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バガヴァッド・ギーターを学ぶ恩恵(2)

バクティ・ヨーガの偉大な実践者である、バクティヴェーダンダ・ゴースワーミー・ナーラーヤン・マハラージャ師が、2009年11月28日アメリカにて、お話しされた内容を抜粋してお伝えします。

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・なぜ「バガヴァッド・ギーター(略称:ギーター)」は素晴らしいのか?「ギーター」はウパニシャッド(インドに伝わる人生や宇宙に関する教えの総称)の一つであるとともにエッセンスだからです。

・全てのウパニシャッドは、牛飼いの少年であり至上主でもあるクリシュナに愛しく、「ギーター」の主人公のアルジュナは仔牛の様である。全宇宙にこのギーターは甘露を与え、全世界に吉兆さをもたらします。

・特に、アルジュナはクリシュナの永遠の交際者であり、特別なエネルギーを持つことに疑いの余地はありません。だが、クリシュナは献愛奉仕の超越的な知識を与えるために、アルジュナに宇宙についての吉兆な質問を尋ねさせました。

・スピリチュアル(精神的)な見地において、私たちは肉体ではありません。肉体というのは日に日に老いていきます。どんなに素晴らしい医師でも、老いや死を止めることはできません。

・だが、死は何に起こるのでしょうか?スピリチュアルな魂には、(実は)起こっていません。私たちはスピリチュアルな魂であり、至上主の一部分でなのです。(以下の節をご覧ください)

・「物質界の生命に宿る不滅の魂は、私(クリシュナ)自身から分離した永遠なる極微小な部分である。彼らは、物質自然の法則に影響されているため、心を含む6つの感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、心)で苦しんでいる」(「バガヴァッド・ギーター」15章7節)

・生命体は至上主の分離した部分で、至上主と決して一つになることはできません。(私たち、魂の本質は)主への愛と知識を持って、精神界で仕え、精神界に行ったジーヴァ(微小な魂)は決して戻らないことです(二度と生まれ変わることはない)。

・「私の住む至高の住処(精神界)は、太陽でも月でも火(電気)でも照らされてはいない。ここに来たものたちは決して物質界に戻らない」(「バガヴァッド・ギーター」15章7節)

・これがギーターの本来の意味です。

・「ギーター」では、以下のように宣言しています。「バガヴァッド・ギーター」はクリシュナのことを理解しようと意識が固定した者に、理解されるべき内容です。この内容は主クリシュナ自身と違いがなく、主がおっしゃることはすべて、最高の真実なのです。

・「富の征服者よ、私に勝る真理は何もない。糸に通された真珠の様に、全創造物は私に依存している。」(「バガヴァッド・ギーター」7章7節)

・「(これまで述べたクリシュナの)化身はすべて、主(マハー・ヴィシュヌ、宇宙の創造者)の部分あるいは力を与えられた生命体であるが、根源の至上主は、主シュリー・クリシュナである。これらの化身は、悪魔たちによって、苦しめられた時はいつでも、神を信じる者たちを守るために現れる。」(「シュリーマド・バーガヴァタム」1編3章28節)

・ゆえに、クリシュナを至上主としてまず理解してください。主クリシュナがアルジュナに話すのは、その哲学を教えるためでした。これは特定の時代にだけでなく、全ての時代に共通する叡智です。始まりがなく、終わりもなく、永遠です。たくさんの問題が輪廻転生のサイクルにはありえますが、その解決方法がこのギーターで見つかります。主クリシュナは、ギーターの中でこのように教えています。

・「この物質自然の三性質からなる私の外的エネルギーに打ち勝つことはたいそう難しい。だが、私に全てを任せて服従する者は、容易にこれを乗り越えられる。」(「バガヴァッド・ギーター」7章14節)

・「この宇宙のあらゆる惑星は、最高のブラフマーの惑星でさえ、生死を繰り返す苦悩の住処だ。しかし、クンティーの息子(アルジュナ)よ、私の住処に来た者は、二度と物質界に生まれることはない」(「バガヴァッド・ギーター」8章16節)

・「(社会的や宗教的)あらゆる義務を捨てて、ただ私に服従せよ。私がすべての罪の報いから君を救う。だから心配するな。」(「バガヴァッド・ギーター」18章66節)

・「ギーター」では4種の知識が説明されています。グッヒャ(一般的な知識)、グッヒャタラ・ギャーナ(秘密の知識)、グッヒャタマ・ギャーナ(より秘密の知識)、サルヴァ・グッヒャータマ・ギャーナ(最高秘密の知識)です。

・秘密の知識とは「アートマ・ギャーナ」(私は魂である。私は永遠である。私の生死は実際には起こっていない)ということです。

・より秘密の知識とは「パラマートマ・ギャーナ」(スーパーソウルがすべての人のハートに存在する)ということです。

・最高秘密の知識とは「バガヴァッド・ギャーナ」(主クリシュナが最高主である)ということです。

・「ゆえに、主クリシュナご自身が語られたこの「バガヴァッド・ギーター」は、全宇宙に吉兆さを与えるのです。これを聞くなら、人々は生死の海を泳ぎきることができるでしょう。

・最高秘密の知識については、この節で、主クリシュナがアルジュナに教えています。

「常に私を想い、私を信じ、私を大切にして、私に敬意を捧げなさい。そうすれば君は必ず私のもとに来る。君は私の親友だから、これを約束する。」(「バガヴァッド・ギーター」18章65節)

・すべてのヴァイシュナヴァ(バクティ・ヨーガを実践する人)は、願いを叶える木であり、心からの敬意を捧げます。彼らは慈悲の海であり、この堕落した魂を救ってくださるのです。

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お読みいただきありがとうございました。

一人でも多くの日本人に「バガヴァッド・ギーター」の恩恵が届くことを願い、拙い理解と訳ではありますが紹介をさせていただきました。

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参考図書

「バガヴァッド・ギーター」(ジャヤーナンダ・ダーサ師 翻訳)

「シュリーマド・バーガヴァタム」(ジャヤーナンダ・ダーサ師 翻訳)

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・上記の図書は書店では扱っておりません。ご希望の方は、当方までご連絡ください。

・ジャヤーナンダ・ダーサ師による勉強会も定期的に行っております。ご希望の方は、当方までご連絡ください。


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