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ミレニアル世代が思う、昭和世代とは価値観が合わない点

ミレニアル世代とは

私は俗にいうミレニアル世代(1980年から1995年の間に生まれた世代)です。
日本ではゆとり世代とも言われますが、これはゆとり教育という言葉に焦点が当たりすぎていて、その世代の真の特徴に注目されていないことが問題だと思っています。
ミレニアル世代の特徴をざっとご紹介すると、

この世代は、インターネット環境の整備が飛躍的に進んだ時代に育ったため、ITリテラシーが高い特徴がある。10代の頃からSNSに親しんでおり、国内外を問わずさまざまな人々とインターネット上で交流しているため、従来の世代と比較して、個を重視する傾向があり、同時に多様性を受け入れる素地も持っている。
消費の傾向としては、「モノ」ではなく、「体験」や「経験」を求める傾向にある。

https://ideasforgood.jp/glossary/millenials/

ミレニアル世代は、生まれた時からインターネットに親しんでいる世代であるため、他の世代とは異なる行動特性があると言われています。社会のあり方を変容させる世代として注目されているのもミレニアル世代です。

ミレニアル世代には、以下のような7つの特徴があると言われています。
・デジタルパイオニア
・プライベートを大切にする
・シェアリングサービスを好む
・帰属意識が低い・個人主義
・恋愛や結婚に執着しにくい
・健康意識が高い
・多様性の尊重と共感性が高い

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こうして調べてみると、これら特徴が怖いぐらい私に当てはまっていて、人間の性格というのは育った時代、環境に大いに左右されるのだなと感じます。

ミレニアル世代は、インターネットが爆発的に普及した時代に青春を過ごした最初の世代ですから、それ以前の世代と価値観が全く異なるのです。

私が特に感じているのは、価値観のグローバル化(ほぼ欧米化)です。インターネットにより外国がぐっと近くに感じられるようになりました。ミレニアル世代は、個人の幸せを追求する姿勢、異なる人種や文化への寛容さを持っています。

そのためか、私が社会人になる頃にはその価値観と既存の日本社会との軋轢が目立ってきたように思います。具体的には、サービス残業、ハラスメント、飲み会の強制、生産性の低さ、等々。

ところで、私はアメリカに住んでアメリカの企業で働いていたこともあるのですが、アメリカのミレニアル世代とそれ以前の世代では、日本に比べてギャップが少ないように感じました。つまり、日本でいう働き方改革などのような運動は起こっていなかったのです。このことからも、ミレニアル世代の価値観の源泉はやはり欧米からの輸入なのだなと思います。

昭和世代のここが変!

ここでは私が社会人として働いてみて、青春を昭和に過ごしてきた昭和世代のここが合わないな、と思うところを挙げてみました。いくつかの項目には補足しています。
どうしても愚痴っぽくなってしまうので、そんな考え方もあるんだな、程度に気軽に見て下さい。

  • 家族よりも仕事優先

  • 上下関係を当然あるものとして考えている

  • 成果よりも頑張っている感を求める

  • 同調圧力が強い

  • 形骸化した習慣・イベントを意味がわからずとも続けがち

  • 無駄遣いが多い(酒、たばこ、風俗、車、高級品が好き)

  • 自分と他人を比較しがちで、他人からどう見られているかを気にする

  • 差別、ハラスメントに対する意識が低い

上下関係を当然あるものと考えている
年下年上、上司部下、という関係をミレニアル世代は絶対視しません。
私が高校に入学した頃、年上年下の上下関係が色濃いイベントが根強かったのですが、私の学年が上がるにつれ、そういったイベントが次々に廃止されたのは印象的な出来事でした。私の同級生たちの間で、”これって本当に必要なこと?”とか”何で1年早く生まれただけでそんなに偉そうにされなきゃいけないの?”という空気がありました。

昔であれば、上下関係の上にあたる人が知識も豊富でリーダーシップを取るべきというのは合理的です。しかし、現代社会の複雑さと変化のスピードは人類史でも類をみないほどで、とてもITの大臣を60、70歳の人に任せていてはいけない時代になっています。
そのため、私はこれから上の世代よりも下の世代から教わることが多くなるのではないかと考えています。

Amazonでは、偉い人の提案したアイディアとは事前にはわからないようにして会議を始めると聞いたことがあります。
つまり、意見を活発に出しづらくする上下関係が、会社のイノベーションを妨げると考えられているのです。
アメリカよりも遥かに上下関係の強力な日本では、この悪影響に対し抜本的な改革が必要に思います。日本の儒教的精神が西洋で生まれた資本主義にマッチしていないのは明らかです。
学校や職場で誰も手を挙げず、”質問をしろ、意見しろ”と促された経験がありませんか?しかし、意見を言いづらい環境や文化を作っているのは正にその学校や職場だということを自覚すべきです。

また、最近は日本企業による不正がよく報じられます。これも逆らえない関係を利用した圧力で数字を変更したり、不利な事実を隠蔽したりということが多いですね。

なので、私は現代社会では上下関係のメリットよりもデメリットが大きすぎると考えています。

自分と他人を比較しがちで、他人からどう見られているかを気にする
幸せの基準が他人と比較して自分がどこにいるか、という人が多いようです。家は小さくとも少し無理をして高級な車や、装飾品で身を固めるのはそういった心理かなと思います。
また、職場で他人の批評をしたり陰口を言う人が非常に多いですが、他人を落として自分の地位を守ろうとする、自信のなさの現れです。

他人と比較して生きる人生は、終わりのない嫉妬が続くため、本人のみならず周囲にまで悪影響を及ぼします。
自分自身に価値を見出し、周りに良い影響を与えていくというのが本来大人がするべきことだと思います。

差別、ハラスメントに対する意識が低い
私の職場での嫌な経験ですが、アジア圏出身の人に対して差別的な考え方をしている人が比較的多いです。そうした考えを表明していなくとも、相手によって態度が大きく変わる人がいて、差別に感じることがありました。
アジア人はある程度日本語が話せる人が多いですが、拙い日本語を話す人は弱そうに見えるのでしょう。そういった人達には強気であたりますが、日本語を話さない白人に対しては下手に出る人が多く、他人事ですが何とも情けなく、格好悪いなと思います。

様々なハラスメントが問題になってきたのもここ10年程です。
例えばパワハラの事例を見ると、とても人を慮れる人がかける言葉ではないものばかりで、人の気持ちを考えたり、共感する能力が養われていない人がそのまま大人になってしまったのだなと思います。
昔は、多くが亭主関白な家庭だったり、学校でも先生が体罰を振るったりと今とはまるで異なる教育環境だったと聞きます。あくまで想像ですが、そうした環境で育った子供がハラスメントを何とも思わない人間に育ってしまうのは不思議ではないとも思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
改めて調べてみると、ミレニアル世代が社会に進出してからゆっくりではありますが、確実に良い方向に変化していることを実感しました。
その一方、変わるのが遅すぎるという歯がゆい気持ちもありますが。
これから更に若い世代による新しい考え方が芽生えた際には、暖かく受け入れられる下地の整った社会であることを望みます。


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