE」の主人公=ルフィーに、優秀な仲間が次々加わるとき、ルフィーはロジックを語っているかというと、そうでもありません。
誰もが無理だと思う、●年後に今の100倍の利益を上げるという事業計画を本気で語る経営者に、社員が熱く共鳴して実現しようと奮闘する会社もあります。

実は、人が気持ちを変えるとき、最も強い要因となるのは【感情】です。

論理がいくら立派でも、感情でシャットダウンされているうちは、全く伝わりません。まずは感情なのです。

理屈は筋が通っていないところもあるけど、この人にかけてみたい気持ちになる。成功確率を論理的に計算したわけではないけど、この船に一緒に乗りたい!

そんな「感情」が人を動かします。

だから
【説得しよう】という気持ちが先行して、
ロジックの穴を埋めて、最高にわかりやすい論理的な説明をしても、
うまく行くとは限りません。

【説得しよう】と思わず、
感情が動くにはどうしたら良いかを考えたほうが成功確率が上がるかもしれませんよ。

ライン黄緑

【人の感情が動くとき】

」情が「く」とき。

文字通り、「感動」するときです。

めちゃくちゃ楽しい経験をしたとき、とても深く心を掴まれて、涙が出るほど感動したとき、そんな経験をすると、人は一気にあなたの話を聞きたくなり、あなたの願いを知りたくなり、そこに協力したいと思います。
あなたのファンになってくれた瞬間です。

では、ファンを作るためにはどうしたら良いのでしょうか。

ファンをつくる最初のカギをお伝えします。

あなたがまず、相手に「提供する」ことです。
相手が不安に思っていることを解消したり、不満に思っていることに寄り添うことができたら、きっと相手は徐々にあなたのファンになってくれます。

そこで、あなたが成したいこと=本題です。

ただし、ここでいきなり「契約してください」と言ってしまう営業マンはダメですよね。一気にこれまで「ファン」になりかけていた気持ちまで失ってしまいます。

出し方が大事です。

あなたの成したいことが、相手にとっても良い変化をもたらすもの」であり、実は相手にも「関係がある」ことを伝えていくのです。

あなたの願いに手を貸すことが、自分にとっても良い未来をもたらすと思えるとき、人は喜んで手を貸してくれます。


【自分にも関係がある】こと

子育て中の社員を支援しようと「時短社員の支援」を立ち上げた大企業の女性管理職さんを取材させていただいたことがあります。

当時はまだ、時短勤務や半休などの制度も曖昧で、不安を抱えながら、周囲に謝りながら、仕事と子育てを両立し、無理が重なって退職せざるを得なくなる方がいた時代。

彼女は安心して時短勤務できる制度を作りたいと考え行動を起こしました。

この時の彼女は、まさに
まず、相手の喜ぶことを提供してファンをつくり
【あなたにも関係があることなのよ】と伝えたことで
変化を実現した良い例だと思いますので、最後に事例としてご紹介します。


当初は、育児中の社員が、フルタイムで働けなくとも、多様な人間の協働力を上げることに、また新たなアイディアや視点を生むことに、いかに有用かということを論理的に構築し、経営陣にプレゼンテーションをしたそうです。

でも、なかなか理解が得られなかった。

「経営者は、毎朝、専業主婦の奥様が『いってらっしゃい』と送り出して下さって、帰宅すればご飯が出てくる生活の方が多いのが現状。理屈で分かっても、不安や躊躇があったんだろうねー」

と、あっけらかんと話してくださいました。

この壁を突破するきっかけは、
ある時から、提案資料に「一時休暇取得」の対象社員として、「育児」のみならず「介護」や「闘病」中の社員を入れたことだったそうです。

「誰でも、いつでも、病気で仕事ができなくなる可能性はあるでしょ?闘病中で時短勤務になることもある。親や大切な人が介護を必要とする状況に陥る可能性もある。そんな話も入れたら、育児休業を見る目が、一気に変わったんだよねー」。

この瞬間から、経営陣にとって「育児による時短制度」は、一部の社員が恩恵を受けるだけのものから、「介護や病気による休業・時短制度」として、明日、自分にも【関係があること】に変わったのです。

ライン黄緑

 相手を動かそうと思ったら「説得」しようとはしない。
✔️ 相手が喜ぶこと、不安の解消で寄り添う。
✔️ あなたの願いは、相手にも【関係がある】という接点をつくりだす。

営業にも、友人関係にも、夫婦にも、、、色々当てはまることかもしれませんね。変化を起こそうと立ち上がる人を、心から📣応援しています。一緒にがんばりましょう!

ライン黄緑

大澤弘子
サラリーマン応援コーチング
本音を引き出す個別面談 組織課題の発見支援
女性社員のキャリア支援
若年層のキャリア支援
OVER 50のキャリア支援
https://ntv-hr.com/

寄稿しています
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なかなかの男性社会で30年働いてきたテレビマンが、コーチングやカウンセリングで「自分らしく生きる」を支援中。限定少数しか出来ませんが小学生からシニアまで。