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『ハンモック』に乗ったら降りられなくなった。

1,夏のお楽しみ「ハンモック」

『学び舎 もりのはらっぱ』では、夏場にハンモックが登場します。

このハンモックの素敵なところは、簡単に乗れないところなんです。

まず、大人の背丈を優に越す高い所にあります。

脚立を使って、ちょっと木登りをしてやっと乗れる高さに設置されています。

挑戦意欲をかき立て、乗ってみたくなる(あるいはすぐに諦めたくなる?)仕組みになっています。

『学び舎 もりのはらっぱ』にやって来た小学生の男の子が、ハンモックの持ち主からコツを教わって、乗れるようになりました。

ところが、ハンモックより少し高い木にハチがいるのを見つけました。

ハンモックの下から見ると、どう考えてもハチが襲って来る気配はない。

ただ、ハンモックの上にいると、「ハチが動いたらどうしよう!?」と思って身動きが取れないようなんです。

しばらくの間、ハチの様子を気にしながら動けず

簡単に乗れないということは、簡単に降りられないということでもあるんです。

おかげで、ハンモックに乗る時間が長くなりました。

この子は、ハチには恐怖を感じながらも、ハンモックには心地よくゆらるという、何とも相反する状況の中でいろんなお話をしてくれました。

最後は、降り方をこちらから具体的に提案し、お母さんの手を借りて降りることができました。

この体験から、猛烈に感じ取ったことがありました。
時間が経ったら記憶が少し薄れてしまったので、一部だけご紹介します。


ハンモックから見上げた景色はこんな感じ?こちらは、大きな曙杉です。


2,降りられなかった「ハンモック」を側で体験して感じたこと


(1)感情のジェットコースター

今回、「怖い」から、無事に降りられて「ホッとした」まで、感情の振り幅がとても大きかったはず。

これって、日常生活を送っているだけでは感じにくかったのではないでしょうか?
外に出てきて、ちょっと難しいことに挑戦して、思わぬ困難に出会ったことで、感情のジェットコースターに乗っかったわけです。
まさに冒険ですね。

地に足が付いた時には、心からの安心を味わうことができたと思います。

感情を心や頭だけではなく身体全体で味わうことができると、体験したことが深く刻まれて人は自ずと変わります。

例えば、
「怖い」=冷や汗が出てきて全身に力が入る
「ホッとした」=例えば、全身の力が抜けて温かくなる

心や頭で「あー、怖いな」、「ホッとしたなー」と思うだけではなく、身体の感じをはっきり体感する。
冒険ではそういうことが起こります。


(2)困難に出会うことで育まれる力

「あー。今日も暑いな。」
何気ない日常も素敵です。

その一方で、困難な場面に出会うことが人をぐんと成長させてくれます。
どうしようもない状況に出会った時に、どのように切り抜けたら良いのかという知恵を今回は体得できたのではないでしょうか?

きっと、全く同じ場面だけではなく、似たような場面だったとしても応用が効くでしょう。

(3)ハンモックってすごい!!

ハンモックに魅かれてやって来てくれる人がいたことが新鮮な驚きでした。
大人だけの参加者の方も、すっかり乗り方を覚えてくつろいでいました。

ハンモックに揺られて得られる安心感は、母の胎内にいる時の原初的体験を思い起こさせてくれるのではないでしょうか?
海や川などの水中に入ると、同じような感覚を抱けるかもしれませんね。

ここまで書いておいて、私はまだ実際にこのハンモック乗ってないんです。
「自分で乗って体感してから言おうよ。」とツッコミが入りそうですね。


(4)結局何が言いたいのか?

小学生がハンモックから降りられなくなった体験から得たことを、小難しく説明してきました。

要は何が言いたいのか?

「降りられない。困ったね。」といった時間を共有してから、降りられるまでの時間。
これが本当に印象的で、とてつもない宝物のような体験だったと感じました。

こんな宝物のような時間が『学び舎 もりのはらっぱ』では体験することができます。
宝物を宝物と感じることのできる感性も同時に磨いて行きます。

(5)予告

今回来てくれた小学生が、降りられなくて「助けて」と言えたことにも大きな意味がありました。
過去の『学び舎 もりのはらっぱ』ともつながってくるので、また改めて書こうと思っています。

お楽しみに!!

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