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【競馬】日本ダービー反省会、勝負の決め手は経験と精神力である

 こんなの無いよーーーーー!!!!

反省会

チーン

 いや、馬連は当たったけどさ、ガミってて……分かるかこんなもの!!
 3着に最近の戦績で切ってしまったハーツコンチェルトが3着に入るなんぞ! でも過去の戦績から他の競馬場より東京の方が走りやすいのだろうか……。
 さて、波乱のスタートから大接戦のゴールを制したのはタスティエーラ! 彼の能力を信じきれなくてごめん! 春4戦も使ってまさかのダミアン・レーン騎手の乗り替わりで最初誰でも不安あるじゃん! と思って印を下げていましたが、いざレースが決まればこの結果も納得ではありました。てか初年度産駒でダービー馬誕生ってやばくないですか!?  今までは終盤に耳を立ててソラを使うなど詰めの甘い部分がありましたが、今回は集中を途切れずに最後まで耳を絞るなどの本気を感じましたね。血統的に見てもまだこれからな馬ですし、今後の成長に期待したいところ。ところでスタートしてすぐに落鉄していた話を聞いてまだ底が知れないなと同時に大丈夫だろうか……なんて思いましたが、水曜日の美浦トレセン開場前のツイートで馬場入りをするタスティエーラの姿があり、大丈夫そうで安心しました。
 2着のソールオリエンスは経験不足と馬が幼い分が大きいかなと思います、勿論横山武史騎手の経験の差ともいえますが今回ばかりは馬の方が先に展開の影響を受けたようにも思えます。周囲からきっついマークをされて掛かって脚溜まらない中での2着なのでそれなりの力はあるんじゃないでしょうか。それを踏まえての秋はどうなのか、楽しみではありますね。


 激戦の果てに制した一方で、複雑な結果になってしまったのも事実であり…

 スタート時に盛大につまずいた(しかもあのつまずき方は下手したら大怪我物)ことで落馬による競走中止が起きたことから先行集団の一大候補の一頭から外れたことでパクスオトマニカが先頭に。これを追尾する形で流れるかなと思いきやホウオウビスケッツを目印にしたことで位置取りが決まってしまったんだと思います。1000メートルで1分4秒だったのですがホウオウビスケッツ以下は数馬身離れての追走だったので実際にはドスローな内容になったわけです。
 ではドスローであれば末脚勝負をしてくるはずですが、走っている彼らはまだ幼さが残る3歳馬。ちょうどいいペースで走れた馬も居れば、追尾に意識したことで走りづらさは感じたんじゃないでしょうか掛かる馬も少なくなかった印象。そう考えれば途中から位置を上げていったハーツコンチェルトと鞍上の松山弘平騎手の判断は間違ってないかなと思います。結果として後方に居た馬は末脚を発揮するも届かず、先団に牽制し合った馬の根性相撲で決着となったわけです。

 ここでおや? と思う方もいるかも知れません。それもそのはず。完走したタイムはなんと『2:25.2』、例年のダービーより時計が遅いですね。しかも1着の上がりは『33.5』と思った以上に爆発力あるとは思えない結果。…いや、普通に考えたら早い方ではありますが。
 まず手がかりとして考えることはペースでしょうか、そのままパクスオトマニカを目印に追尾すれば少し時計の変化があったのかもしれません。ここでペースが落ち着いたしまったことが要因ではと私は読みます。
 次は馬場、そんなに時計掛かる状態だったのだろうかと思う人も居るかと思いますが……残念ながら内側に多少の痛みがあっても数値的に見たら動きやすい馬場なのは明白でした。この理由を明らかにするため、JRA公式の馬場情報の過去のデータを引っ張ってみました。

参考①2022年

 わかりやすい参考として去年の方を。ちなみにタイムは
 オークスが『2:23.9』、通過1000m『1:00.6』、上がり3F『33.7』
 日本ダービーが『2:21.9』、通過1000m『58.9』、上がり3F『33.7』ちなみにこれはダービーレコード更新。

参考②2023年

 そしてこっちが今年の方。タイムは
 オークスが『2:23.1』、通過1000m『1:00.0』、上がり3F『34.0』
 日本ダービーが『2:25.2』、通過1000m『1:00.4』、上がり3F『33.5』

 これを見る限り馬場としては今年の方が弾みが良いらしいですし、パンパンの高速馬場だったのは事実かなと思います。ではこれを見た上で何故あのようなタイムになったのか……個人的に思う、コーナー辺りで『ペースが上がらず牽制状態だった』のではないかと。スパート状態に入ったのも400メートル入ったあたりですし、そりゃ何頭かは脚を余らす結果になったのも頷けます。
 あ、ちなみにつまづいて落馬したドゥラエレーデは無事に帰ってきたようで、次は宝塚記念のようです……まじで!?
 以上のことで、総合的な評価を考えると『手放しに評価はできない』というのが妥当かなと思います。それに出走叶った馬がほとんど本格化が先なこともありますし、本来クラシックで本格化を迎えるはずの有力馬が怪我で離脱したのが何よりも痛いのが正直なところ。後は晩成の馬が良化して夏上がりをした時、どのような力関係へと変わるのかが注目でしょうか。


 そしてもう一つは……スキルヴィングでしょうか。スパート状態に入るまでは居たわけですが突然減速、ゴールの後に下馬後に倒れて心不全で亡くなった。生き物として生きる以上心臓発作は常に付きまとうものであり、特に負荷が強いスポーツの世界だとより顕著に現れてきます。更に競走馬の場合は走っている時に発作を起きても第2の心臓にあたる脚が動けている間は動けるのですぐでは気づきづらく、心臓の位置も深いところにあるため発生しても対処が難しいというのが現状……。
 そんな中でもゴール板まで走り、ルメール騎手が下馬するときまで立ち続けたスキルヴィングの聡明な性格と精神力に敬意を評したい。安らかに、ゆっくりと休んでおくれ……


 以上のことで、今回のダービーは去年とは一転した複雑なものとなっており、感情任せで考える者からしたら好意的に全く思えず、冷静に考える者でも賛否両論、と先が不安と楽しみの両方を抱えるクラシックとなったのでした。
 だからといって……感情任せに批判したり、世代のことやタスティエーラを初めこの世代の競走馬達にきつく当たるのはやめような。それこそクラシックのために頑張ってきた陣営達に失礼に当たるからね。
 激戦を制したダービー馬の誕生に祝福するのも、敗戦した挑戦者達の今後を応援するのも、命を削って散った挑戦者の冥福を祈るのも、してもいいと思う。だからといって溢れ出す感情を相手に強要するのはなんか違うので、競馬の視点は人それぞれ持っていることを留意してほしく思います。


次回予告!

 長くなったので次回! マイル頂上決戦、安田記念! それにしても今年豪華メンバー揃いましたね。中距離からジャックドールの参戦を筆頭に、数多くのマイルの常連が集まったかに思えます。しかも当日の天気次第で、これは予想をより難しくさせますね。

 個人的な注目馬は──多すぎて決まらんわ。とりあえず注目馬に関しては予想記事でお伝えしようと思います。


 とここまで投稿が遅れたのは色々とあったわけです。気づけばもう金曜ですし……。レースが終わったら少しでも書き進める癖はつけんと。
 さて、いよいよ新たな世代のスタートとなります。今度こそ、順調にやってくれよ!


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