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1人用パズル「Sia Sola」の「ムーブメント」に感動した話(2)

昨日からの続きです。

さてさて、とにもかくにも、このパズルで採用されているコマを置く「場所」、なんとも面白いですよね。
灰色のコマは「囲碁」の石を置く位置です。そして、赤と黒のコマは、色合い的にも「チェッカー」のコマの置き位置です。
2種類のゲームを重ね合わせて、同時に並行して遊んでいるみたいな外観。SF的な感じで、なんとも興味深い( Interesting)と感じています。

でも、ここに紹介したSia Solaみたいなコマの「置き方」をするアブストラクトゲームはすでに存在しています。
その名はGuerrilla Checker(ゲリラチェッカー)です。

nestorgames社から市販されたことがありますので、リンクをご紹介します。ルール詳細はそちらをご覧ください。

https://nestorgames.com/rulebooks/GUERRILLACHECKERS_JP.pdf

さきほど、たとえ話として「囲碁」と「チェッカー」を論じましたが、奇しくもこのゲームは本当に、

もしも「囲碁」と「チェッカー」とが対決をしたら?

というホントウにSF的なゲームルールになっています。いや、まじで異種格闘技です。ルール的に斬新。

これらのようなアブストラクトゲームの世界は、ほんとに、先輩たちがどんどん「新アイデア」を「発表済み」に変えていってしまうので、ラジくまるは毎度毎度、出遅れた感じ(ラジくまるのゲームアイデアはみんな二番煎じ的な?)になってしまうのです。
なんか、毎度のことだけど、くやしいっ。

ちなみに、それぞれの発表年を比較してみると、Sia Sola(ドイツ)と、Guerrilla Checkers(イギリス)とは、ほぼ同じ年に発表されています。もしかしたら、ドイツのゲーム見本市でSia Solaを見たイギリス人が、ピピッとインスピレーションを得て、Guerrilla Checkersを発明したのかも知れませんよ。(真相は藪の中です。本人たちだけしか真相を知りません。)

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そうこうしている間に、2012年に Sia Sola の独特なムーブメントを使った2playersゲームが発売されました。Sia Dobleです。

BGGに投稿された情報はルールの全文を網羅していません。ルールのアウトライン(概要)はしっかりと書かれていますが、詳細なルールが欠損していて、ちょっと不明です。もどかしいです。

Sia Doble 2 players
*注意:
この記事に記したルールには部分的に情報の欠落がある。ここに書かれているルール文章だけでは、ちょっと遊べない。
勝利条件:
自分のコマ3個のうち、2個を相手陣地側の最終ライン(自分から見て最も遠い列)に到達させたら勝ち。
用具:
ボード 5x5
大きなコマ(赤、黒) 各3個 合計6個
灰色コマ(ひとまわり小さい) 10個
 *(予備の灰色コマが+6個)

初期配置:
灰色コマはゲーム盤の半分よりも自分側の任意の位置に5個ずつ置く。

初期配置の例

遊び方:
自分のターンでできることは、自分の色のコマ3個のうち、任意のコマを動かすこと。それが完了したら相手ターンになる。
ただしコマは単独では動かせない。必ず大きなコマ1個と灰色のコマ1個とが同時に動作する。大きなコマを1つだけ単独で動かすのはどちらも禁止。

なお、あるターンで実行した動きを、そのすぐ次のターンで逆方向に動かして元通りに戻すのは禁止。1回以上のターンを経てからならば、元の位置に戻る動きも許可される。

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バリアント(ラジくまる作成バリエーション・ルール)

*上記のルールだけでも、おおまかなところまではゲームは成立する。しかし、引き分けになる寸前のような状況(千日手的なコンフリクト・葛藤)の解消法がないと思う。以下のルールを追加提唱する。
☆引き分け防止ルール
自分のターンの時、灰色のコマを単独で「前、右、左」の3方向のうち任意の1方向に、1マス移動させてもよい。灰色のコマは両者にとって共通のコマなので、ゲーム盤上のどの位置にある灰色のコマも、すべてこの動作の対象。
この動作を選んだ場合は、その動作を行うだけですぐ、相手のターンになる。

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Sia Solaの話題は、これでおしまいです。


ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。