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ゲームシステムの考察・1つめ/ゲーム盤に「マス」がない(1)

表題の「システムの考察」というテーマ。
これ実はシリーズ化できるほどの量の記事を収集できるかどうか、まだ調査不足で先が見えてないです。見切り発車で「1つめ」と書いて、企画を開始してしまいました。大丈夫かな。

さて、ボードゲームといえば、普通の感覚では「マス目」が必要です。これは断言しても構わないと思います。

世界的にポピュラー=世界的によく広く知られている、ヨーロッパ系のボドゲは、ほぼ全部がマス目系ですよね。
そのヨーロッパ系とは違う系列として、ちょっと有名なアフリカ生まれのゲームで「マンカラ(ワリ)」Mancala,Wariがあります。
https://recreation.or.jp/activities/genki_up/mancala/

でもこのマンカラでさえも「くぼみが12個」ありますよ。
ある意味、やっぱ、こっち系列でさえ12マス存在するわけです。

ちょっと横道にそれます。
ボドゲマニアが存在するのとまったく同じように、バラ科の花「バラ」にも、先鋭的な(トガッた)マニアさんがいらっしゃいます。

花弁の形がどうだとか、一度に開花する花の数やら・バラの香りの質がどうのこうの、それはそれは様々な分科会的なマニアさんらの集まりがあります。
その中に「緑のバラ」なんてのもあります。

花弁(はなびら)って、進化論的には、しょせん「ガク」が大きくなって、薄くなって進化したものなのです。(昆虫を誘引するために)
ということで、先祖帰りを促す工夫を重ねてみたら「緑の花びら」が、ついに作れちゃったよ、という事情とのこと伺いました。緑のバラ。
*ガク:花弁のつけねをじっと見ると、ちょこっとある、小っちゃい緑色の構造体のことです。

ゲーム盤にマス目がないです。っていうのは、「緑のバラ」の創出と並び評されるくらい、すごい先鋭的なチャレンジだと思います。
そのがんばりを、私は尊敬しております。

なんと、先日ご紹介した「アブストラクトゲーム博物館」さんが、「マス目がない」ゲーム開発に挑戦なさった、その一人です。
Varanasiです。
https://www.nakajim.net/index.php?Varanasi

超有名な立体パズル「ハノイの塔」のメカニズムを使っているせいで「今、動かせるコマ」に制限が発生します。そしてゲームの勝利条件は、これまた、超有名な古典パズルゲーム「nim」のゴールを勝利条件としています。
ルールを読んで「しまった!なんでこの2つのルールの組み合わせを思いつかなかったんだろう」と、悔しくて歯ぎしりしたくなりましたよ。
私、どっちのルールも知っていたのに。

さすがです「アブストラクトゲーム博物館」さま。
*しかも、私だったら、どこまで突き詰めて考えても「マス目」から離れられなかっただろうと思います。
マス目をなくすって、すごいアイデアの跳躍だと思います。

ちょっとぼやきます。昔、nestorgamesがまだ「クルクル巻物タイプ」のゲームを販売していた時は、nestorgamesからもこのVaranasiを買うことができたのです。
https://nestorgames.com/
ちょっと前にnestorgamesは「巻物式」のゲーム盤を廃止したので、それと同時にVaranasiも買うことができなくなってしまいました。

まだ続きます。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。