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身近な人に伝えたい!HSPのこと

皆さん、こんにちは。禧螺です。

HSPのことについて、自分自身のことも書こうとすると、記事が大分長くなりそうなので、記事を分けて書くことにしました。

(一度深夜に記事を載せたのですが、結局、直感で納得がいかなかったので、再編集しました。深夜テンションで書くのはどうも苦手みたいでした。)


ですので、深夜と比べると、内容を大幅に増加しています。

文章が長いので、読んでいただける方は、どうぞこのままスクロールするか、目次で飛ばし読みしてご覧いただけると嬉しいです。


はじめに


HSP自体の説明も加えようと思っていますが、

「自分の身近な人(家族、親戚、友人、恋人、先輩 etc・・・)に説明して理解して貰う」という目安

普段の実生活の目線

で、書いていくことを考えています。


そのため、

「もっと学術的なことが知りたい」

「体系的に理解したい」

「最新情報を含めた情報を網羅したい」

という方は、​申し訳ないですが、他のクリエイター様でお探しください。



HSPって何のこと?


HSP(Highly Sensitive Person ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、感受性が豊かで、様々な刺激を受け止める感覚が、普通の人よりも繊細な人のことをいいます。

1996年に、アメリカの心理学者、エレイン・アーロン博士によって、発表されました。

人口的な割合で言えば、5人に1人がHSPと言われています。


HSPは病気ではなく、その人が元々持っている気質です。

うつ病や自立神経失調症といったような、医学的な概念ではありません。

ですので、薬を服用して治すものではなく、

「HSPであることを受け止め、その気質と共に生きていくこと」が、

生きづらさを緩和する鍵になります。



具体的にどういう状態のことを言うの?


例を挙げていきますと・・・

・五感が敏感

微妙な光の明暗が分かる/異臭をかぎ分けることができる/服の肌触りが気になる/味の変化が分かる/音の違和感等が分かる etc・・・

・一日のうちで「1人になれる時間や空間」がないと、しんどい

小学生で例えると、クールダウンする時間・できる教室があること

・人混みが苦手

縁日/満員電車・バス・その他交通機関/遊園地 etc

・怪我は自分が負っても他人が負っても「痛み」を感じる

・人の視線がとても気になる

・疲れやすい

友人と会った後でも、苦手な人と会った後でも、「外からの刺激を受ける」という点は同じなので、疲れやすい。ただし、疲れ具合は違う人もいれば、同じ人もいる。

・常に緊張している状態が続き、神経が張り詰めている

自分に相手を不快にさせる要素はないか?自分の言動は理に適っているか?というような心配をしている etc・・・

・テンポよく会話を切り返すことが苦手

・人が自分に何を望んでいるのかが、なんとなくわかる

・マルチタスクが苦手

仕事で例えるなら、右で会議資料を作りながら、左でメールの返信をするといった状態。そこに電話対応や窓口対応が重なると大パニックになる。

・ちょっとしたことで驚く

・一つの発言から深く考える傾向がある

例えば、「スーパーでイチゴ買ってきて!」という発言から、次のようなことを考えている。

近くに2つスーパーがあるけれど、どちらのスーパーへ買いに行けばいいのか?

どこの産地のイチゴを買いに行けばいいのか?

どれくらいの糖度のイチゴがいいのか?

イチゴの粒の大きさは?

どのブランドのイチゴがいいのか?

イチゴが売り切れていた場合は、お店に入荷を連絡してもらうのか?そのまま帰ってくるのか?・・・・・・・続く

・些細な違いに気がつく

同じパッケージで売ってあるニンジンに、「北海道産」と「熊本産」という細かい記載の違いがあることに気がつく

・人が怒られているのを見ると、自分も怒られているような状態になる

・人に共感したり、感情移入しやすい

・壮大なテーマを考える事が好き

例えば、人の生死について/この世界のあり様について etc・・・

・芸術・自然にふれる機会や、人の笑顔を見る時、人の心遣いにふれる時、幸せな気持ちになったり、涙が出るほどに感動する

例えば、友達に誕生日プレゼントをあげた時に笑顔で「ありがとう」といってくれることが、とても嬉しく感じる。

また、自分がプレゼントを貰った時は、友人のその心遣いに涙が出るほど感動する。


と、いった状態です。

ここに書いた状態が「すべてではありません」。

人によって、どの部分が敏感かは全く違います。


どういう状態・事に困っているの?


当事者によって、身体的にも精神的にも、困っていること・困っている度合いが全然違うので、例を挙げるとすれば・・・


身体的には、

・いくら睡眠を取っても気だるい、疲れている

・体を動かしたくても動かない

・香りのきつい香水や、基準値以下の化学薬品のにおいでも異常をきたす

・体のどこかがいつも凝っている

・ある肌触りを不快に感じはじめると、気になって他の事ができない

・電球の光で目を刺すような痛みを感じる

・人にふれられるのがなんとなく不快 etc・・・


また精神的には、

・敏感な自分を「ダメ人間」「無価値な人間」「弱い人間」だと思う

・発達障がいと混同されることが多い

・ただの怠惰であると指摘され頑張ることを強要される

・説明しても周りの理解が得られない、分かってもらえない

・自分は誰からも必要とされていない

・分かろうとしてくれる人なんて、1人もいない

・世の中がいう「普通に」生活ができない  etc・・・

と考えられている方、考えられていた方が多いです。


(実際、私も上記の身体的・精神的に困っていたことは、24時間365日、思っていました。)



生きづらさを解消するために、何かやっていることはあるの?


よく聞く、実践されている解消法を挙げると、


・マインドフルネス

瞑想/座禅を組む

・軽いストレッチ、エクササイズ

ヨガ/整体 腹式呼吸法を組み合わせたりもする

・書籍やメディアでHSPのことを知る

ブログも多いですし、最近はYou Tubeでもよく取り上げられている

・アンガーマネジメント

6秒ルールを試してみる

・ノートに感じたことを書く

・他人との境界線を強くする(自他の課題を分離すること)

・自分の好きなアロマやお香を焚く

・健康にいい食事をする

野菜、果物、玄米 etc・・・

・動物とふれあう

・HSP交流会に参加する

当事者研究/交流会/少人数のお茶会 etc・・・


様々な形態で開催されています。


ここにあげた方法はほんの一部ですが、様々な方法の中から、自分の合った方法で、生きづらさを解消していくということになります。



あなたを支えるために、何かできることはない?


まずは!

「そういうことで困っていたんだね。」

と、告白したことの善悪の判断をせず、そのまま受け止めて欲しいです。



その上で、その人によって配慮して欲しい事を聞いて貰えると嬉しいし、心の余裕ができると、「自分でもなんとかできそうな方法を見つけようかな!」という気持ちになります!

例を挙げるならば、

・一つひとつ作業が終わるまで待って欲しい

・就寝時は、部屋を真っ暗にしていて欲しい

・無香料の洗剤を使って欲しい

・音楽を聴いている時は静かにしていて欲しい

・自分が話している時は最後まで聴いて欲しい

・一緒に旅行に出かけている時でも、1人になる時間を作って欲しい

・同時に複数の作業を頼まないで欲しい

・自分がやっている最中の作業について、勝手に手を加えないで欲しい

・予定が変わる可能性があるならば、その可能性があることを、なるべく早く教えて欲しい

・お弁当の白米に、焼肉の汁がしみこまないようにして欲しい etc・・・



そして「本当に」家族として、親戚として、友人として、恋人として、先輩として、支えようとしてくれるのであれば、

自分なりにHSPについて調べて、分かったこと・感じたことを当事者に確認したり共有して欲しいです。

当事者の意見や思いを聞くのは簡単ですし、また、当事者本人も親しい人に伝えるという点において、全くの他人に話そうとするよりは、心理的なプレッシャーは低いだろうと思われます(もちろん、そうでない方もいらっしゃいます)。

ですが、その「親しい関係性」に甘んじてしまい、

「聞いておけば、なんとなくわかるでしょ。」

「実際にその状態になったら、どうにかなるでしょ。」

という気持ちでいて、本当は分かっていなかったり、理解されていなかったことを知った時には、HSPは深く心が傷付きます。

勇気を振り絞って話したのに、聴いて貰えていなかった、理解して貰えていなかった悲しさ、悔しさ、辛さで、心が覆い尽くされてしまい、

「あなたとはもう関わりたくない。」

と、思ってしまい、関係を断ってしまう可能性もあるのです。

そして、このやりとりは、対象がHSPでなくとも、人間関係において、言えることです。



当事者が説明することも間違いではありません。

ただ、その説明は「当事者」というフィルターがかかっている可能性があるため、「あなた」が直接知ったことにはなりません。

あなた自身に、何のフィルターにもかかっていない「生の情報」にふれて知って欲しいのです。

あなたが、自分なりに情報を得て理解しようと、配慮しようとする姿に感動し、私たちの安心感や信頼感、自己有用感や自己肯定感が強くなっていきます。



HSPは、親しい人と

素敵な関わり

支え・支えられる関わり

ときめく関わり

成長し合える関わり

共に何かを創造していく関わり

になれることを強く望んでいます。


ぜひ、あなたの大切な人を理解し、支えてあげて欲しいです。



おわりに


私は家族、親戚をはじめ、親しい友人には、自分がHSPであることを告げました。

私自身も、自分1人で、本に書いてある知識を落とし込むのは簡単ですが、それを親しい相手に、ひいては第三者に理解して貰えるように伝えるのは、本当に難しいです。



私が、自身のHSPと向き合おうとしていて、考えるようになったことですが、

身近な人だからこそ、

「メディアで調べて~。」

「詳しい人の話聞いて~。」

で、済ますのは、真剣に知ろうとしてくれている、理解し配慮しようとしてくれる相手に対して、失礼だと思うようになりました。

難しい内容で書いてあることも、いかに簡単にして、外せない要素を残しつつ、理解して貰えるように伝えるかが大切だと思っています。


HSP本人であれば、

相手に分かって欲しくて言葉を慎重に選んで説明していくけれど、上手く伝わらなくて悲しい思いをするかもしれないですし、

また支える人であれば、

自分の理解度が追いつかず、すぐに分かってあげられない事に対して、自分自身に罪悪感を負うかもしれません。

お互いに大切な存在であるならば、そんな状況になってしまうことなど、望んでいないと思います。

そんな人たちの関係を見ていると、

「ああああああ!!この人たちを見てると、すっごい癒される!!時間がかかるかもしれないけど!!頑張って!!会話を重ねて!!そしてもっと仲良くなって!!」

と、心の中で情熱的なエールを送ります(笑)



人に分かってもらうための時間はかかります。

想像以上に時間がかかるかもしれないし、かからないかもしれないです。

私は、自分が思い描く、親しい人たちと仲を深めていける結果だけを信じて、今日も、「この部分、どうやって説明すればわかりやすいかなー・・・。」と考えています。



「時間がかかるけれど、近い存在だからこそ、ちゃんと分かって欲しい」

HSPにとって「安全・安心な居場所」の基盤の一つになります。



今回は身近な人に「HSP」を知ってもらうという観点で書きました。

私自身の、様々な体験談についても書いていければいいなと思いますので、よかったらまたご覧ください。


トップ画像は ワダシノブ/イラスト・マンガ 様の画像をお借りしました。ありがとうございました。


それでは、今日はここまでです。

皆さん、いい日曜日をお過ごしください。

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