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リベラルアーツとは何か?開催報告

リベラジリアーツの開催報告です.今回は7月15日に開催された最初のテーマである「リベラルアーツとは何か?」の内容を公開します.

さて,「リベラジリアーツとは何か?」この文言,つまり記号を見たときに我々は文尾の「?」をみて何か問われていることを認識する.  
この問いに答えるためには「リベラルアーツ」について知る必要があり,また「何か?」に対して適切にふるまう必要がある.

では,「何か?」から考えてゆきたい.「何か?」とは説明を求められていることに他ならないが,何を述べれば答えたことになるのであろうか?

簡単な例で考えてみたい.

何ですか?

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一番多い意見は「マスク」とか,「黒マスク」であろう.その通りだ.ご名答 である.
ただ時々,ほかの意見も散見される.

「コロナで必須のもの」 確かにそうだ.最近の意見だ.
「韓国かぶれがしてるやつ」似合う人似合わない人いますよね(笑)
「バケツ」見間違えだろうか.確かにそう見えなくもない.
「風邪の時に使うもの」マナーがなってますね!
「説明の写真に使われた写真」少し悪意がありますねー( ゚Д゚)
「銀行強盗必需品」そうそう こういうのを待ってました!

とまあいろいろ出てくる.これらも当然「何ですか?」に対する反応としては成り立つであろう.
それらのどれが問うた主体である質問者の意図に添うかは,文脈や場面や問い方によって変わるだろう.
逆に尋ねられた者は多くの場合,どのように反応することが期待されているか?を予想したうえで,解答に近いものを用意するであろう.これをanswerとして「答える」と呼ぶ.
しかし皆「黒マスク」と答えて面白いだろうか?新たな知見が深まるか?百歩譲って口に出すのは期待された答えに準ずるのかもしれないが,答えるまでにどこまで対象に意識を寄せ逡巡したであろうか?
マスクの歴史を考えてもよいであろうし,個人的なエピソードを思い出してもよい.蘊蓄を持ち出すことや,素材を考えることもできる.
それらは時に質問の意図にそぐわない事もある.答えではないかもしれない.だがこの反応の一種としては間違ってはいない上,そのように応える権利があるだろう.これをresponseとして「応える」という.
別に指定がなければ長文で答えても良いはずだ.ここでは割愛するが.
主体は質問者にあってはつまらない,回答者にこそあるべきだ

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さて,そんな前置きを置いた上でリベラルアーツについて話題を移すわけであるが,詳しい答えについてはWikipediaでも見ていただきたい​


簡単には古代ギリシャの自由7科に源流を持ち,奴隷ではなく自由に生きるための学問群であり今日の日本では教養のような意味で使われるようだ.
それが答えである. 

では応えを述べよう.言葉から考えたい
Liberalはラテン語の liber を語源 とし自由という意味であるが,これは社会の諸制度などのあらゆる制約が無いというニュアンスがある.この意味が奴隷としてではなく自由に生きるという点で当時使われたのだろう.だが今日の日本ではこれは当てはまらない.逆に人々は人生では自由すぎているくらいなのではないか.しかし我々は知や権威の奴隷となっていないか?教科書や先生,はたまたテストによって学んでいないだろうか?自分は○○学部だからだとか○○の仕事をしているからほかのことを学ばなくて良いと思っていないだろうか?そんな数多ある学問の制約や流儀から自由になり学びたい.
もちろん無視すればいいと言っているのではなく基本は守破離であろうが.


次にartsのほうに目を向けるが,アートとは今日の日本では芸術と訳される.こちらも語源のラテン語ではarsという単語であり,自然に対する人間の「技」や「技術」を示している.リベラルアーツは単なる教養や幅広い知識のパッケージではなく,学問の垣根を越えて思考をめぐらす技術であり姿勢であるととらえたい.
知識量ではなく,その知識からどのように物事を捉え,考えを巡らすか?である.

従って応えとしてリベラルアーツとは
学問の縛りや作法,垣根なく学び
 ただ知識を得るのではなく 
楽しく新しい物事を見ようとする
 行動や心の在り方

と応えたい.いわば主張のようなものでこれを押し付けるつもりはない.

だが,これを読んでリベラルアーツについてわかったと言えるのだろうか?
こんな話題をあげてみたい.

メアリーは色についての全てを知っているが,実際に色を見た経験はない.
白黒の部屋を出て色を出ることで新たに学ぶことはあるだろうか?という問いに対しての答えについてはクオリア問題の認知心理学や哲学領域に譲るとして,こう応えたい.

せっかくだから,白黒の部屋を出てみませんか?

変化があるかは置いておいて,知識があるなら実際に体験したくなるのではないか?

リベラジリアーツには今からリベラルアーツを仲間と共にする最高の環境がある.と信じている.
リベラルアーツについてなんだかわかったような気になった(とここではしておく)あなたは実際にリベラルアーツをすることで様々な色に出会う筈だ. 

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これでお膳立ては整えたつもりである.リベラルアーツとは何か共に探し

に行こうではないか.


もはや,あなたに,わざわざ「?」はいらないであろう.

共に考える仲間であるからだ.

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