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あまおと
2022年9月24日 22:59
彼女は幸せだった。自分がお腹いっぱいで、呼吸の圧迫でさえ苦しいと感じる現実に。美味しい肉と魚を頂けた過去に。パンパンになった腹をさすり、なにかが戻ってきそうな喉を固く閉じ、ちょうどよい固さのベッドに横たわる。彼女は幸せだった。満腹から来る心地よい眠けに抗わなくても良い今に。ヒーリングミュージックに頼らなくても良い今日に。枕元におかれた携帯電話を弄る日課。友人からのささいなメ