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日曜日の午後に、手作りのシナモンロールを食べながら思うこと。

今ホットな感染症の影響を考慮して旅行の予定をキャンセルして、家でのんびり過ごした三連休。

何もすることがなかった中日の日曜日に、しまい込んであったホームベーカリーを引っ張り出して、息子とシナモンロールを作った。

シナモンロールは、家族みんなが大好きなパンのひとつ。

そのうち作りたいなと思って、シナモンシュガーだけは買ってあったのだった。

思いのほか焼き色がつきすぎてしまったシナモンロールは若干パサついていたけど、家族みんなで「やっぱり焼きたては美味しいね」と言いながら食べた。

毎回シナモンシュガーを目分量でかけるから、甘さはその時々でまちまち。今回のは甘さ控えめだった。素朴で優しい味がして、美味しかった。

捏ねるのはホームベーカリーにお任せ。伸ばしてシナモンシュガーをかけて、丸めて、カットして、成形して、二次発酵させて焼くだけ。

パン職人が見たらたぶん腰を抜かすだろうくらいの適当なかんじで、息子とワイワイしながら作った。

休日におやつを手作りして食べるというのは、共働きの我が家には珍しいことだ。

時間をかけて食べたいものを作って食べるって、この現代においては、いちばん贅沢な時間の使い方かもなあ、としみじみ思った。

作り置きメインの食生活をしてるから、なおさらそう思うのかもしれない。

そんな日曜日のおやつの様子。

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私がコーヒーを淹れている間に、息子が棚からペーパーナプキンを探し出してポテコを広げて、おやつのセッティングをしてくれた。

家族そろって一袋を開けるときは、いつもこうやってペーパーナプキンの上に全部出すのを覚えていたんだろう。

彼がセレクトした柄はなぜか季節外れのハロウィンだったけど、そんなところも微笑ましい。

こんな風にペーパーナプキンの上にお菓子を広げて家族みんなでおやつを食べた時間が「家族で過ごしたおやつ時間」として息子の記憶に残るんだろうなと思うと、じんわりと嬉しい。

土日だけはお気に入りのケメックスのコーヒーメーカーを使う。

形に惚れ込んで数年前に我が家に迎えたケメックスは、洗いにくいことこの上ない。けど、パーツをセッティングする時間すらウキウキした気持ちになるから、やっぱり買ってよかったと思う。

心配性な私はこの数週間の世界の様子や日本の状況、SNSにあふれる情報にすっかり参ってしまっていて、心身ともにぐったりしていた。

目に見えない正体不明の相手とたたかうことは、相当なエネルギーを消耗する。世の中が混乱状態にあればなおさら。

でもそんな時期だったからこそ、おやつを手作りして食べるという贅沢な時間を過ごせてよかったのかもしれない。

熱いコーヒーを飲みながら、しばらくスマホから距離を置いてデジタルデトックスしようと心に決めた。

誰でも簡単にあらゆる情報にアクセスできてしまうこのご時世では、見たくないものを見ないようにする努力と、ふと目に入ってきてしまう機会を減らす努力が必要な気がする。

あらゆる情報が、専門家のフィルターがかからないまま個人の目に触れるSNSの怖さを感じたし(もちろんその逆の良さもあるけど)、出来事に対してフラットな姿勢を保つことの難しさを改めて感じた。

状況を冷静に見極めての準備も防御も必要だけど、なんてことのない日常の幸せすら感じられないレベルに自分を追い込まないことの方がもっと大事なんだろうなと。

シナモンロールを食べながら、そんなことを思った連休だった。

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