あの道は、生く道
みなさん、こんばんは。綺羅です。
今日もnoteをご覧いただき、ありがとうございます。
今日は仕事をやめてから、初めて遠方へと出かけました。
いつも見慣れた景色が少し変わっていたり、何かが増えていたり、なくなっているしている部分を感じましたが、それでもかつて私がお世話になった優しい街には変わりありませんでした。
そのおでかけ関連の話になるのですが、今日久しぶりに母校である大学へと足を運びました。
帰りには、大学から最寄りの駅まで、学生の頃と同じように、その道を歩いて向かいました。
どんなに様相が変わっていても、体がその道を歩き方みたいなものを覚えていたからなのか、
その道を再び歩ける機会が与えられたことが、とても嬉しく感じたのです。
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私の大学生時代は、学業はもちろん、通学路とのたたかいの毎日でもありました。
最寄りの駅から大学は、どんなに早く歩いても20分はかかります。
ちなみにこの20分は、横断歩道の信号に引っかからずに行けた場合であり、かつ、高低差の激しい道を、一定の速さを保ちながら歩ける場合が重なった時の時間です。
さらに言えば、途中で体力がなくならければ、の話です。
大学に初めて入学した頃は、この長く高低差の激しい道に圧倒されて、学業よりも、通学路の苦しさに学校が嫌になりそうだったのを、思い出しました。
大学では、時間割を自分で自由に編成でき、自分の好きな分野・興味のある分野に特化して勉強できたので、学業に関する設備や環境は満足以上の気持ちを得ていました。
ただ問題は、大学までの道のりでした。
大学で学ぶことは嫌ではないのに、高低差の激しい道のりに、最初のほうは休みながら歩いたり、途中から交通機関を使ってでないと、とても朝一番から歩く気力はありませんでした。
「なんであんなへんぴな所に大学を建てたんだろうね?!」
と、いう話になったことが何度もあります。
そう言ったところで、大学への道のりは、ほぼ一本道だったので、誰かが楽な行き方を知っていたというのは考えにくいのです。
あえてあるとするならば、タクシーや自家用バイク等で来られていた人達ですが、その手段で大学に向かうにしても、途中で道路が混むので、「交通環境の点において、毎日気持ちよく行けていたか」と聞かれれば「はい」と答える人は、少ないのではないだろうかと思うのが、個人的な見解です。
ここまで、通学路に対して文句を言ってきたのですが、この比較的長い道のりは、また、
私に「時間」をくれる存在でもあったのです。
そしてその「時間」の使い方を、体はよく知っていたのです。
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大学で嫌なことがあった時や、落ち込んだ時、その帰り道を規則的に歩いていると、頭に血が上っていた状態から、だんだん現実を冷静にみられるようになるのです。
「どうしてあんなことになっちゃったんだろう・・・」
「あの時点で、自分がどうにか対策を立てていれば、こんなに落ち込むことはなかったはずなのに・・・」
様々な後悔が湧き上がってくる最中に、色々な景色が飛び込んで来ます。
街の生活の様子
今から数秒後にはすれ違うだろう人
多くの人が行き交う駅前
友人と楽しそうに語らう学生たち
閑静な住宅街
のんびりゆったりと散歩を楽しんでいる人
賑やかな商店街
自宅のおかず談義が盛り上がっている大人
騒がしい交差点
忙しく風を切って歩く会社員
どの場面も、一瞬に過ぎませんが、その一瞬には「多くの閃きの種」が眠っているのだと思うのです。
その閃きが、自分の窮地を救ってくれ材料にもなり得るのです。
「多くの閃きの種」が眠る「一瞬」をつなぎ合わせていくと、ある濃密な「時間」が出来上がります。
その「時間」には人間だけではなく、自然、出来事、建物、会話・・・といった、様々な事象が絡んできます。
「様々な事象が絡んでいる」ということは、
その分の”何か”を、発見できる可能性もあるということになる
のではないかと思うのです。
大学から駅までの道のりが長いことで、恩恵を受けるような状況を考えた時に、こうした「生活の瞬間」を幾重にも見られることは、自然と無意識に、
人間に対する感性が磨かれていたのではないだろうか
と、考えられるようになりました。
「冷静に見る」ということは、「自分の感情を見つめる」ことに通じる部分があると思っています。
自分は歩いて目的地に向かいながらも、感情を見つめ直す時間として、道を規則的な速度で歩くことは、
過去を振り返りながら、今を生く
ということを、そのまま体現しているのかもしれません。
この無意識にやっていたことが、体は「生きることだ」と反応して、嬉しさを感じたのかもしれません。
そのおかげというべきか、今こうして記事を書いていても、ほどよい疲れを感じられるだけで、しんどいとか苦しいとは感じないのです。
今日、あの道を歩いたことで、私の心はまた癒されたのかもしれません。
生く道は厳しいですが、確かに私を導いてくれているのです。
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トップ画像は 白熱灯様 からお借りしました!
ありがとうございました。
みなさんからのスキに、今日も安眠できます!
この記事にお時間をいただき、ありがとうございました。
それでは、今日はここまでです。
みなさん、おやすみなさいませ。
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