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働きながら考える仕事の話

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仕事や働くことについてのnoteをまとめています。
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記事一覧

他者からは見えない成長

ビックワードというのは、言葉の定義がバラバラになりがちなものだと思うけれど、会社という組織の中でよくそれを感じるのはたとえば「成長」という言葉。 なにをもって成長なのかって意外と定義されないまま語られることが多いと思う。 それがだめってことではなくて、成長も目的といいうよりプロセスだから、他者から評価されるための成長を目指すより、自分なりに自分が目指したい成長を定義してみたらどうだろうとふと思ったので、つらつら書いてみる。 振り返ってみると、人事の仕事に戻ってからのこの

3歳次男のミックスジュースと親として見守るスキル

最近、3歳次男がミックスジュースづくりにハマって、ほぼひとりでミックスジュースをつくれるようになった(すごい) 最初はミキサーのスイッチを押す係、その次はミキサーに牛乳を注ぐ係。次はバナナの皮をむいて手でちぎってくれるように。 そうこうしてるうちに、包丁を使いたがり、バナナは手でちぎるのではなく包丁で切るようになり、リンゴの皮はむきたい派の次男はリンゴの皮はピーラーで上手にむいてリンゴも包丁で切るようになった。 バナナはやわらかいし切りやすいからよいのだけど、リンゴを切

どんな経験も、どんな風にでも意味づけできる

長男が生まれて、子育てと仕事の両立をしながら働くといういわゆるワーキングマザーになってからのキャリアは、正直なところずっとたいへんだけど、それでもがんばってきてよかったなと思った出来事があった。 若手の社員との面談の中で、将来の子育てと仕事の両立についての不安がありどうやっているのか知りたいと言われた。 なるほど、わたし自身も妊娠する前も、復職してからも、不安はずっとあったからその気持ちはよくわかる。 というわけで、久しぶりに2回の育休をふくめたキャリアと働き方の変遷と

人事に異動して最初にやってよかった80人との全員1on1のやり方と学び

去年5月、育休復帰と同時に新設の部署に人事として異動することになり、最初に行ったのが担当する組織全員との1on1だった。 たいへんだったけど、やったことで得たことが多いく、専門職の横断組織でかかわる事業やプロダクトも複数にわたるという特殊性も高く、自分とは異なる職種組織であったという大きなギャップがある状態だったからこそ、人と組織を理解するために必要な取り組みだったなと思う。 この半年くらいで社内外の複数の人から、全員1on1やってたよね?どんな風にやってたか教えて!と言

組織の中で見える景色のうつりかわり

3月も終わりに近付き、ふとこの半年くらいを思い返してみると、いま見えてる景色は半年前には想像していなかったなーと思う。 去年の5月に組織ができて、なんにもない状態から、全員と1on1をしながら制度をつくりはじめた春から夏。 夏からは毎月新しいメンバーが入社しはじめて、どんどん組織が大きくなっていき、四半期ごとにやっていた全体会も毎月開催にして全社の行動指針の浸透をテーマに行った。 これに並行していろいろな面談対応をしながら、ほかにいくつかの新しい施策もあったり、書いてみ

時間がたったからわかること

ちょっと昔につくった資料を探していたら、コーポレートの人事につくった資料がたくさんでてきて、なつかしくてこんな資料つくったなぁ、こんなことあったなぁと久しぶりにファイルをひらいて見ていた。 当時、マネージャー不在(役員が兼務)だったチームでアシスタントマネージャーをやっていて、毎月いろんな会議でブレゼンをしなければいけなかった。 経営会議向け、全社の管理職向け、コーポレートの管理職向け、コーポレートのスタッフ向け、全社向け。 相手に合わせて情報を整理し、資料をつくり、プ

効率的な会議の罠

人によって会議をどう位置づけているか違ったり、会議によってもその目的が違ったりする。 という前提で、会議をたんに効率的にすることやはやい意思決定だけを目的にしてしまうと、意外と抜け落ちてしまうものがある。 とくにリモートワークで、オンライン会議が増えて、会議室まで移動しながらのアジェンダ確認や会議が終わってからちょっと気になったことを話すようなことがなくなり、パッとはじまり、プツッと終わる状況では。 会議のメインの目的は意思決定である場合が多く、だからこそビジネス文脈で

1on1の失敗学

部下側の立場での1on1直後に、立教大の中原先生の1on1の失敗学の講演をきいて、自分はどれだけできているかな?と思わされた。 冒頭の部分のまとめをすこし共有。 ■1on1とは - 上司部下の週、月単位の面談 - 1on1の深層はコルブの経験学習モデル - 現場の仕事経験で学習サイクルを回す ■1on1が広がった背景 - 半期に1度の面談(MBO)で変化の激しいビジネスに対応できない&形骸化 - 従業員の29.1%は期中に目標を思い出さない -

アンケートから見えるもの

アンケートの回答結果をひとつひとつ見ていくと、組織の状態や傾向がみえる。 企画運営を担当している四半期ごとに開催の事業部全体会では、毎回終了後にアンケートをとっている。 主な目的は、開催目的に対しての効果測定と次回への改善のため。 だからまずは定量的に結果を見て、その上で定性的な結果つまりは自由記述欄に書かれた内容を確認して具体的な改善点を考える。 (もう少し細かく言うとアンケート結果を見る前に運営視点で振り返りをして仮説をたてた上で、アンケートをみてギャップがある部

育休復帰から5ヶ月たってみえる景色

育休から復帰して、人事に異動して、最初の半期が今日で終わる。 5ヶ月。 たった5ヶ月だけど、そうは思えないほど濃密な5ヶ月だった。 そんな今日、全体の企画進行、相互理解のワークショップを担当している、四半期に一度、事業部の全員約100人が集まる4時間の会があった。 ギリギリまで準備と調整をして、本番の進行にわたしの1週間分くらいのコミュニケーションエネルギーを使い切り、まったくよゆうがなかったのだけど、夜になって、本番の様子を頭の中に思い浮かべて、じわじわと広がる感情

走りきった1ヶ月(8月の仕事まとめ)

振り返りが好きなので、毎日の振り返り、毎週の振り返り、毎月の振り返り、みたいな振り返りルーチンがある。 振り返りはかんぜんに自分のためのもので、ノート、最近はiPadのノートアプリに書いている。 なんだけど8月の振り返りをしていて、仕事の振り返りは自分のための振り返りをしたあとに書ける範囲でnoteにもまとめてみようかなと思った。 それにはいくつか理由があって、ひとつは振り返りを二段階にするようなものだし、人に読まれることを前提にすることで言語化できることがあるかもしれ

フィードバックをもらうこと

中途入社の方たちのオンボーディングを担当するようになって3ヶ月。 毎回けっこう大きめの内容変更と、たくさんの小さなブラッシュアップを重ねているのだけど、それは新しく入社したみなさんからたくさんフィードバックをもらっているからだ。 質問をもらったことは足りてない情報として認識して追加していき、わかりにくくてうまく伝わっていないことは説明の仕方をかえ、情報が古いと教えてもらったら担当部署に確認して更新してもらう。 ひとつひとつはささいな改善だけど、積み重なることでどんどんよ

集中のつくり方、通勤にかわる儀式

「集中」と聞くと、つい、体にぎゅっと力をいれるような、張り詰めたようなイメージをしがち。 だけど実は、リラックスして力がぬけているときのほうが集中しやすかったりする。 オフィスという場所は、他人の目というプレッシャーをつかって張り詰めた集中をつくってくれていて、その途中途中で同僚とおしゃべりしたりおやつを食べたりすることで弛緩をつくっていた。 リモートワークはプレッシャーという緊張からの集中をつくりにくい環境だ。 だから逆にリモートワークのときはリラックスをすることで

なんでも言ってねと言われても

事業部の全員、約80.人と1on1をする中で「なんでも言ってね」ってやつはむずかしいなと思う。 言わないより絶対言った方が話しやすい。 それは間違いない。 それにわたし自身もいつでも言ってねと声をかけている。 それでもやっぱり、そう言われても自分からあえては出さない話ってあるよなと思う出来事があった。 数日前にちょっと気にかかることがあって、個人的にいろいろ悩んだり考えた末にささいなアクションをはじめた。 それは会社のことではあったけど、直接仕事にかかわることでは